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「お届け」の使い方と例文・敬語の種類・別の敬語表現

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敬語「お届け」の意味

「お届け物」や「お届け配達日」など、最近では通販が多くの家庭に普及しているため、「お届け」という言葉を聞く機会が非常に多くなりました。この「お届け」という言葉は、一見「届く」の尊敬語であると勘違いしてしまうことが多いですが、実は「届く」という言葉には敬語が存在しません。

「届く」という言葉の対象は物です。人ではありません。物に対して尊敬語を使用することはありませんし、謙譲語を使用することもありません。しかし、配達する側が届け先に対して低い姿勢で持って行くということを考えると、「届け物をする人」を主語にすることで、謙譲語として「お届け」を使うことがあります。

敬語「お届け」の使い方

日常的に使っている「お届け」という言葉には、敬語表現が存在しないという難しい展開が始めから起こってしまいました。しかし、「届ける」という言葉を丁寧な言い回しにしていることには変わりありません。ここからは「お届け」という言葉は敬語としてどのような立ち位置なのか、またどのような場合に使われるかについて確認していきましょう。

敬語の種類

まず、「お届け」の敬語の種類ですが、先ほど話に出たとおり「お届け」という言葉自体は謙譲語に当てはまると考えられます。「丁寧語ではないのか」という疑問が出るでしょうが、「届ける」と丁寧語に直すと単純に「届けます」となります。

後ほど「お届け」の例文でも紹介しますが、「お届けします」という例文であれば、謙譲語に丁寧語が加わった会話文となりますが、「お届け」だけでは謙譲語扱いが正しいと言えるでしょう。

「お届け」は謙譲語?

では、なぜ「お届け」が謙譲語になるのでしょうか。こちらも先ほど少し触れたとおり、基本的に「お届け」という言葉は人に対してではなく物に対して使われる言葉です。お届け物やお届け配達日など、物に対して補助的な意味合いで使われることが多いです。

しかし、これを敬語のように扱うならば、この届け物をする人が主語になる必要があります。つまり、「お届け」という言葉を使う本人が主語に当たることになります。したがって、尊敬語でも丁寧語でもなく、謙譲語として自らが低姿勢になっているという扱いが正しいでしょう。

使い方

「お届け」という言葉は、先ほど話に出てきたとおり、基本的に物を届ける側が使うことが多いです。配達をする人が「お届け物です」「お届けに参りました」と家に配達しに来てくれる様子は頻繁に見ます。

まず第一にお届け物を持ってきた際に「お届け物です」と使われます。第二に「こちらがお届けに上がった商品です」のように、この物をお届けに参りましたよという意思を相手に伝えます。

他にも配達を職業としている人以外にも、プライベートでプレゼントを贈る際、「お届け物が明日ありますから、受け取ってください」というようにお届け予定日を知らせる際にも使われることがあります。

敬語「お届け」の例文

ここからは「お届け」という言葉に関する例文をいくつかご紹介します。最初にもお話ししたとおり、「お届け」という言葉は物に対して使われる敬語表現です。敬語表現という言い方はおかしいでしょうが、自分が配達するという事に対して低姿勢で相手に伝える場合には、敬語表現として謙譲語扱いすることが可能でしょう。

しかし、中には「お届け」に動詞を付け加えることで丁寧語の意味合いも兼ねることができます。この例文も非常によく使われる言葉です。後ほど例文として紹介するため、ぜひ確認してください。

お届けに上がる

まずは「お届けに上がる」という表現です。この言葉には2つの謙譲語が含まれています。1つはここまでにも紹介してきた「お届け」という言葉です。これは物に対して「自分が持ってきた物である」という謙った意味をもっているため、1つ目の謙譲語となります。

では、2つ目はどこに謙譲語が含まれているのでしょう。それは「上がる」という部分です。この「上がる」という言葉は敬語表現の1つで、「行く」や「訪問する」という言葉の謙譲語として用いられます。

正しい意味としては、「行って到着し、家に入る」といったニュアンスが含まれており、同じ「行く」「訪問する」の謙譲語である「参る」とは小さな違いが生じます。つまり、この「お届けに上がる」という言葉は、「お届け物をお家に持ってきましたよ」という完了の意味を表す敬語表現です。

お届け先

続いて「お届け先」という例文です。この言葉は物を届ける前に使われることが多く、「お届け先はこちらの住所でよろしいでしょうか」というように使われることがあります。通販を利用したことがある方ならば、「お届け先の住所」という項目を見たことがあるのではないでしょうか。

電話での通販の場合、住所を伝えた後、応対してくれる方が反復してくれることがあります。住所を反復した後「こちらのお届け先でお間違いないでしょうか」と尋ねられることも多く、この際に使用される言葉でもあります。

この「お届け先」という言葉の「お届け」も「お届け物をする先」という意味で使われているため、物に対する敬語の謙譲語表現であることがわかります。

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お届けする

先ほど「お届け」という言葉は基本的に物に対して使われる言葉であるため、謙譲語扱いとして考えられるとお話ししました。しかし、この「お届け」という言葉に丁寧語を付け加えることで、動詞として敬語の丁寧語表現に替えることもできます。

この「お届けする」という言葉が変換可能です。「お届け」の部分はそのままに、「する」の部分を丁寧語の「します」に変換します。そうすることで「お届けします」と謙譲語をより丁寧な言い方に変換することができます。

「届ける」という動詞に関しては、正式な敬語は存在しませんが、これをどうしても敬語にしたいというのであれば、「お~します」の形を使って丁寧語の意味合いも兼ねながら、動詞としての謙譲語表現にすることが可能です。

お届け予定日

こちらも「お届け物」や「お届け先」と同様に、物に対して「お届け」が使われています。物をお届けする予定日ということで、謙譲語表現です。この「お届け予定日」もネットの通販サイトなどでよく見かける言葉です。

例えば「お届け予定日を指定することが可能です」というように、最近ではお届け予定日を注文者自身が指定することが可能になりました。他にも注文が完了した後、商品の追跡サービスなどで「お届け予定日は○月○日です」と確認できるサービスもあります。

また不在票から自動音声通話で再度配達を依頼する際、「お届け予定日を4桁の数字で~」と音声が流れることも多いです。意識して考えると、「お届け予定日」を始めとした「お届け」は日常の多くに使われていることがわかります。

お届け日数など

「お届け」の例文や使い方は他にもたくさんあります。「お届け日数」や「お届け商品数」など、多くの場所で見かけます。

また最初に「お届けに上がる」という例文をご紹介しましたが、「お届けに参ります」という使い方もされることがあります。これは配達する際に在宅しているかどうかを確かめてから向かう方法で、「ただいまよりお届けに参ります」と親切に連絡してくれる方もいます。

「お届け」の別の敬語表現例

「お届け」という言葉についてご紹介して参りましたが、最後に「お届け」を別の敬語表現にすることが可能かどうかをお話しします。何度も登場したように、「お届け」という言葉には基本的に敬語表現は存在しません。物に対して使うという点から、謙譲語が一番近く、謙譲語として扱うことができるという特殊な言葉でもあります。

「届く」を他の敬語表現に置き換えるならば、一般的な方法は「届きます」という丁寧語を活用する方法です。例えば商品が届いたことを確認する際には「商品はお手元に届きましたか」というように使われることがあります。

また、「お届け」という言葉をまったく別の言葉に変換し敬語表現へと換える方法もあります。例えば「配達」という言葉を使い、「配達に伺う」や「配達いたします」という表現にすることで、別の敬語表現に置き換えることが可能です。

日常会話で「お届け」を使用しよう

いかがでしたでしょうか。一般的に自分から「お届け」を使用することは少ないですが、配達業者の方から聞くことは多くあります。皆さんも誰かにお届け物をする際は、「お届け物は届きましたか」というように、正しく活用するよう心がけましょう。
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