cms-import-tapbiz-wp

「気に入っていただけて」の敬語表現・使い方と例文・別の敬語表現例

[allpage_toc]

「気に入っていただけて」使い方合っていますか?

「気に入っていただけて」という言葉は、お礼に対する返事の中でよく使われる言葉ですが、使い方が合っているのか自信のないまま何気なく使用している人も多いのではないでしょうか。

日常生活だけではなく、ビジネスシーンにおいても取引先へ手土産を渡したり、お世話になった方へプレゼントを渡す機会は少なくありません。

しかし、贈った相手からお礼の言葉やメールを頂いたのに、返す言葉を間違ってしまっていては、折角のコミュニケーションが台なしになってしまいます。思いがけないタイミングでお礼を言われたとき、咄嗟に返事ができなければとても恥ずかしい思いをしてしまいます。

今回は、この「気に入っていただけて」という言葉の意味や正しい使い方、別の言い回し方について、例文や別の敬語表現などを交えて確認していきましょう。

「気に入っていただけて」の敬語表現は?

そもそも「気に入っていただけて」は敬語なのでしょうか。良く使われている一文ですので、敬語として使用している方も多いでしょう。結論から言うと、「気に入っていただけて」という一文は全てが敬語表現ではなく、一部敬語表現となっています。

「気に入っていただけて」を口語調に直すと、「気に入ってもらえて」という文になります。「気に入る」と「もらえる」という二つの言葉を合わせた文ですが、敬語で表すときは「もらえる」を謙譲語に直した「いただく」となります。「気に入る」には謙譲語はありませんので、「気に入っていただく」という表現になります。

「気に入っていただけて」は良く使われる表現ですが、敬語表現は一部なので受け手によっては「気に入っていただけて」という言い方で不快に思う方もいるでしょう。ではどういった表現が良いのか、確認していきましょう。

尊敬語も足してみて

先ほど「気に入る」に謙譲語はないとお話ししましたが、尊敬語にすることができます。「気に入る」の尊敬語は「お気に召す」です。この「お気に召す」を先ほどの謙譲語の「いただく」と合わせて「お気に召していただく」とすることにより、一番丁寧な表現になります。

「気に入っていただけて」では、謙譲語を使用していますが、目上の方や役職の高い方へ使用するには少々くだけた表現となり、受け手によっては失礼と感じたり、不快に思われる可能性があります。

しかし、自分と関係が深い方や立場の近い相手に対しては、逆にかしこまりすぎてしまい、嫌みと取られてしまったり、距離を感じられてしまう可能性もありますので、相手に合わせて選んで使い分けていきましょう。

「気に入っていただけて」の敬語での使い方

先ほど敬語表現について尊敬語や謙譲語というお話をしましたが、ビジネスの基本である敬語にはいくつかの種類があり、使う相手や状況によって使い分ける必要があります。しかしその使い方を間違ってしまうと相手方に失礼となってしまい、不快感を与えてしまうと先ほどお伝えしました。

敬語はなんとなくわかっているけれど実際には曖昧な理解で使っている、昔習ったはずだけど自信がないまま使っているといった状態では、気づかずに失礼な発言をしてしまったり、間違って使ってしまう可能性があります。

そのような間違いを防ぐためにも、「気に入っていただけて」の敬語としての使い方を確認する前に、今一度敬語の種類についておさらいしていきましょう。

敬語の種類

敬語には大まかに分けると「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があります。それぞれに特徴や使い方に違いがあります。特に「尊敬語」と「謙譲語」は間違って覚えやすく、難しいと言われる元となっています。

まずはこの3種類の敬語の種類について、ひとつずつ紹介していきます。

尊敬語

尊敬語は、相手や第三者に敬意を表す表現で、相手の立場を高めた言い方をします。主語を相手とし、動作や持ち物などについて述べるときに使用します。例としては「いらっしゃる」「召し上がる」「ご理解いただく」というような言い方です。

今回の「気に入っていただけて」という言葉では、「お気に召す」という言葉が尊敬語になります。

謙譲語

謙譲語は、自分や身内のことをへりくだった表現で表し、相手に対して自分の立場を低めた言い方をします。主語は自分となり、動作や持ち物を相手に伝えるときに使用します。例としては「伺う」「頂戴する」「承知する」というような言い方です。

今回の「気に入っていただけて」という言葉では、「いただく」という部分が謙譲語になります。

丁寧語

丁寧語は、ていねいな表現や言葉を使って相手に敬意を表します。語尾が「です、ます」になるのが特徴です。例としては「参ります」「食べます」「わかりました」というような言い方です。

[no_toc]

「気に入っていただけて」の使い方

敬語の種類を確認したので、本題の「気に入っていただけて」の使い方について確認していきましょう。

「気に入ってただけて」という一文だけでは会話は成り立ちません。次にどのような言葉を続けるかで、相手に対する気持ちや敬意などもすこし変わってきます。それでは、どのような言葉を続けて使うのが良いでしょうか。

「気に入っていただけて」を使う場面としては、贈り物をした際にいただいたお礼への返事であることが多いです。相手が贈り物を喜んでくれたことについて、よかったと思う気持ち、嬉しいと思う気持ちを込めて使います。自分が相手に対してどう思ったのか、伝えたい気持ちを続けて言いましょう。

メールでの使い方は?

メールで頂いたお礼には、こちらもメールで返事をすることになります。基本的に口頭で返事する場合と同じですが、メールでは内容をなるべく短く簡潔にすることが良いとされているため、あいまいな表現は使わずはっきりとした表現を用います。

昨今は社内メールだけでなく、社外の取引先ともメールでやりとりをすることがあります。贈答品に対するお礼は直接口頭で言われるだけでなく、人づたいで聞いたりメールで受け取る場合もあるでしょう。必ずしもお礼のメールに返事をする必要性はありません。しかし、丁寧にお礼をしていただいたからには、こちらからも丁寧な返事をする方が良いでしょう。

「気に入っていただけて」を敬語表現するときの例文

では実際に会話やメールで「気に入っていただけて」を使用する場合、どのような言葉を続けて使うのが良いのでしょうか?職場の先輩から取引先の方など、相手の立場に合わせて使用できる例文をいくつか挙げていきますので、ぜひ参考にしてみてください。

嬉しいです

・気に入っていただけて嬉しいです
・気に入っていただけて嬉しく思います
・気に入っていただけて嬉しく存じます

「嬉しいです」は敬語の中でも丁寧語になります。「尊敬語や謙譲語に比べてフランクな言い方になるため、相手の立ち場や距離が自分に近い、同僚や親しい先輩などに使うのが良いでしょう。「嬉しいです」をもうすこし丁寧に表現したい場合は、「気に入っていただけて嬉しく思います」や、「気に入っていただけて嬉しく存じます」となります。

幸いです

・気に入っていただけて幸いです
・気に入っていただけて幸いと存じます
・気に入っていただけて幸甚に存じます

嬉しいという気持ちをさらに強く表現したい場合は、「幸いです」を使いましょう。「嬉しいです」に比べてよりかしこまった言い方になるため、職場の上司や目上の方に使っても失礼に当たることはないでしょう。さらに丁寧に表現したい場合は、「気に入っていただけて幸いと存じます」や「気に入っていただけて幸甚に存じます」とします。

「幸甚に存じます」は非常にかしこまった言い方となるので「気に入っていただけて」を尊敬語にした「お気に召していただき幸甚に存じます」とする方がよいでしょう。とても固い印象になるので、口頭より文章で使用する方が自然です。

光栄です

・気に入っていただけて光栄です
・気に入っていただけて光栄にございます
・気に入っていただけて光栄と存じます

「光栄です」は、誇らしいという気持ちや、名誉に感じるという意味合いの言葉です。相手を立てる表現でもあるとともに、とても丁寧な言い方になるため、目上の方や取引先の方に使用するととても好印象になります。さらに丁寧に表現したい場合は、「気に入っていただけて光栄にございます」「気に入っていただけて光栄と存じます」としましょう。

「幸甚」と場合と同じく言葉自体もかしこまった言い方のため、「お気に召す」を使用した方がより丁寧な表現となります。

「気に入っていただけて」を別の表現で表すと?

「気に入っていただけて」を別の表現にすると「お気に召していただき」になります。では、「お気に召していただき」を実際に使用する場合はどのように使用するのか、例文とともに確認していきましょう。

お気に召す

・お気に召していただきなによりです
・お気に召していただき光栄でございます
・お気に召していただき幸甚と存じます

「気に入っていただけて」を尊敬語に直した「お気に召す」を使用すれば、とてもかしこまった表現となります。重役の方や大切な取引先の方には、失礼があってはなりませんので、「気に入っていただけて」ではなく「お気に召していただき」を使用しましょう。

また、「お気に召す」はとても丁寧な言い方であるため、もし表現に迷った場合は「気に入っていただけて」より「お気に召していただけて」を使用する方が良いです。丁寧な言い方のため、「お気に召していただけて」という言葉で不快に思う方は少ないので、トラブルを防ぐことができます。

上手に使って円滑なコミュニケーションを!

[no_toc]

いかがでしたでしょうか?今まで使っていた「気にいっていただけて」という言葉。実際は間違った使い方をしていた、丁寧な表現だと思っていたのにそうではなかった、と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

敬語はすこし難しく感じますが、正しく綺麗に使うことができればビジネスマンとしてだけではなく、日常のコミュニケーションも円滑にすすめることができます。語彙力を身に付けることにより自身のスキルアップにも繋がります。

今回はビジネスシーンでもよく使われる「気に入っていただけて」、そしてさらに丁寧な表現である「お気に召していただき」と確認していきましたが、この機会に一度自分が自信なく使っていた言葉は本当に正しく使えているのか、改めて確認してみてはいかがでしょうか。

モバイルバージョンを終了