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過日の意味
明確な期間設定はありませんが、「昨日」や「一昨日」のことを「過ぎ去ったある日」だとは感じないでしょう。 「過日」は、一般的には数ヶ月以上前のできごとを指します。短くても、一週間以上前のことに対して使うようにしましょう。
書き言葉として使われる
「過日」もその一つであり、「過日は○○でした」などの「言い」方はあまりしません。使ってはいけないという訳ではありませんが、不自然さを感じさせてしまうこともあるでしょう。
目上の人に使える丁寧な表現
公的な場でよく用いられる言葉であると認識して良いでしょう。また、ビジネスシーンでは「過日」を使用する機会が非常に多いと言えます。
過日の使い方
「過日」を使う場である文章は形として残る物なので、ここで誤った使い方をしてしまうとそれが後々まで相手の手元に残ってしまうことになるのできちんと正しく使いましょう。
メール/手紙における過日の例文
現代、取引や連絡の多くはメールでやり取りされるようになってきているので、ビジネスメールでの「過日」の登場頻度は高いでしょう。以下のような表現を見たことがある人は多いのではないでしょうか。
例文1:過日お目にかかりました折
「折」は、「○○のときに」という意味の丁寧表現なので「過日お目にかかりました折」で「この前に会った時に」という意味の丁寧表現になります。
例文2:過日はお忙しい中
これは、「この前はお忙しいところ対応していただいてありがとうございました。」という意味です。この例文には、相手の手間を労うという日本の社会人としてのマナーがあらわれています。
例文3:過日、書類を郵送致しました
この文の意味は「書類の発送が完了した」という内容を示しています。こちらから必要書類を送らなければならないシーンでも「過日必要書類を郵送いたしました。」というようにそのまま使うことができます。
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過日の類語
「過日」だと微妙に使いづらいというシーンでは以下のような言葉を使うと良いでしょう。また、同じ文章中に何度も同じ言葉を使うことも「しつこい」という印象を与えてしまうことがありますので、繰り返しの使用を避け、以下の言葉で言い換えて表現してみましょう。
類語1:先日
そのため、数日前や数ヶ月前など、鮮明な記憶に残っているできごとに対して用いられることが多いです。「過日」とは違い、一年前や十年以上前の昔のできごとに対しては用いられません。相手との間に共通の認識があるときに「先日」を使います。
類語2:先般
「先般」も「先日」と同じように、あまりにも遠い過去のことには使いません。だいたい数週間、長くても数カ月以内のことに対して使うと考えましょう。
過日が示す期間
とにかく「過日」は「初めてではなく、二回目以降である」というニュアンスを表す言葉です。それがいつであっても、相手が忘れていても関係ありません。
過日/先日/先般の使い分け
つまり、いつのことに対しても使ってよいとはいえ、あまりそぐわないので「先日」や「先般」を使うことの方が多いでしょう。「先日」と「先般」ははっきりと使い分けはなく、どちらも最近のことを表します。
ビジネスシーンで使える敬語を学びましょう
「先日」「過日」のように、社会に出てからさまざまなシーンで使われていることに気づき、何となく雰囲気で使っている言葉も多いのではないでしょうか。しかし、その認識は正しいという保障はありません。これを機に一度自分の敬語力を見直してみるのも良いでしょう。
ビジネス文書で使われる表現
また、会社同士のやり取りの文書であるときは、毎回同じ人が対応しているとは限りませんので、簡単に状況を説明するような文章を入れておく必要がある場合もあります。
例1:以前
「過日」よりもカジュアルな雰囲気の言葉ですので、日常生活で聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、立派な丁寧表現なのでビジネスシーンでも問題なく用いることができます。
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例2:現在
「現在プロジェクトは進行中です」「その件については現在調査中です」など、進行しているものと相性が良く、よく一緒に使われます。会見報道などでも耳にしたことがある人は多いでしょう。
例3:先刻
「先刻」の「刻」は「時刻」の「刻」でもあることを考えると、「時間」単位の昔を表していると考えると良いでしょう。つまり昨日のでき事に対しては「先刻」を使うことはあまりありません。せいぜい数時間前までのことにとどまります。
例4:他日
「これについては他日送付いたします」「ミーティングは他日設定しなおします」というように、「明確にいつなのか」はまだ明言できないが後々という意味を表すときに用いられます。
例5:後日
「後日改めて伺います」「この件についてはまた後日話し合いの機会を設けます」というように、「取り急ぎ日を改める」というニュアンスがあります。
例6:以後
また、「以後お見知りおきを」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。ここでの「以後」は「今よりも後」を表しています。ここで自分を紹介したので、今後良いお付き合いをよろしくお願いしますという意味です。
時点を表す表現を正確に理解しておこう
しっかりした人という印象を持ってもらうためにも、言葉の使い分けをきちんとしましょう。
ビジネスシーンで使う表現を身に着けよう
日常生活では使うことはなくても、「ビジネスシーンでは普通これを使う」という暗黙のルールがあることもあります。知らないで恥をかいてしまう前に、気になることはすぐに調べて身につけましょう。