cms-import-tapbiz-wp

「でしょ」の敬語表現・でしょの使い方と例文・別の敬語表現例

[allpage_toc]

良く出てくる表現「でしょ」

「明日は5時集合でしょ?」や「ここは間違ってるでしょ」など、私達は日常的に「でしょ」という表現を使用しています。では、この表現は家族や友人などの親しい関係のみで使えるものなのか、それとも、目上の人に使うことも可能な表現なのか。

特に、社会人の方は気になるでしょう。「でしょ」の敬語表現、でしょの使い方や例文・別の敬語表現例をご紹介しますので確認していきましょう。

「でしょ」は敬語なの?

私達は、「でしょ」という表現を使うときは、確認の意や指摘の意を表しています。例えば、「明日の集合時間は5時でしょ。」という文章で考えてみると、語尾をしり上がりにして疑問文として使用すると確認の意になります。

逆に、語尾を尻下がりにすると推量、念押しの意になります。自然に家族や友人との会話で使われることが多い「でしょ」という表現ですが、これは敬語なのでしょうか?

「でしょ」ってそもそもどういう意味?

「でしょ」は「でしょう」を省略した言葉です。文法的に説明すると、「でしょう」は、断定の助動詞「です」に推量の助動詞「う」が付いたもので、「だろう」の丁寧語です。推量・疑問などの意を丁寧に表し、相手に念を押したり同意を求めたりする気持ちを丁寧に表します。

「でしょ」は敬語ではない?

地域によっては、「でしょ」を敬語と考えている人もいるのではないでしょうか?特に西日本では「でしょ」を目上の人に使っているという方も少なくありません。厳密にいうと「でしょ」は「だろ」の丁寧語にあたりますが、敬語というには少し難しいです。目下の人に「でしょ」といわれると違和感を抱く人が多いので、その代わりとなる表現も合わせて紹介します。

「でしょ」の敬語表現

「でしょ」の敬語表現としての認識は、地域によって違いがあります。では、関西、福岡、九州における認識を紹介します。

関西・関西人

西日本には「でしょ」を敬語として使用している人がいるというふうに前述しました。関西で特にその傾向が強いです。これは関西弁が大きく関係しています。

関西弁では、何かを確認するときに「やろ?」と表現します。家族や友人間で使う表現がこれにあたるため、標準語である「でしょ」が自然と敬語として認識されています。

福岡

福岡でも、「でしょ」、「でしょう」はよく敬語として使われています。これは関西弁と同じく博多弁の影響が強いです。博多弁でも「でしょ」を「やろ」という風に使っており、自然と「でしょ」が敬語として使用されています。

九州

福岡だけではなく、他の九州の地域でも同様、「でしょ」は敬語表現だと考えている人が多いです。やはり方言が影響していると考えられます。

「でしょ」の敬語での使い方

[no_toc]

「でしょ」の敬語表現とはどのようなものなのか説明します。まずは、敬語のおさらいからしていきましょう。

敬語の種類

敬語は、ビジネスシーンにおいて外せないマナーです。では、敬語の種類を確認してみましょう。敬語は3種類あります。

尊敬語

敬語には3つの種類があります。1つ目は「尊敬語」です。こちらは、相手を上にあげることで敬意を示します。つまり、相手の行動に対して使う表現です。例えば、「上司がケーキを召し上がります。」という表現は、「食べる」という動詞を、「食べる」の尊敬語である「召し上がる」という語に変えることで、上司への敬意を表します。

謙譲語

2つ目は「謙譲語」です。こちらは、自分がへりくだることで、相手を上に持ち上げ敬意を示します。つまり、自分の行動に対して使う表現です。例えば、「あなたの元へ参ります。」という表現では、私の「行く」という行動を、「行く」の謙譲語である「参る」に変えへりくだることによって、「あなた」への敬意を表します。

丁寧語

3つ目は、「丁寧語」です。こちらは、日常的にもビジネスシーンにおいても一番使われる敬語です。文章の語尾に「です」や「ます」をつけることで、話し相手に敬意を表します。この他にも、接頭語「お」をつけた名詞も丁寧語にあたります。「お弁当」や「お茶」などが例として挙げられます。

クッション言葉

クッション言葉とは、何かを頼んだり、断ったり、意見を言うときなどに言葉の前に置くフレーズのことを指します。こちらを敬語と並べて使用することで、より円滑な人間関係を築くことができますのでご紹介します。

何かを頼むときのクッション言葉は、「恐れ入りますが」や「お手数ですが」です。「恐れ入りますが、書類を取ってきていただけますか?」のように使います。

何かを断るときは、「せっかくですが」や「身に余るお言葉ですが」などを使い、相手に感謝の意を先に伝えます。「せっかくですが、今回はご遠慮させていただきます。」のように使います。

意見を言うときは、「確かにその通りでございますが」などを前に置いて、「確かにその通りではありますが、賛同しかねます。」のように使います。

使い方

では、「でしょ」の敬語表現の使い方やメールでの使い方を紹介しますので、一緒に確認していきましょう。

「でしょ」は使わずに代わりの敬語表現を

確認をする際に「でしょ」という表現を使いたい場合は、「でしょうか?」、「でよろしいでしょうか?」などの代わりの敬語表現を使用しましょう。できるだけ丁寧に、相手に違和感を与えない表現にこだわるとよいでしょう。それに付け加えて、クッション言葉を使用するとより丁寧で柔らかい表現になります。

推量の意で「でしょ」を使う場合は、「でしょう」を代わりに使うとよいです。ただし、「でしょう」を使ったとしても違和感を抱く人がいるので、その場合は「だと思われます」や「と思います」などの表現に変えましょう。

念押しの意を、ここでは目上の人への指摘ととらえます。念押しの意で「でしょ」を使いたい場合はより注意が必要です。社会人のマナーとして、目上の人に対して断定的な指摘は上から目線に聞こえるため良くないです。そこで、「以前はこうおっしゃっていましたが、こうではないでしょうか?恐れ入りますが、ご確認をお願いします。」のように、上記の「でしょうか?」という疑問形の表現と、クッション言葉を組み合わせて丁寧な表現を心がけましょう。

メールでの使い方

ビジネスシーンにおいて、上司やお客様へメールを送る方も多いでしょう。確認のメールを送る時に「でしょ」という表現は頻出します。では、メールにおける「でしょ」の敬語表現の使い方をご紹介します。

まず、目上の人にメールを送る場合気を付けたいことが2点あります。まず、1点目は、顔が見えないので真意が伝わりづらいためより丁寧に書く必要があるということです。2点目は、メールは会話と違い、保存することが可能です。敬語の間違い、特に丁寧にしすぎて2重敬語にならないように注意しましょう。

「でしょ」を敬語表現するときの例文

[no_toc]

ここまで、「でしょ」の敬語表現について説明してきました。でも、まだまだ分かりにくいという人もいるでしょう。では、「でしょ」の使い方を例文を交えてもう一度確認しましょう。

確認の「でしょ」の場合

ビジネスシーンでは、目上の人に確認を取らなければならないことが多々あります。では、確認の意の「でしょ」の敬語表現をご紹介します。

まず、上司に頼まれていた仕事を終わらして、確認してもらいたい場合につかう表現です。家族や友人が相手の場合、「これでいいでしょ?」という表現は自然ですが、目上の人が相手の場合は、「こちらでよろしいでしょうか?」という表現がよいです。

上司やお客様と約束する場面も社会人にとっては良くあるシーンです。その時に、約束の時間や場所を確認することがあります。その際につかう表現です。家族などが相手の場合は、「明日3時に会社前集合でしょ?」でもよいのですが、目上の人が相手の場合、「明日午後3時に会社前集合でよろしいでしょうか?」としましょう。

推量の「でしょ」の場合

推量の意で「でしょ」を使う場合は、「でしょ」を省略しない形である「でしょう」を使用しましょう。例えば、「明日は雨が降るでしょ。」という表現は、「明日は雨が降るでしょう。」とすると、敬語として自然な表現になります。「彼は来るでしょ。」という表現も、「彼は来るでしょう。」と言い換えることができます。

前に述べたように、「でしょう」という表現に違和感を抱く人もいます。その場合は、「明日は雨が降ると思われます。」や「彼は来ると思われます。」などの表現に言い換えましょう。

念押しの「でしょ」の場合

目上の人に念押しをする機会として考えられるのは、ミスを指摘する場面があります。仕事をしていると目上の人の間違いに気づくこともあります。目上の人だからと言って間違えを見逃してしまうと、後に重大なミスにつながることもあります。

そこで、目上の人に指摘するときに、できるだけ柔らかく伝えることができる「でしょ」の敬語表現例と、指摘の際のポイントを合わせてご紹介します。

ミスを断定しない

間違いを指摘するときに「ここ間違っていますよ。」と断定的に指摘してしまうと、どうしても上から目線に聞こえてしまいます。誰でも間違うことはありますが、指摘されることはうれしい事ではありません。それなのに、目下の人から指摘されたとなれば、不快な思いになる人が多いはずです。

そこで、謙譲語と「でしょ」の敬語表現を組み合わせて、「ここはこうではないでしょうか?申し訳ございませんが、再度ご確認いただけますか?」などとできるだけ丁寧に指摘しましょう。

また、間違えを正しながら指摘したい場合は、「前回はこうでしたが、今回はこちらでよろしいでしょうか?」と確認してあげると、相手も指摘されているという感じを抱きにくいです。

「でしょ」の別の敬語表現例

ここまで「でしょ」の敬語表現礼を紹介してきました。ほとんどの場合、「でしょ」は省略しない形の「でしょう」で言い換えることができます。では、「でしょう」で言い換えない場合の敬語表現例をご紹介します。

確認の意の「でしょ」は、「でよろしいでしょうか?」と言い換えましょう。推量の意の「でしょ」は「と思われます」と言い換えることができます。念押しの意の「でしょ」も、確認の意と同じように、「でよろしいでしょうか?」と言い換えましょう。

敬語は人間関係を円滑にする

ここまで、「でしょ」のビジネスシーンでの使い方や、メールでの使い方を紹介してきました。地域によっては、「でしょ」を敬語として認識している場合もありますが、地域に関わらず敬語としての使用に違和感を抱く人がいるのも事実です。そこで、目上の人が相手の場合は、できるだけ今回紹介した代わりの敬語表現を使うことをします。

ビジネスシーンでは、敬語表現を使い分けることは、人間関係を円滑にするという上でも必須のスキルです。目上の人が、目下の人に友達言葉を使われたのでは、見下されたと思い不快に思うでしょう。その人が、会社の大切な取引先であったとしたら、あなただけではなく、あなたの背負っている会社と、取引先の会社との関係も悪くなります。

「でしょ」を正しく使おう

逆に、敬語を正しく使うことができれば、会社内での人間関係はもちろん、会社外での人間関係も円滑に進みます。敬語ひとつであなた自身の評判にも関わってくることさえあります。敬語を学んで、正しく使い充実した社会人生活を送りましょう。
モバイルバージョンを終了