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「挙げる」の敬語表現
「座る」「食べる」などの人が直接行う動作はわかりやすく、敬語にしやすい言葉です。「挙げる」は人の動作でしょうか。そこに敬語が成り立つ関係性はあるのか見ていきます。
「挙げる」の意味
「利益や成果を出す」「具体的に示して、話題の中からの選別をはかる」「犯人を捕らえる」「証拠などを見つける」「自分の子をもうける」「すべての能力を出す」「組織の人たちが皆ですること」「結婚式をする」
単独では意味をなさない「挙げる」
「挙げる」は何を挙げるか、目的語によって意味が変わります。犯人を捕らえる「挙げる」と、利益を出す「挙げる」では意味が違います。
「挙げる」のミニ例文
「利益を挙げる」「例を挙げる」「手を挙げる」「犯人を挙げる」「証拠を挙げる」「一男一女を挙げる」「全力を挙げる」「国を挙げて行う」「結婚式を挙げる」
敬語の種類
謙譲語は行為の及ぶ相手が話し手よりも上位であることを表す敬語です。
丁寧語は話し手よりも聞き手の方が上位であることを表す敬語です。もう少し詳しく敬語を見ていきましょう。
謙譲語
語彙(ごい)自体を変える語は「伺う」「拝見する」「いたす」などがありますが、「挙げる」は語彙の変化する語ではありません。
「お(ご)~する、いたす」「お(ご)~いただく」が謙譲語の型です。「挙げる」を当てはめてみると「お挙げする」「お挙げいただく」となります。シーンにより相応しい方を使います。
尊敬語
「お挙げになる」「お挙げなさる」「挙げられる」になります。状況に相応しい尊敬語を選びます。
丁寧語
「挙げる」を当てはめると「挙げます」になります。
「挙げる」の敬語での使い方
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使い方
「尊敬語」の表現で
「利益をお挙げになる」は職場の同じ位置の社員に向けてでしたら嫌味になります。「例を挙げる」では尊敬するほどのことではないため、「例をお挙げになる」のようにな表現は過剰な敬語になってしまいます。「例を挙げられる」程度の尊敬語にしておいた方が無難です。
「謙譲語」の表現で
「結婚式をお挙げいただく」とへりくだって言うのは、結婚式場の人、結婚式をしてもらうことで利益が出る人が使います。友人や知人が謙譲語で言ったらブライダルスタッフと思われるでしょう。
「全力をお挙げいたします」は自分の力では足りないけれど、頑張って持っているすべてを投入しますという意味です。「お挙げいたす」も大げさで「全力でいたします」の方が自然です。
メールでの使い方
相手がしてくれたことを尊敬語で言いたいときは「挙げられる」、謙譲語では「挙げていただく」の丁寧過ぎない敬語にします。「挙げます」の丁寧語でも相手を敬うことになるため、使うことができます。
結婚式での使い方
「素敵な結婚式を挙げられましたね、ご結婚おめでとうございます」
「挙げる」を敬語表現するときの例文
「○○さんは努力して営業成績を挙げられました」
「○○さんはセミナーで積極的に手を挙げられていました」
「○○さんは優秀な多くの人材から苦労してメンバーを挙げられました」
「ヨーロッパの教会で式を挙げられるそうですね、おめでとうございます」
「証拠を挙げていただいたお陰で、犯人が捕まりました」
「挙げる」の類語の敬語表現
リストアップする
捕らえる
「挙げる」の別の敬語表現例
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上げる
微妙に意味合いは違います。「手を上げられました」は手を上に上げられたという、手を上に上げる運動による状態を言っているに過ぎません。「手を挙げられました」は次のように考えられます。
「挙げる」の意味の中に「具体的に示して、話題の中からの選別をはかる」というものがあります。つまり大勢の中で手を挙げて示すことで、手を挙げてない人と区別をしている意味があります。
「上げる」か「挙げる」のどちらの言葉が適切か、人の解釈次第でどちらにも取れる場合があります。
「挙げる」の対義語・反対語の敬語表現
「挙げる」の対義語・反対語
「挙げる」の対義語・反対語の敬語表現
「孫の可愛さに目尻を下げられていました」
「何度も謝罪で頭を下げられていました」