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「良い返事」の敬語表現・良い返事の使い方と例文・別の敬語表現

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「良い返事」の意味

「良い返事」には、大きく三つの意味があります。一つは、名前を呼ばれた子どもが、大きな声で返事をしたことを褒める「良い返事」です。そして二つ目は、どんな返事なのか、返事を形容するときに使われる「○○良い返事」です。たとえば、「かっこ良い返事」「思い切りの良い返事」「元気良い返事」などがあげられます。

最後の三つ目は、自分から発した提案に対し、相手が積極的または好意的な態度を示すときに使う「良い返事」です。これは、ビジネスシーンなどで良く使われます。

「返事」の類語とその違いは?

「返事」の類語には、「返答」「返信」「回答」「応答」などがあります。「返事」は、「はい」「いいえ」などの呼びかけや問いに対する短い答えや、手紙や依頼、招待などに対する答えを指し、口頭でも文面でも使います。

前者の意味(呼びかけや問いに対する短い答え)では、「応答」を類語として用い、後者の意味(手紙や依頼、招待などに対する答え)では、「返答」や「回答」を類語として用います。

「返答」と「回答」は、ともに「返事」に比べてやや堅苦しい印象を持ちますが、「返答」は主に口頭で使う言葉であるため、形式的な改まった文書などで使う場合は、「回答」を用いると良いでしょう。これに対して、「返信」は手紙やメールなど、文章に文章で返す答えを指すため、口頭では使いません。

「良い返事」の敬語表現

「良い返事」には、「良い返事をする」と「良い返事をもらう」の二パターンがあります。それぞれ、敬語表現で言い表すと、「良い返事をする」は、「良いご返事をなさる(される)」「良いお返事をいたす(させていただく)」「良いお返事をします」などと表現することができます。

そして、「良い返事をもらう」は、「良いご返事をもらわれる(お受け取りになる)」「良いご返事をいただく(頂戴する)」「良いお返事をもらいます」などと敬語表現することができます。

敬語表現「良いお返事」と「良いご返事」の違いは?

「良い返事」を敬語表現するとき、「良いお返事」「良いご返事」と表現することができます。「お」と「ご」はともに敬語表現ですが、一般的に大和言葉(和語)には「お」を用い、漢語(漢字を音読みする言葉)には「ご」を用いることが多いとされています。

たとえば、お汁、お靴、お池、ご都合、ご出産などがあります。しかし、漢語には例外も多く、お掃除、お料理、お仕事など、生活に近しい漢語には「ご」ではなく「お」を使うものが多く見られます。また、「返事」のように「お」と「ご」の両方を使うことばもあります。

これらは、漢語と大和言葉から受ける印象がそうであるように、一般的に「ご」を使うと堅苦しく、「お」を使うとやや親しく感じられるということから使い分けられている傾向が見られます。

「良い返事」の敬語での使い方

「良い返事」には、先に述べたように三つの意味があります。中でも、三つ目の意味はビジネスシーンなど、敬語を多用するときに使われることが多いです。そこで、「良い返事」の敬語での使い方について見ていきましょう。

敬語の種類

敬語には、相手の言動に敬意を示す尊敬語と、自分の言動をへりくだらせて相手に敬意を示す謙譲語、そして、相手を問わず敬意を示す丁寧語の三種類があります。尊敬語では主に「~なさる」「~される」、謙譲語では主に「お~する」、丁寧語では「~です」「~ます」などが用いられます。また、先ほど紹介した名詞につける「お」「ご」も敬語表現の一つです。

使い方

「良い返事」には「良い返事をする」「良い返事をもらう」の二パターンがあると述べました。そこで、この二パターンについて、各敬語ではそれぞれどのように使うのか見ていきましょう。

まず、「良い返事をする」を尊敬語にすると、返事をするのは敬意を示す相手なので「良いご返事をされる」となり、謙譲語にすると、返事をするのは自分なので、それをへりくだらせて「良いご返事をいたす」となります。また、丁寧語は、敬意を示す相手を問わないため「良いお返事をします」となります。

次に、「良い返事をもらう」を尊敬語にすると、返事をもらうのが相手なので「良いご返事をもらわれる」となり、謙譲語にすると、返事をもらうのが自分なので、「良いご返事をいただく」となります。また、丁寧語は、「良いお返事をもらいます」となります。

メールでの使い方

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メールでは、相手が返事(返信)を期待しているのか、そうでないのかの判断がつきにくいことがあります。メールを送った方は返信を期待しているのに、送られた相手の方では、返信の必要はないと判断してしまったために、いつまでたっても返信がないということもあります。

そのため、相手からの返信が必要な場合には、誰が見ても返信が必要なことがわかるように、メール文に、はっきりと「ご返信をお待ちしております」と書く必要があります。中でも、相手に何らかの依頼をするときは、単に「返信」とするのではなく、「良いお返事をお待ちしております」とするのが良いでしょう。

「良いお返事」とすることで、相手に承諾してほしいという思いを含ませることができます。また、返信を依頼するときは、「お手すきのときに」などの遠慮がちな表現を使わず、はっきりと返信期日を示すようにしましょう。こうすることで、返信のし忘れを防ぐことができます。

「良い返事」を敬語表現するときの例文

「良い返事」の敬語での使い方がわかったところで、次は、具体的な例文を見ていきましょう。

お待ちしております

「今年度限りで現所長が退職されるにあたり、来年度は、ぜひともあなたに所長を務めていただきたいと思っております。突然のことで驚かれているかとは思いますが、良いご返事をお待ちしております。」

ここでの「良い返事」は、相手に来年度の所長を引き受けてもらうことを意味します。そして、「良い返事を待つ」のは自分であるため、敬語の中でも謙譲表現を用いて、相手に敬意を示しています。

ありがとうございます

「先生の専門分野から少し外れた講義内容の講師依頼だったにもかかわらず、良いご返事をいただき、ありがとうございます。早速、学生に通知したところ、講義内容に関係なく、先生にご講義いただけるということが、学生たちの間で大変な話題となっているようです。」

ここでの「良い返事」は、相手に講義の講師を引き受けてもらったことを意味します。そして、「良い返事をもらった」のは自分であるため、ここでも謙譲表現を用いて、相手に敬意を示しています。

「良い返事」の別の敬語表現例

「良い返事」には、「肯定的な返事」「好意的な返事」「快い返事」のほかに、「前向きな返事」「色よい返事」などの類語表現もあります。そこで「前向きな返事」「色よい返事」の敬語表現について見ていきましょう。

前向きな返事

「前向きな」には、次のような意味があります。

①明るい未来を信じている様子
②あることに対して意欲にあふれている様子
③細かいことにこだわったり悩んだりしない様子
④考えや言動が積極的である様子

「良い返事」の類語として「前向きな返事」を用いるときは、④の意味がふさわしく、「先日お送りいただいた企画書について、前向きなご返事ができるよう検討したいと思います。」のように敬語表現を用います。

色よい返事

「色よい」には、望ましい様子、好ましい様子などの意味があり、「色よい返事」には、提案や依頼などに対する、期待したとおりの返事という意味のほかに、交際の申し出などに対して、承諾をする返事という意味もあります。

「良い返事」の類義語として「色よい返事」を用いるときは、前者の意味がふさわしく、「部長直々のご依頼とあっては、色よいご返事をせざるを得ないでしょう。」のように敬語表現を用います。

良いお返事がもらえますように

ビジネスシーンに限らず、誰かに何かをお願いするとき、人は得てして、自分の期待する返事が返ってくることを期待してしまいます。そのため、相手に何かを依頼するときには、相手に自分の期待する返事を返してほしいという思いが伝わるように、「良い返事」を用いるようにするといいでしょう。
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