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「なんとなく」の敬語表現を知っておこう
ただ、敬語はそれほど難しいものではなく、慣れてしまえば自然と口から出てきます。心配なのは、社内などである程度関係が親しくなってきたときに、ついつい気が緩んでしまい、思わず友人と話すときの言葉が出てきてしまうことです。
そんな言葉のひとつに「なんとなく」があります。「はっきりした理由や目的がない様子」だとか、「わけもなく」、「どことなく」、さらには「取り立てていう様子がない」などの意味があります。
この「なんとなく」を敬語にするとどんな表現になるのでしょうか。調べてみました。
1.はっきりした理由や目的もないさま。わけもなく。どことなく。 「 -好きだ」 「 -旅に出る」
2.取り立てて言う事柄がないさま。何ということもなく。平凡に。 「 -一生を送ってしまった人」
https://www.weblio.jp/content/%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%8F
尊敬語で表すと?
「なんとなく」は不確かであることを言う際に使う言葉ですので、目上の人に対する尊敬を表現する会話において、そもそも「なんとなく」が登場することがありえません。そのため、尊敬語で表現することはできません。
丁寧語に「なんとなく」はある?
「なんとなく」の類義語を探した場合、例えば「はっきりとは言えない」といった言い方が出てきます。こういった言葉を丁寧語などの敬語にすることで「なんとなく」をより丁寧に伝えることができるでしょう。
敬語での「なんとなく」の使い方とは?
「なんとなく」をどう敬語で表現していくかは、まず日本語における敬語の種類などをしっかり理解してからにしましょう。ここでは簡単に敬語の種類と、「なんとなく」をどう使っていくべきかを考察してみます。
シチュエーションで分けたい敬語の種類
これらをしっかりマスターすれば自然と敬語は使えるようになります。また、「なんとなく」を敬語表現したいときにも別の言い方ですぐに言えるようになるでしょう。
敬語で「なんとなく」の使い方は
そのため、「はっきりとは言えませんが」や「明確ではございませんが」などといった別の表現にすることができたとしても、極力使わないようにすることを忘れないでください。
メールで使っても問題ない?
ただ、同期や後輩、友人などとのプライベートなメールでしたら「なんとなく」を使ってもまったく問題はありません。あくまでも公式的な場所ではできる限り「なんとなく」の使用を避けるべきです。
「なんとなく」を敬語表現するときの例文
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例文1:フィーリング的に賛同したいとき
「明確な理由はございませんが、この企画はうまくいくのではないでしょうか」
「なんとなく」とは言っていませんが、明確な理由がない時点で「なんとなく」としか考えていません。しかし、別の言葉で敬語にした結果、いい加減な言い方には聞こえなくなっています。
例文2:推測を丁寧に言う
「おそらく、彼はそこにいないのではないでしょうか」
誰かを探しているときに、推測であるがなんとなくそこにその人物がいないと感じるときに、へりくだって「おそらく」と付け加えて言ったケースです。なんとなく感じていることを「なんとなく」を使わずに表現できています。
「なんとなく」を敬語にするための別の表現例
そのため、「なんとなく」の類語をしっかりと把握していると、いざというときに敬語で「なんとなく」を表しやすくなります。ここでは、そんな「なんとなく」の類語の例をいくつか紹介します。
理由がはっきりしていないとき
故意ではない行動を説明するとき
例えようがないさまを表すとき
少しだけ感じられるとき
このケースでの「なんとなく」の類語は「うっすらと」、「ほんのりと」、「わずかに」、「心なし」、「心持ち」といった言い方があります。これらを敬語にする、あるいは敬語と組み合わせることで丁寧な印象を与えることができます。
使い方を憶えれば会話がうまく流れる!
しかし、だからといって、すべてが断定的になっていては会話も盛り上がらず、つまらないことになってしまいます。多少物事を推測で話すことは、人間関係を円滑にさせるひとつのテクニックでもあります。そう考えれば、「なんとなく」を別の言葉にして敬語にすることは大切ですし、うまく使えれば会話が弾むことでしょう。
言葉がおもしろいのはこういった曖昧な表現があることです。使うべきではないシチュエーションで使わなければ問題はありません。ときには「なんとなく」を敬語表現で利用し、会話を楽しむ余裕を持ちましょう。