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敬語「お早めに」の意味
「お早めに」という短い文はシンプルですが敬語でもあります。不思議な敬語「お早めに」について見ていきましょう。
「お早めに」の意味
丁寧語
名詞の前に「お」や「ご」を付けた丁寧な言い方も丁寧語です。「お早めに」の敬語は形容動詞「早めだ」の連用形「早めに」の先頭に「お」が付いた丁寧な言い方です。
敬語「お早めに」の使い方
敬語の種類
省略部分は尊敬語の文「お(ご)~ください」の依頼の形です。「~」の部分には動詞の連用形が入ります。「ください」は動詞「くださる」の命令形です。「お(ご)~ください」は相手に~の行為を求める文になります。
省略された後半部分
「する」を丁寧な依頼の形にすると「してください」になります。尊敬語の「お(ご)~ください」の型に合わせると「なさってください」「お願いいたします」などになります。
「お早めに」と合わせてみると「お早めになさってください」「お早めにお願いいたします」となります。「お早めに」だけの言い方と内容は一致しています。
「お早めに」の敬語は相手に対して「早くするように」とやんわりと伝える依頼の敬語です。一方「お早めにお願いいたします」「お早めになさってください」は命令調で厳しく、固い印象を与えます。
「お早めに」の後の動詞が省略されていても「お早めに」だけで充分内容が伝わり、相手に威圧感を与えない優しい敬語であることがわかります。
話の流れから後半を推測
店員が人気があって売れている商品を客に勧めたときの「お早めに」は「お早めにお買い求めください、近いうちに売り切れますよ」を言い表しています。買わせる戦略とも考えられるため信じるかは自分次第です。
このように後半部分を言わなくても内容が伝わることがわかります。「お早めに」だけでとどめておくとスマートな印象です。わかりきっていることをわざわざ言わなくても通じるから良いと捉えられます。
後半の動詞の部分を付け足すと場合によっては、くどく思われます。文が長くなり1番伝えたい「お早めに」が薄まってしまいます。後半部分を省略することで、特に伝えたい内容を効果的に相手に伝えることを意味しています。
「お早めに」と同じ型の敬語
使い方
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なるべく早くした方が良いときは「お早めに」
「お早めに」は相手の行為をゆるやかに促すニュアンスがあります。まだ少し余裕はあるけれど、なるべく早くした方が良いという意味が込められています。
人により「お早めに」は感覚の差があります。ビジネスなどでは個人によりずれがあっては問題です。具体的に何日までのように期限を明確に提示しましょう。
本気で急いだほうが良いときは「至急」「早急」
「お早めに」と違い「ご至急に」のような使い方はしません。「至急ご連絡ください」「早急なご回答をお願いいたします」のように使います。
敬語「お早めに」の例文
お早めにお召し上がりください
「手作りですのでお早めにお召し上がりください」
「開封後はお早目のお召し上がりください」
「鮮度が落ちてきますのでお早めにお召し上がりください」
お早めにご連絡ください
「3日後には日本を立つので、お早めにご連絡ください」
「気が変わりましたら、お早めにご連絡ください」
「保留にしておきますので、決まりましたらお早めにご連絡ください」
「また具合が悪くなりましたら、お早めにご連絡ください」
お早めにお買い求めください
「在庫はあるだけですので、お早めにお買い求めください」
「売り切れることが予想されますので、お早めにお買い求めください」
「まもなく閉店ですので、お早めにお買い求めください」
「そろそろ値上がりする予定なので、お早めにお買い求めください」
お早めにお願いします
「期限が今週中ですので、お早めにお願いします」
「混み合っていますので、お早めにお願いします」
「その後の手続きもありますので、お早めにお願いします」
「提出期限を過ぎていますので、お早めにお願いします」
「お早めに」の別の敬語表現例
「お早めにしてください」
「お早めになさってください」
「お早めに願います」
「お早めにお願いします」
「お早めにお願いいたします
「お早めに」の類語・言い換えの敬語表現
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「お早めに」の類語
「お早めに」の言い換えの敬語
言い換えた文は次のようになります。「お早めに」のように、どの形容動詞にも「お」や「ご」が付くわけではありません。
「お早くご乗車してください」
「早いうちにご対応ください」
「さきだってご準備ください」