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「足りない」の敬語表現・足りないの使い方と例文・別の敬語表現

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「足りない」の敬語表現・足りないの使い方と例文・別の敬語表現

「足りない」とは、知的さを欠いている、また「不十分」であったり、「満足できない」「満たしていない」などというような場合に使用されます。つまり「十分に配慮ができていない」「到達点まで届いていない」と解釈されることばで「未熟者である」ということになります。目上の方に対して、自分の仕事能力を、謙遜表現する場合に多く用いられる言葉です。

「足りない」の敬語での使い方

敬語表現は、ビジネスマナーとして不可欠です。「足りない」の敬語表現を考えてみましょう。

「足りない」と「足らない」との違い

現代の使用されている共通語としては足らないより「足りない」のほうが多く使用されています。しかし「足らない」も間違いではありません。簡単に言えば「足りない」は現代語的な表現方法で、「足らない」は古語的な表現方法だと言えます。

活用法

「足りない」とは「足りる」という動詞を否定形にした言葉です。それに対して「足らない」は「足る」という動詞を否定形にした言葉の活用法です。

・足りる⇒足りない、足ります、足りる
・足る⇒足らない、足ります、足る

このような形で、全く逆の意味である「足りない」「足りる」は、活用されることから、足りないと足らないの違いが生じます。

歴史的見地から

「足る」を歴史的に見ると、その歴史は古く万葉集にも登場するほどの伝統的なことばです。では「足りる」はいつの時代からかというと、江戸時代以降に使用されるようになったことばです。現代使用する場合は「足る」=「信用するに足る情報」となり、古く硬い言い回しで使用されるため、話しことばとしてはほとんど使用されなくなっています。

どちらを使用するか?

「足りない」も「足らない」も、どちらも間違ってはいませんが、おすすめするなら「足りない」です。では、この「足りない」の敬語表現となった場合はというと、さまざまな問題点も存在してきます。

敬語の種類

まず、敬語について考えてみます。敬語とは「尊敬語」「丁寧語」「謙譲語」と大きく分けると3種類があります。

・ 尊敬語:相手自身のことや、相手の持ち物や行動を高く評価し敬意を表す言葉で、 相手の呼び名や動作などの動詞に使用します。
・丁寧語:聞き手(相手)に対して直接敬意を表します。
・謙譲語・自分をへりくだることで、相手を立てる言葉です。

敬語の代表的な例文

・どちら様でしょうか?⇒お名前を伺ってもよろしいですか?お名前をお聞かせいただけますか?
・了解しました。⇒承知しました。かしこまりました。
・しばらくお待ちください。⇒少々お待ちください。
・○○にお伝えしておきます⇒○○に申し伝えます。
・ご入会してください⇒ご入会ください。
・ご苦労さまです⇒お疲れさまです。

最後のご苦労さまについては、目上から目下への言葉で、目下からの場合はNGワードとして覚えておいてください。

使い方

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自分の実力より軽いこと、与えられた役目に満足できないことを意味します。能力が足りないという意味では「力不足」もしくは「力量不足」と言わなければなりません。

メールでの使い方

・例文1「足りない点も多々あるかと存じますが、今後ともよろしくお願い申し上げます」(結びの言葉)
・例文2「足りない点も多々あるかと存じますが、ご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします」(結びの言葉)

社内メールで目上(上司や先輩)に対しての使用も、社外へのビジネスメールにしようしてもよい、丁寧な敬語表現です。

「おもいますが」を謙譲語にし「存じますが」は、より丁寧な敬語となります。もちろん「おもいますが」も敬語(丁寧語)ですが、ビジネスメールの場合は謙譲語の「存じますが」を使う方がよりベストです。

ビジネスでの使い方

ビジネス場面では、敬語の間違いが多いとビジネスパートナーの信用がされず、その事が原因で商談が上手くいかない、ということも十分考えられる重要なポイントです。ただ、尊敬語・謙譲語・丁寧語の違いはとても難しく、実は敬語でないことばを、敬語のように用いられ、慣習化しているという場面も見かけます。敬語を正しく使うのは、本当に難しいことです。

訪問先での例

夏の暑い日に、先輩の自宅を訪問したら、エアコンが無かった場面で「今日の暑さ程度では、扇風機で充分事足りますね」これでは、先輩に対しては、大変失礼です。心の中では構いませんが、口に出す際は、「エアコンは、電気代も多くかかるし健康に良くないです、夏はある程度の汗をかく必要があり、その方が健康的です」と言い換えて、気を遣いましょう。

「足りない」を敬語表現するときの例文

「足りない」を表現することの反対は「足りる」で「事足りる」といいます。その使用例を見てみましょう。そして、事足りないの場合を考えましょう。

「事足りる」の意味と使い方・敬語表現

「事足りる」とは「十分、不足なく用が足りる」という意味です。

・例文1「メールだけのやり取りであれば、携帯電話で事足りる」。

この場合はメールだけなら、携帯電話があれば不足がないということです。しかし、メールでこの文面を送ったらいかがなものでしょう?そもそも「事足りる」とは敬語としては成り立っていません。

事足りるの注意点

人に対して「事足りる」は絶対に使ってはいけないと前述しました。では、どのような「言い換え」をすればよいのでしょうか?心の中で、「あの部署には、A君でなくてもB君で充分事足りる」と判断した際には、あえてA君の名前を出さずに、「あの部署には、B君が適任であり何の問題もありません」と言えば、誰も傷つかず何の問題もありません。

例文から見る意味

「この仕事は〇〇さんで事足りる」→「〇〇さんが出る幕もない」→「〇〇さんでなくても」という意味も含まれているように聞こえ、低く評価してしまうようにも聞こえ「事足りる」は、人に対して使用すると、快く感じられないため気を付けましょう。

人に対して「事足りる」使ってはいけないのですが、ではどのような「言い換え」がてきせつでしょう。

事足りるの例文

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例文1「あの部署には、○○君でなくても△△君で充分事足りる」とおもっても口に出してはいけません。その場合は○○君の名前が出さず、「あの部署には、△△君が適任で、何の問題もありません」と言い帰ることで、誰も傷つけません。相手を傷つけないのが一番のマナーです。

事足りるの結論

つまり「事足りる」は、人に対しては使えません。まして目上の人に使う敬語も、存在しません。無理に「おうとして目上の人に、「あなた(目上の人)は、最低限の能力しか持っていません」ということになるのですから、敬語で表現することは不可能で、「事足りる」は、ネガティブ表現でもありますから敬語には不向きです。

「足りない」の別の敬語表現例

上記で「事足りる」を重点にお話ししました。これは「足りない」の反対語になるため、あえて考えてもらうためです。「足りる⇔足りない」は使い方がとても難しい言葉だからです。敬語として、この言葉として使う場合には、相手の受け取り方によっては誤解を生じかねません。注意してください。

不十分

足りないとは「役不足」でもあり「不十分」との意味も含まれます。

・例文1:私には役不足につき、到底リーダーが務まりそうにありません。
・例文2:○○さんにはこの仕事を任せるということが、役不足なことは承知しています。

例文1の「役不足」とは「本来の本人の能力より重要な仕事や役割を与えられている」ということを指しています。しかし、「役不足」とは、例文2に見るように「その人の本来の能力より軽度の仕事などを与えられる場面」で使われることが多いことばで、力量的に足りない状況下で使用されます。

足りないの敬語表現の場合の気を付けたい注意点

「足りる」「足りない」の言葉は、生活の中で普通に使われ続け、定着した言葉でもあります。しかし、相手を敬う場面で敬語表現となるとかなり困難な言葉です。ビジネスマナーの基本である、敬語をしっかり身につけることは重要なことです。最後までお付き合いいただきありがとうございました。ビジネスマナーの基本である敬語をマスターしましょう。
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