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悠久とは
類義語は「常しえ」「かぎりなく」があげられ、英語では「エターナル」と訳されます。
「悠久」の持つ意味を」について考え、「悠久」が感じられるものに触れ、忙しく追われている私たちの時間について少し立ち止まって考えてみませんか。
読み方
意味
一般的に数百年単位の時間、とても広大な建物、場所を表現する場合に使われます。よく使われる表現として「悠久の歴史」「悠久の大地」があげられます。
以下、類語や例文を通して理解を深めましょう。
「悠久」の使い方
以下の項目では、例として見かけやすい4つの言葉「悠久の歴史」「悠久の昔」「悠久の空」「悠久の時間」を解説します。そして特によく使われる「悠久の時」については例文を用いながら詳細に解説いたしますので理解を深めましょう。
例文1:悠久の歴史
「悠久の歴史を感じる世界遺産をめぐる」「悠久の歴史を刻む街」と使うように、なんらかの物事が数百年、数千年単位の時間的な変遷した壮大な有様を表します。
例文2:悠久の昔
例文として「星は悠久の昔から輝いている」「悠久の昔に思いを馳せる」として使われます。
「悠久の歴史」同様、優雅でゆったりとした時間をかけて続いた数百年、数千年単位の過去から続く時間の流れを表します。
例文3:悠久の空
例文として「頭を上げて見るものは悠久の空の色である」「青く澄み切った悠久の空を眺める」のように使われます。時間について表す事が多い「悠久」ですが「物事」も表現できます。
「悠」の「ゆったりとした、果てしない」と「久」の「長く続く」の意味を強く感じさせ、雲一つない、遮りもののない空の状態を表現しています。
例文4:悠久の時間
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例文として「地球が悠久の時間をかけて氷河を作り出した」「屋久杉の森に入ると悠久の時間を感じられる」として使います。
これは、ゆったりと果てしなく続いていくさまの時間を重ねてきたという長い年月の間ものや人、場所や歴史などが続いてきた事を表す文章で使います。年月のスパンとしては数百年単位を意味しますので、近々の歴史やスケールが小さい文章に使わないよう注意しましょう。
「悠久の時」の使い方
「悠久の時」の成り立ち自体は「悠久」が名詞「時」を修飾しています。この場合「悠久」は連体修飾語として使用しています。「悠久の時」の語句中に助詞「の」が既に入っています。一文に3つ以上の助詞「の」が入ると違和感のある日本語になってしまうので「悠久の時」+助詞「の」を使う場合は注意しましょう。
意味
せかせかと過ぎ去る時間が続くのではなく、あくまで優雅な時間が長く続く状態を表しています。「悠久」の例文の中で一番頻出されるスタンダードな表現と言えます。
よく使われる例として「悠久の時の流れ」「悠久の時の中で」「悠久の時を経て」があげられます。次の項目で例文を解説しますので「悠久の時」の使い方を学びましょう。
例文1:悠久の時の流れ
川の流れのように、緩やかに流れていく時間。その時間はとめることはできなく、どの生物にも同じ条件で流れていきます。
地球の歴史はまさに「悠久の時の流れ」でゆるやかに変化して今にいたり、また未来へと流れていくでしょう。
例文2:悠久の時の中で
生きている私たちは、悠久の時の中では小さな点に過ぎないのですが、壮大な時間の流れに確かに存在するものだ、大切な存在なのだと考えることができるでしょう。
悠久の時を経て
城や寺や神社、遥か昔の建造物は穏やかに「悠久の時」を過ごし、いろいろな歴史の荒波にも見守るようにそこにあります。それらが造られた頃に思いを馳せると壮大な時間の流れを感じることができるでしょう。
名景 世界遺産 夜景編
20か国以上の世界遺産を写真で眺めることで「悠久」を体感するとともに、美しい夜景で忙しい現実から少し離れることができます。
世界遺産を20か国以上巡ることは、忙しい私たちには中々実現が難しく、また現在渡航自体が難しい国もあります。しかし写真集ならば好きな時に好きな国を旅した気分になれます。
少し日常を離れて「悠久の時」を感じてみるのはいかがでしょうか。
「悠久」の類語
これからあげる類語は「果てしなく長い」ことが共通していますが言葉によって表現する長さが異なったり、慣例的に表す意味もあります。
類語がよく使われる文章と比較し、よりそれぞれの熟語の意味を理解しましょう。
永久
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漢字の意味から時間に限りがなく、いつまでも続くことを表します。例文として「永久に続くかとおもわれた」「永久不滅」と使うように「悠久」と比べ「ゆったりとした」「壮大な」意味は少なく汎用的な長い年月を表します。
幾世
熟語の意味としては、「悠久」同様「長く久しい(時間)」を表します。「悠久の大地」や「悠久の空」など、時間以外に使われることのある「悠久」に比べ特に時間に関する言葉として使われます。
恒久
この二つの漢字から成り立つ「恒久」は「長くかわらないこと」を表します。「いつもと変わらない」を意味する「恒」から成り立っているので「悠久」に比べ「変化のない長い期間」を表す文章で使われます。
連綿
この二つの漢字から「途切れることなく続く」ことを表します。「悠久」ほど長い時間ではないが、中断がない状態を表す場合に使われます。
幾星霜
慣用的に「苦労した上での長い年月」を表したい場合に使われます。
《星は1年に天を1周し、霜は毎年降るところから。古くは「せいぞう」》としつき。歳月。
「悠久」という言葉を正しく使おう
スピードが要求される現代社会では使う機会が少ないですが、状況に応じて使い分けできるよう類義語も併せて覚えておきましょう。
時間を表す言葉
そのなかでも特に誤った意味での使用が散見される「黎明」と「暁」についてリンクをご用意しました。リンクを読んで「時間を表す言葉」について理解を深めましょう。