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【種類別】公害防止管理者の難易度と他資格との比較|水質4種

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公害防止管理者の難易度は?

公害防止管理者は、戦後日本の産業発展によって引き起こされた公害問題を解決するために、生み出された資格制度です。汚水や粉じんなどが排出される特定工場と呼ばれる工場には、公害防止管理者を設置しなければいけない決まりがあります。そのため、常に一定の需要がある資格制度で、特に大気関係や水質関係の受験者数が多いです。

今回は、国家資格である公害防止管理者の難易度について紹介していきます。公害防止管理者には、大気関係や水質関係のほかにも、いくつかの種類があります。受験者数の数が多い水質関係を中心に取り上げながら、資格取得までの難易度について見ていきましょう。

公害防止管理者の認定講習の難易度は?

公害防止管理者の資格を取得するためには、国家試験を受ける以外に、資格認定講習を受講するという方法もあります。ただし、この方法は技術士などの資格を持っていることや、学歴・資格に関する実務経験などについて一定の要件を満たしている必要があるため、事前の書類審査に通過できる可能性がある人にしか選べない方法です。

認定講習の難易度についてですが、国家試験に比べると簡単と言われることが多いです。水質関係の講習を例に挙げると、4日から5日くらいの期間、講習を受けてからすぐにテストを受けます。講師の話をきちんと聞いて、要点をおさえておけば、問題はないと言われています。

認定講習による公害防止管理者の資格取得率は、6割から7割程度で推移しており、難易度はそれほど高くないと考えられるでしょう。

種類別公害防止管理者の難易度は?

公害は、典型七公害という言葉もあるように、いくつもの種類があります。そのため、公害防止管理者はその種類が細かく分かれており、大気関係や水質関係のほかにも騒音・振動関係など、全部で13種類に区分されています。

公害防止管理者の国会試験の合格率は、毎年25%前後で推移しており、仕事のために受験する人が多いことも踏まえると、やや難易度の高い試験であると言えるでしょう。公害防止管理者は、種類によって必要な勉強量や難易度に、若干の違いがあります。ここでは、種類別の公害防止管理者の難易度について紹介していきます。

水質関係

水質関係の公害防止管理者は、第1種から第4種まで種類が分かれています。第1種が最も科目が多いため難易度が高いですが、水質関係の公害発生施設であれば、基本的にどの特定工場でも公害防止管理者に選任されるための資格として有効です。

一方、2種・3種・4種については、1種に比べて科目が少ないため難易度は下がりますが、工場の規模や有害物質の有無によっては、公害防止管理者としての要件を満たさないケースがあります。

水質関係の試験は、ほかの種類に比べて受験者数が多いため、勉強に関する情報交換などがしやすいです。そのため、人によってはほかの種類よりも難易度が低いと感じることもあるでしょう。

大気関係

大気関係の公害防止管理者も、水質関係と同じく第1種から第4種まで分かれています。第1種が最も科目が多いため、難易度的にも難しい代わりに、大気関係の公害発生施設であれば、公害防止管理者として選任される資格を持てます。

第2種から第4種の場合も、水質関係と同じように、科目が少なくなり難易度は下がりますが、工場の規模や有害物質が発生するかどうかによっては、公害防止管理者として選任される条件を満たさないことがあります。

騒音・振動関係

騒音・振動関係公害防止管理者の資格取得には、3科目の試験に合格する必要があります。水質関係や大気関係の1種は、5科目の試験を受ける必要があるため、それらに比べると必要な勉強量は少なく、難易度は下がると言えるでしょう。

しかし、騒音・振動関係の科目は、水質関係などと比べて高校化学の知識がそこまで活かせなかったり、受験者数が少なく情報量が少なかったりと、場合によっては難易度が高いと感じることもあるでしょう。

その他

大気関係や水質関係、騒音・振動関係以外にも、公害防止管理者には種類があります。具体的には、特定粉じん関係・一般粉じん関係・ダイオキシン類関係公害防止管理者と呼ばれる資格です。公害防止主任管理者については、後述します。

粉じんについて、特定か一般かは、石綿が発生するかどうかという基準で分けられています。科目自体は大気関係と似ていて、科目数も少ないため、大気関係の試験が難しく感じないのであれば、難易度はやさしいと言えるでしょう。

ダイオキシン類関係の科目は、ダイオキシン類に関連した法律や処理方法などの問題が出題されます。専門的な勉強をする必要はありますが、科目数は少なく、水質関係などと比べると、それほど高い難易度ではありません。

公害防止主任管理者

公害防止主任管理者は、公害防止管理者とは少し性質が異なります。公害防止主任管理者になるためには、公害防止主任管理者の試験に受かるか、大気関係の第1種または第3種と水質関係の第1種または第3種の資格を持っている必要があります。公害防止主任管理者の試験は、大気と水質の両方の知識を求められるため、両方の知識がほとんどない場合は、難易度の高い試験となるでしょう。

公害防止管理者の科目別の難易度は?

公害防止管理者の種類や難易度について紹介しましたが、科目別の難易度はどうなっているのでしょうか。水質関係第1種の試験科目を例に挙げると、受けなければいけない科目は、公害総論・水質概論・汚水処理特論・水質有害物質特論・大規模水質特論の5つです。

公害総論は、どの種類の公害防止管理者の試験でも受ける必要がある科目で、公害に関する基本的な知識を求められます。水質概論は、水質の基礎知識や法律に関する問題が出題されます。

また、汚水処理特論は汚水処理に関する問題のほか、計算問題も出題されます。水質有害物質特論は、有害物質の知識以外にも、化学式などを知っていなければいけません。大規模水質特論は、範囲が狭いので、要点をおさえておけばそれほど難しくないでしょう。

科目によりけり

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科目によって、暗記が重要なものと計算しなければ解けないものがあるため、得意不得意によって難易度が変わると考えられます。例えば、暗記が得意な人は公害総論や水質概論は簡単に感じ、汚水処理特論や有害物質特論のような理系的な知識がより重要なものは、難易度が高く感じられるでしょう。

公害防止管理者と環境計量士の難易度の違い

公害防止管理者と似た技術系の資格に、環境計量士というものがありますが、難易度にはどのような違いがあるのでしょうか。難易度にはそこまで大きな差はありませんが、環境計量士のほうが若干難しいと言われています。

理由は、環境計量士のほうが、分析機器の扱いなどについて実務経験があったほうが理解しやすい内容の問題が多いためで、化学の知識がより求められる傾向にあります。

公害防止管理者とエネルギー管理士の難易度の違い

環境計量士のほかにも、公害防止管理者と類似した資格に、エネルギー管理士と呼ばれるものがあります。難易度としては、大気関係と水質関係の第1種に近いと言われています。エネルギー管理士には、熱管理士と電気管理士がありますが、どちらが得意な分野かどうかによっても難易度が異なります。

資格の勉強は計画的に!

今回は、公害防止管理者の難易度について、種類別や他資格との比較といった視点から紹介しました。公害防止管理者は、区分が多い試験のため、種類によって難易度が異なるという特徴があります。

やや難しい国家資格ですから、受験を決めた場合は、きちんと合格できるように計画を立てることが大切です。おおまかな目安ですが、約半年くらい勉強に時間をかける人が多い傾向です。

また、科目別合格があり、3年以内の受験であれば一度受かっている科目は免除されます。過去問と似た出題も多いので、一度落ちても諦めずにチャレンジしていきましょう。

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