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【状況別】雇われ社長の給料・リスク・オーナーとの違い

更新日:2023年12月20日

雇われ社長とオーナー社長の違いは意外と明確に知っている方は少数ではないでしょうか。雇われ社長とは何が違うのか、社長だから結局、待遇は良いのではないかなど色々な視点があると思います。実際、雇われ社長の待遇や仕事内容とは何かをお伝えします。

権限

雇われ社長の権限は株の取得率によって異なりますが、会社の株の所有率が0%の場合で代表取締役兼オーナーでない限り、基本的に株主総会で決定した事を遂行する代表者としての位置づけになります。会社の方向性や社員への待遇改善などの案も、株主総会で認められなければなりません。

オーナーの権限は、自分以外に株の所有者がいない状況の場合は、雇われ社長から上がってきた案に関して、最終的な意思決定を下す権限を持っています。決定は自分が行い、その決定事項に沿って職務を遂行するのが雇われ社長の仕事ということになります。

雇われ社長は平たく言うとサラリーマンと変わりません。理由としては、会社から一定の固定給を貰い、会社の業績を向上させるのが最大の仕事であり、ほぼ実権を握ることはありません。そのため、思うように会社の業績が伸びなければ解任もあり得ます。

オーナーの場合は株を所有することになるので、会社の業績が上がるか、上場するということがあると莫大な収益を得ることができます。反面、事業の失敗や会社の業績が下がると、私財を処分してでも負債を返済する義務があります。また社内制度や会社の方向性についても一人で決める事が多くなります。

雇われ社長とオーナーでは、株の取得率やマージン率も別になるため、得られる利益や裁量権ともに大きく違いがあります。

雇われ社長のメリット・デメリット

実際、雇われ社長になる、ならないはどちらの方がいいのでしょうか。何を取捨選択するにしても必ずメリット、デメリットが存在し、オーナーになることにも必ずメリット、デメリットは存在します。どちらの立場になると自分自身に返ってくるもの=メリットが大きくなるのでしょうか。

雇われ社長のメリット

雇われ社長のメリットとして、普通のサラリーマンより収入が多くなることではないでしょうか。会社全体の業績を上げることが最大の仕事になるため、サラリーマンの方より収入が上がることは必然です。また、固定の給与を支給してもらえるため、毎月の生活が不安定になることはありません。

またオーナーがいる限り、事業に失敗または業績不振になったとしても、負債を背負うことはありません。最大のリスクを回避することができるのは、雇われ社長だからこそです。社長を解任されることも痛手にはなるものの、負債を回避できるのは一番のメリットです。

さらに、雇われ社長はオーナーに相談することができます。オーナーは自分で物事を決定していく必要があるため、相談できる人がいないというのが現実です。自分で決めれない大きな判断を下すときは、オーナーに委ねることができるという安心感は非常に大きいのではないでしょうか。

雇われ社長のデメリット

雇われ社長のデメリットとしては、時間の余裕がないことです。会社の長として従業員を管理する必要があるため、決められた時間に決められた時間まで会社に居る必要性があります。サラリーマンの形態とほぼ変化がない状態の上、責任も大きく重いため、時間を管理するのではなく、時間に管理されている状態になります。

また、会社の方向性を決定付ける実権は持たないので、ある程度の道筋を立ててオーナーにお伺いを立てる必要が生じます。自分自身のやりがいを持つ部分にを支える「縁の下の力持ちタイプ」という自覚がないと、面白みややりがいは得にくいでしょう。

オーナー社長のメリット

オーナー社長のメリットとしては、やはり時間に余裕が持てることではないでしょうか。雇われ社長と違い、自社の社員たちが業績を上げるために動いてくれます。自ら売上や利益を取りに動かなくても、社員が動いてくれます。そのため、自分の時間に余裕が持てます。

また、お金も自社の株が上がることで自分の実入りも大きくなります。経済的、時間的に余裕ある生活が実現しやすいのは断然オーナー社長という事になります。自ら上手に自社内をシステム化し、そのシステムに沿って従業員が仕事をしてくれる仕組みを作る事さえできれば、お金と時間の余裕が両方得れることが一番のメリットです。

オーナー社長のデメリット

オーナー社長のデメリットとしては、会社の業績不振や事業失敗にともなう負債を背負う必要があることです。自らの財産を清算して負債を返済することはもちろん、オーナー社長はサラリーマンと違って、退職金や福利厚生がありません。もし会社が無くなれば身一つで世の中へ弾き出されます。

またオーナー社長は孤独です。上記でもお伝えしたように会社の方向性についての案は聞くことができても、決定するのは自分です。どうしたらいいかと従業員に相談はできません。仲の良いオーナー社長同士でアドバイスをもらうことはできても、最終判断は自分にしかできません。孤独との戦いは想像するよりも辛いのではないでしょうか。

雇われ社長とオーナー社長のそれぞれの良さとは

一般的な雇われ社長についてお伝えしましたが、オーナーとの色々な契約事項によってメリットとデメリットに違いが生じます。オーナー社長はハイリスク・ハイリターンがあり、成功すれば富と名誉を手にすることができます。その分、物事を考えたり決断するときは一人になるため、孤独と戦い続けるメンタルの強さが必要です。

雇われ社長は最終的にオーナーに判断してもらえるという受け皿がありますが、時間的な余裕は持つことができません。しかし、ハイリスクとなる負債を背負うことはなく、給与も固定でもらえるため、生活の不安定さはありません。

自らが何を一番にしたいかで、雇われ社長のメリットとデメリットに大きく違いが生じます。実権を持ちたい場合は、雇われ社長では物足りなくなりますし、やりがいが感じれないでしょう。そこが明確になり選択できればとても充実した生活になるのではないでしょうか。

初回公開日:2018年04月12日

記載されている内容は2018年04月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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