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「来て下さい」の敬語表現は?類語や場面別の使い方を正しく知ろう

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上司と駅で合流したい場合や、自社で行う打ち合わせについて取引先に案内を送りたい場合に、「来て欲しい」ということをどのように伝えればいいか悩むことはありませんか?目上の人に対して「来て下さい」という言葉を使った場合、どのような印象を与えるでしょうか?

この記事では、「来て下さい」は正しい敬語なのか、「来て下さい」を使う際の注意点や、より丁寧な言い換え表現などを紹介しています。

この記事を読むことで、立場やシーンに合わせた敬語表現や使い方を知ることができるため、相手に敬意をもって「来て下さい」と伝えられるようになるでしょう。

「来て下さい」の敬語表現や適切な使い方を知りたい方は、ぜひこの記事をチェックしてみて下さい。

「来て下さい」の意味

「来て」は敬語ではありませんが、補助動詞の「下さい」は懇願する意味の「くれ」の尊敬語になります。「来て下さい」は丁寧語ですが、相手を敬うよりも来るように命令しているといった印象が強いため、「来て下さい」を使う相手は友人や目下の人、同僚などが適しています。

目上の人や取引先の人へは、「来て」の部分を尊敬語に変えた言葉を使うようにしましょう。他の敬語表現には、「お立ち寄り下さい」「お越し下さい」「いらして下さい」などがあります。

「来て下さい」は正しい敬語?

「来て下さい」の表現は、フォーマルなシーンや目上の人に対して敬意が足りませんが、友人に使うのは堅苦しくて似合いません。同僚であってもタメ口が適さないシーンなどで「来て下さい」の敬語を使います。

自分よりも目下の人に使う場合や、単なるお知らせとして伝えたいときにも使えます。「来て下さい」も敬語ですが、それほど敬意をもった言い方ではないため、最低限の敬語という扱いになります。

「来て下さい」の使い方・例文

「来て下さい」の敬語はどのようなシーンで使われるのでしょうか。

ここでは、ビジネスシーンとメールで使う場合の「来て下さい」の例文を紹介します。

ビジネスシーンで使う場合

カジュアルなシーンで使う「来て下さい」の例文には以下のようなものがあります。
  • 休憩時間が終わったら私の所へ来て下さい。
  • 今度皆で家に遊びに来て下さい。
「来て下さい」はカジュアル過ぎるため、取引先の人には、「来て下さい」よりも丁寧で敬意を表した言い方にしましょう。他の敬語表現として、「お立ち寄り下さい」「お越し下さい」「いらして下さい」「おいで下さい」などがあります。

メールで使う場合

「来て下さい」は敬語である前に命令文であるため、できるだけ威圧的な表現にならないように気をつけます。メールは顔が見えないため、友人、目上の人、取引先などによって、「来て下さい」の敬語を失礼のないよう注意して使い分けましょう。例文は以下のようなものがあります。
  • 昼休みに正面玄関に来て下さい。
  • 印鑑を忘れずに持って来て下さい。
カジュアルな相手には「来て下さい」でもかまいませんが、上から目線の印象になります。もう少し敬意を込めたい場合は、「いらして下さい」「お越し下さい」「おいで下さい」などを使います。

「来て下さい」の言い換え表現は?

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「来て下さい」の「来て」を尊敬語に変えることで、より敬意を表す言い方ができます。

いくつかの言い方がありますので、見ていきましょう。

お越し下さい

尊敬表現の形に「お(ご)~下さい」があります。「お越し下さい」はこの形で、「来る」の尊敬語「お越しになる」に補助動詞「下さい」を合わせた敬語です。「お越しになる」は「来ること」に対して敬意をより表した形です。わざわざ来ていただくという行為に視点が置かれています。例文は次のようになります。
  • 弊社でセミナーを行いますので是非お越し下さい。
  • いつでも気軽にお越し下さい。

おいで下さい

尊敬表現の形に「お(ご)~下さい」に当てはめます。「おいで下さい」は「来る」の尊敬語「おいでになる」に補助動詞「下さい」を合わせた敬語です。「おいで下さい」は「来ること」に対して敬意をより表した形です。「お越し下さい」と同様に、わざわざ来ていただくという行為に視点が置かれています。例文は次のようになります。
  • 屋外の会場ですので暖かくしておいで下さい。
  • せっかくですからご夫婦でおいで下さい。

いらっしゃって下さい

「いらっしゃる」は「来る」の尊敬語です。「いらっしゃる」に接続助詞「て」を付けて補助動詞「下さい」を合わせた敬語が「いらっしゃって下さい」です。短縮形にするには、「いらっしゃって」を「いらして」に変えて「いらして下さい」になります。例文は次のようになります。
  • 良かったら楽屋までいらっしゃって下さい。
  • お好きな時間にいらっしゃって下さい。

いらして下さい

「いらして下さい」は「いらっしゃって下さい」を短縮した形の敬語です。短縮したから間違っているということはありません。短縮した形の尊敬語として正式に認められています。

「いらっしゃって下さい」は言いにくいため「いらして下さい」を使うのはおすすめです。例文は次のようになります。

  • 遠慮せずどうぞこちらにいらして下さい。
  • お好きな物を持っていらして下さい。

お立ち寄り下さい

尊敬表現の形に「お(ご)~下さい」に当てはめます。「立ち寄る」に補助動詞「下さい」を合わせた敬語です。「立ち寄る」は「目的地に行くついでに寄っていく」という意味があります。

メインの行き先のついでに、こちらにも良かったら寄って下さいという謙虚な意味が込められています。来て参加してもらう意味ではなくちょっと寄って挨拶する程度、または見ていくだけのニュアンスです。例文を見てみましょう。

  • 御社の近くにも支店がありますので、よろしければお立ち寄り下さい。
  • スプリングフェアを開催しますので、お立ち寄り下さい。

ご来訪下さい

尊敬表現の形に「お(ご)~下さい」に当てはめます。「来訪」に補助動詞「下さい」を合わせた敬語で、「来訪」には相手に来てもらうという意味があります。また、「来訪」の言葉には場所の制限はありません。

一方「ご来社下さい」は来てもらう所が会社のときに使い、お店であれば「ご来店下さい」にします。「ご来訪下さい」の例文は次のようになります。

  • ご来訪下さいますようお願いいたします。

お待ちしております

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「お待ちしております」は「待っている」の謙譲語で、来ることを願っているというようなニュアンスです。「お待ちしております」という言葉はへりくだった表現なので、負担を感じさせずに催促できるでしょう。例文は次のようになります。
  • ご来場お待ちしております。
  • ご連絡お待ちしております。

「来て下さい」を使う際の注意点

自分よりも目下の人や同僚に使う言葉と、目上の人や取引先の人に対する言葉づかいでは違いがある場合が多いでしょう。「来て下さい」は目上の人に対して適した敬語なのでしょうか。

ここでは、「来て下さい」に使われている敬語と「ご足労下さい」を使う際の注意点について説明します。

「来て下さい」に使われている敬語

「来て下さい」は、動詞の「来る」に接続助詞の「て」を付け、補助動詞の「下さい」を付けた敬語です。また、補助動詞の「下さい」は「くれ」の尊敬語になります。

「来て下さい」は相手に命令するような言い方であり、「来て」の部分は敬語ではないため敬意が低くなります。「来て下さい」を使う際は、失礼にならないよう注意が必要です。

「ご足労下さい」を使う際には注意が必要

「ご足労下さい」の「ご足労」とは、出向いてくれる(くれた)人を敬う言葉です。相手をねぎらう際に、「ご足労いただきありがとうございます」といった使い方をします。

「ご足労下さい」には、来ることを強要するというようなニュアンスがあるため、目上の人や取引先の人に使うことは失礼にあたります。もし「ご足労下さい」を使うのであれば、立場やシーンを考えて使いましょう。

「来て下さい」の英語表現

「来て下さい」の英語には「Please come~」がありますが、これは少しカジュアルな表現になります。「Please come here.(ちょっと来て)」や「Please come again.(また来て下さい)」といった例文があります。

より丁寧に表現するのであれば、「Could you please come~」や「I was wondering if you could come~」などが良いでしょう。

「来て下さい」を正しく使えるようになろう

「来て下さい」の敬語はいくつもの言い換え表現があり、ニュアンスはどれも違っていました。立場やシーンを考えて、より適した「来て下さい」の敬語を使うことが大切です。

「来て下さい」は命令形のため、来てもらう相手を敬うことを忘れてはいけません。相手によっては「来て下さい」の軽い敬語のまま使えますが、相手が目上であったりフォーマルなシーンでは、より相手を敬う敬語に置き換えて使うことが賢明です。

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