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「差し出がましい」の意味とビジネスでの使い方・類語・対義語

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「差し出がましい」の意味とは?

普段の会話の中で、「差し出がましい」という言葉を使う機会はあまりないでしょう。「差し出がましい」とは、「必要以上に相手に関与しようとする」「よけいなことをする」「出過ぎたことをする」といった意味を持つ言葉です。

もし、相手のしたことに本人も気づいていないようなミスがあったり、もっと良い方法があった時、あなたならどうするでしょうか。友人同士であれば、「これ、間違ってるよ」「ここはこうした方が良いよ」と伝えられるでしょう。

しかし、これが目上の上司であったり、取引先の相手やお客様だった場合そうはいきません。たとえそれが相手のためになることであったとしても、単刀直入に指摘しては相手も気を悪くしかねません。そんな時に使えるのが、「差し出がましいようですが」という言葉です。

「あえて出しゃばったことを申し上げますが、お許しください」と事前に相手に伝えることで、相手も意見を受け入れやすくなります。「余計なこととはわかっていますが」と一度自分を低めることにより、相手を高める効果もあります。

「差し出がましい」の使い方とは?

自分の意見を言うときや相手のミスなどを指摘するとき、つまり「言いにくいこと」を相手に伝えるときにクッションの役目を果たすのが「差し出がましい」を使った言葉です。次は、実際に使う際の例をご紹介します。

差し出がましいかと思いますが

「自分でも余計なことだとは思うのですが、あえて言わせてください」という意味を持つ言葉であり、「自分でも出しゃばったことだとわかっている」ことを相手に伝えたいときに使います。相手のミスを指摘したり違う方法を提案するのは勇気が要りますし、その場の空気を壊してしまう可能性もあります。

しかし、長い目で見れば相手のためになる可能性が大きいです。後々になって「どうしてあの時に言ってくれなかったんだ」と相手から言われてしまう可能性もあります。「差し出がましいかとおもいますが」と前置きをして、誠意をもって伝えましょう。

差し出がましいお願いですが

「こんなことを頼むのは失礼かとおもいますが」という意味の言葉です。前置きし、相手に何かを要求したいときに使う言葉です。無理な要求とわかっていて、というニュアンスを含んでいるので「差し出がましいお願いですが、~していただけませんでしょうか」と相手の反応を伺う語尾でしめると良いでしょう。

差し出がましいことを言って申し訳ございません

「出すぎたことを言ってしまい、気分を悪くさせてしまったらすみません」という意味を持つ言葉です。何かを提案したり指摘した後に、相手がムっとしていたり腑に落ちないような表情をしていたら、「差し出がましいことを言って申し訳ございません」と謝罪しましょう。

また、自分の提案したことがすでに相手も知っていることだったり、お門違いだった場合には「余計なことを言ってしまい申し訳ございません」という意味でも使うことができます。

差し出がましいことをして申し訳ございません

前述の「差し出がましいことを言って申し訳ございません」のように、出しゃばったことをした、余計なことをしたと思ったときに謝罪の意味で伝える言葉です。一方で、相手が気を悪くしないようなケースでも、謙遜の意味で使われることがあります。

たとえば、バースデーケーキを購入した客に対して、店員が「差し出がましいかとおもいますが、ロウソクとバースデーカードもご一緒にお入れしておきました」などと使う場合です。これは店側のサービスですが、「余計なことをしてすみません」という意味合いを込めて、謙遜として「差し出がましいこと」と言うケースです。

「差し出がましい」の意味の類語とは?

「差し出がましい」と似た意味を持つ言葉には「おせっかいを焼く」「押しつけがましい」「出しゃばり」「厚かましい」といった言葉があります。いずれも、相手にとってはありがた迷惑といった意味をもつ言葉です。友人同士の場合「おせっかいかもしれないけど」という前置きで良いですが、ビジネスの場や改まった場では「差し出がましいようですが」ときちんとした日本語を使いましょう。

「差し出がましい」の意味の対義語とは?

「厚かましい」の対義語は「しおらしい」ですが、「差し出がましい」にはこれといった明確な対義語はありません。「差し出がましい」はおせっかいを焼く、出しゃばったような、という意味を持つ言葉ですから、対義語は「しおらしい」「謙虚な」のような、「偉そうな物言いをせず素直に学ぶさま」といった意味を持つ言葉になるでしょう。

また、当然ながら自分自身の言動について「謙虚な」「しおらしい」と使うのは控えた方が良いでしょう。

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「差し出がましい」のビジネスにおける意味と使い方は?

ビジネスの場においても「差し出がましい」の意味は、基本的には「出しゃばったこと」「余計なこと」を指します。しかし、必ずしもビジネスにおいての意見や指摘をするときだけとは限りません。

たとえば体調の悪そうな上司や取引先の相手に、「差し出がましいようですが、病院に行かれた方がよろしいのではないでしょうか。」「差し出がましいかとおもいますが、よろしければお薬をお持ちいたしましょうか」など、「余計なお世話かとはおもいますが」といった意味で相手を気遣うときにも使用できます。

また、自分の部下が自分より目上の人に無礼を働いた場合、「○○さんに差し出がましい真似はやめなさい」「差し出がましいと思わないのか」と部下を叱る意味でも使うことができます。

「差し出がましい」の敬語とは?

「差し出がましい」という言葉を使う相手は、当然敬うべき相手ですから敬語を使うことになるでしょう。たとえば、上司から取引先へ書類を持って行ってとお願いされたとき、封筒に書かれている取引先の会社名の漢字が間違えていた、という場合。それをそのまま持っていけば相手に失礼であり、無言で上司の前で封筒を書き直すのも失礼です。

また、「間違えています」と単刀直入に相手に伝えるのも失礼にあたります。このような場合は、「差し出がましいかとおもいますが、こちらの漢字が誤っておりますので、わたくしの方で訂正してもよろしいでしょうか?」というような敬語で問いかけるのがベストです。

「差し出がましい」と「おこがましい」の違いとは?

「差し出がましい」と似たような意味をもつ単語に「おこがましい」というものがあります。この二つは何が違うのでしょうか。

まず、「おこがましい」とは、「身の程をわきまえない」「出しゃばった真似」「出過ぎたこと」という意味の言葉です。「差し出がましい」とほぼ同じ意味と捉えて良いでしょう。使い方としては、「上司の○○さんを差し置いておこがましいのですが」「~と言うとおこがましいのですが」のように、「身の程知らずですが」という意味合いで使います。

「差し出がましい」との違いは、自分でやった行為や言動について遠慮して言うときには「おこがましい」、相手の行為や言動に対して何かを言うときには「差し出がましい」と使われるケースが一般的です。

相手を気遣うワンクッションが大人のたしなみ

「差し出がましい」の意味と使い方について、いかがだったでしょうか。いくらこちらが正しいことを言っていたとしても、急に不躾なことを言ったのでは相手が怒って当然です。ビジネスの場といえど、相手は人であることを忘れてはいけません。

たった一言「差し出がましいようですが」と付け加えるだけでも、その後の発言の受け取られ方が変わってきます。これは、相手を気遣うと同時に自分を守る術でもあります。一方的にものごとを見るのではなく、相手の立場に立って考えることが大切です。

ビジネスの場でも日常においても、「相手への気遣い」ができるのがスマートな大人です。言いにくいことを口に出す際には「差し出がましいようですが」とワンクッション入れて、相手への気遣いを表しましょう。

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