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「全然大丈夫」は正しい?間違い?意味合いや正しい言い換え方を紹介

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「大丈夫ですか?」と聞かれたとき、「全然大丈夫です」と答えることがあります。友達や家族以外に、仕事で使う人もいるでしょう。一般的に広く使用されていますが、少し違和感を覚えるフレーズです。「全然大丈夫」は日本語として正しいのでしょうか。

本記事では「全然大丈夫」は正しい表現なのかを解説し、意味合いや言い換え表現なども紹介しています。

この記事を読むことで意味を正しく理解できるだけでなく、立場や状況に合わせて上手く言い換えられるようになるでしょう。

目上の人に「全然大丈夫です」と答えることは問題ないのか、またどのように言い換えられるかを知ることにより、「きちんと敬語が話せる人」と印象付けることができます。

ビジネスの場で正しい敬語を使うためにも「全然大丈夫」の意味を確認してみてください。

「全然大丈夫」とは

「全然大丈夫」の意味は、「全く問題がない」です。

「大丈夫ですか?」と聞かれたときに返すフレーズとして使用されます。本来「大丈夫ですか?」と聞かれたら「大丈夫です」と返すだけで充分意味は伝わります。しかし「全然」をつけることで、より問題がないことを強調できるのです。

広く浸透されていますが、「全然大丈夫」は日本語として適切ではありません。「全然」の後には否定の言葉が続く表現が正しいとされているからです。「大丈夫」は肯定を表しますので言葉として違和感が生じます。

「大丈夫」の意味

「大丈夫」には、「危なげなく安心できるさま」「間違いなく確かなさま」という意味があります。基本的には「問題ありません」という意味で使用しますが、他にも様々な表現ができる言葉です。

例えばお店で「袋は大丈夫ですか」と聞かれた場合、この大丈夫は「必要ですか」という意味になります。また、食事などに誘われたときは「結構です」という意味で「大丈夫です」と答えることもあるでしょう。ただし、この場合は「問題ありません」という意味でも受け取れますので注意が必要です。

大変便利な言葉ですが、あまり丁寧な表現ではありませんのでフォーマルな場では使用を控えた方が良いでしょう。

だい‐じょうぶ〔‐ヂヤウブ〕【大丈夫】 の解説
[名]⇒だいじょうふ(大丈夫)
[形動][文][ナリ]
1 あぶなげがなく安心できるさま。強くてしっかりしているさま。「地震にも―なようにできている」「食べても―ですか」「病人はもう―だ」

2 まちがいがなくて確かなさま。「時間は―ですか」「―だ、今度はうまくいくよ」

https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E5%A4%A7%E4%B8%88%E5%A4%AB_%28%E3%81%A0%E3%81%84%E3%81%98%E3%82%87%E3%81%86%E3%81%B6%29/

一般的な「全然」の意味

「全然」という言葉は「全く」や「少しも」という意味で、後ろに「否定」の言葉をつけることが一般的な表現です。「全然」のあとに打消しの表現を伴うことで、「全く~ない」という全面的に否定する意味になります。

「全然大丈夫」の反対に「全然大丈夫じゃない」というフレーズもありますが、この場合は「全然」の後に「大丈夫じゃない」と否定の言葉が続いていますので、正しい日本語であると言えるでしょう。

打消し表現のない「全然」

打消し表現のない「全然」には、「全て」「すっかり」という意味があります。

現代では「全然+否定」の表現が一般的ですが、明治期~昭和初期頃までは「全然+肯定」の表現も使用されていました。当時の文豪である芥川龍之介や夏目漱石の小説の中でも「全然+肯定」の文章が存在します。小説の中だけでなく会話でも使われていた表現です。

なぜ「全然+肯定」の表現が使われなくなったのか、その理由ははっきりしておりません。しかし小学校から「全然」には打消しの表現があると教わりますので、現代では「全然+肯定」の表現は不適切だと覚えておきましょう。

「全然大丈夫」は若者言葉

歴史を遡れば「全然+肯定」の文法は存在していましたが、「全然大丈夫」という言葉は若者言葉とされています。「全然+肯定」の意味で使用しているのではなく、本来あった打消しの表現を省略しているからです。

例えば「全然問題ないよ。大丈夫です。」という一文でみてみましょう。この「問題ないよ」を省略すると「全然大丈夫です。」となります。過去に使用されていた打消しを伴わない「すっかり」という意味ではなく、言葉を省略した言い回しであるため、「全然大丈夫」は若者言葉と言えるでしょう。

「全然大丈夫」はビジネスシーンで使える?

日常会話において「全然大丈夫」という言葉を使うことは、一般的に浸透しています。しかし、ビジネスの場所となると話は別です。社会人になると同僚はもちろん、会社の上司や目上の偉い人たちと会話する機会が一段と多くなります。

上記でも紹介しましたが、「全然大丈夫」という言葉は日本語としては、正しい言葉ではありません。知らずに間違った敬語や日本語を使い続けていると、恥ずかしい思いをしてしまう恐れがありますので、ビジネスの場では使用を控えるようにしましょう。

「全然大丈夫」を言い換えると?

今まで肯定の意味として「全然大丈夫」を使っていた人は、「他の言葉に置き換えて話しましょう」と言われても、一体どんな言葉を使っていいのかわからないでしょう。では、「全然大丈夫」の代わりに、どのような言葉を使えばいいのでしょうか。ここでは、「全然大丈夫」を言い換えた際に使う言葉の例をいくつか紹介します。

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  • 全く問題ございません
  • 何も問題ありません
  • 全く差し支えございません
伝えたい意味は同じでも、言葉の組み合わせを変えるだけで、言葉の響きは一気に上品できちんとした印象に変化します。

「全然大丈夫」は誤用や俗語であることを理解しよう

「全然大丈夫」という言葉は、今や一般的に広く浸透している使い方です。しかし、日本語として適切ではないことが理解できたかと思います。

友達や家族が相手の場合は使用しても問題はありませんが、ビジネスシーンでは使用を控えましょう。親しい上司や同僚なら問題ないかもしれませんが、目上の人に使うと敬語ができない人という印象を与えます。

「全然大丈夫」と答えることが口癖になっていると、大事な場面でうっかり使ってしまうかもしれません。「全然大丈夫」は適切な日本語ではないことを理解し、普段から敬語や丁寧な言い換え表現を見直すようにしましょう。

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