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「係わる」と「関わる」の違いと使い分け
まず「係わる」ですが、「つながる」あるいは「つなぎとめる」といった意味合いを持ちます。これに対して「関わる」は、「つながりを持つ」という意味合いを持ちます。現在では「係わる」も「関わる」も、「ある対象とつながる。あるいは、つながりを持つ」といった意味合いで使います。そのため、どちらも意味合いとしては違いがありません。
ならば使い分けをする必要がないかというと、そんなことはありません。これは私的に使用する場合と公的に使用する場合で使い分ける必要が出てくるからになります。「係わる」と「関わる」は意味は同じため、私的に普段使いする場合はどちらを使っても問題はありません。ですが公的な場合は使い分ける必要があります。
ですので次から、公的な場合での使い分けについてご紹介します。
公用文
公用文の場合は、「係わる」と「関わる」の内、「関わる」を使う必要が出てきます。かつては平仮名で「かかわる」と表記される場合もありましたが、現在では「関わる」を使用するようになっています。
公文書
公文書の場合は、「係わる」と「関わる」の内、「関わる」を使う必要が出てきます。公用文と同じく、現在では「関わる」を使用するようになっています。
契約書
契約書の場合は、「係わる」と「関わる」の内、「関わる」を使う必要が出てきます。こちらも上記と同じく、現在では「関わる」を使用するようになっています。
ここまでご紹介したように、公用文や公文書、そして契約書のように公的な文に用いる場合は、「係わる」ではなく「関わる」を使用する必要が出てきます。その理由は、「関わる」が常用漢字として使われるからです。
この常用漢字について、次にご紹介いたします。
常用漢字
ここまでで、公的に使用されるのは「関わる」だとご紹介してきました。ですが、あくまでも公的なものの場合であって、私的には「係わる」を使用しても問題はありません。また「係わる」と似た語で「係る」という語は公的に使用されることがあり、「係わる」について知っていると便利です。
ですので、次から「係わる」に関して詳細にご紹介します。
「係わる」の使い方・読み方
「係わる」の使い方
彼は彼女に関わったお蔭で、今の生活を手に入れた。
このように、単独の事柄で使うのではなく、対応する複数の事柄に関連する際に使います。
「係わる」の読み方
この「係る」という送り仮名をされる場合ですが、同じ漢字と送り仮名で読み方が変わる場合があります。その場合は、意味や使い方が異なりますので注意が必要です。このような「係わる」と「係る」の違いついて、次にご紹介いたします。
「係わる」と「係る」の違い
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「かかわる」が「つながりを持つ」という意味合いであるのに対し、「かかる」も同じように「つながりを持つ」という意味合いを持っています。ただしこの場合、「かかわる」よりも「かかる」の方がより強いつながりを持っています。より強く密接につながっている場合が「かかる」の意味合いになります。
「係る」の使われ方
「かかる」という読み方は、同じ読み方で「掛かる」あるいは「懸かる」と表記される場合がありますが、これらの意味は「このような」といった意味合いを持っています。この意味合いを「かかる」と読む「係る」でも、法律に関連するものの場合は使用します。
「係わる」の正しい送り仮名
「関わる」については常用漢字になっていますが、「係わる」は現時点では違います。そのため、正しいとされる根拠となるものがないため、「係わる」でも「係る」でも送り仮名としては間違っていません。
ただし、「係る」の場合は読みとして「かかわる」と「かかる」の二つを持っているため、どちらの読み方をするのかを判別させるために、「かかわる」の場合は「係わる」、「かかる」の場合は「係る」と使い分けていくと間違いがなく便利です。
「係わる」の類語
相関
ただし「係わる」が、ある一方に対してつながりを持っている状態を意味することが多いのに対して、「相関」の場合は、よりお互いが強く影響を与え合う状態を意味することが多い部分で異なる点はあります。