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「出来る」の敬語表現・出来るの使い方と例文・別の敬語表現例

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「出来る」の敬語表現は?

運動ができる。新しい店ができる。あの人は出来る人だ、など「出来る」という言葉は非常に良く使われる言葉です。日常生活だけでなく、ビジネスシーンでも使う機会はたくさんある言葉でしょう。

しかし、普段気にせず使用している「出来る」という言葉の敬語表現は皆さんご存知でしょうかビジネスシーンでいざ使おうとしたときに、思わず考えてしまう人もいるのではないでしょうか。上司に対して「できます」と元気に答えたのはいいけれど、今の言葉遣いは本当に敬語として使えていたのだろうか、と不安になったことはありませんか。

いざというときに迷わないために、今回はこの「出来る」という言葉の意味や敬語表現、使い方をご紹介していきます。

そもそも「出来る」の意味は?

皆さんは「出来る」という言葉は普段どういった意味で使っていますか。普段日常的に使っているので、「意味」と考えるとすんなり出てこない人も多いのではないでしょうか。「出来る」という言葉を国語辞典で引いてみると、たくさんの意味があることがわかります。

まずは、使う頻度の多い「出来る」の意味についておさらいしていきましょう。

よく使われる「出来る」の意味!

・「雨が降って水たまりが出来る」「顔に吹き出物が出来た」といった自然に発生することを表すとき

・「急に予定がキャンセルになり暇ができた」「遊ぶ予定ができる」といった人物に対して物事が起きたとき

・「あと2日で製品が出来上がる」「あと10分でコンサートの準備ができる」といった製作や準備などの行動が完了するとき

・「私は100mを14秒で走ることができる」、「運転をすることができる」といった能力がある、行なえる可能性があるということを表すとき

・「あの子は出来る子だ」「あの人は出来た人だ」と人物に対して優れていることを表すとき

以上が「出来る」を使うときの主な意味です。そしてこれらの使い方は、ビジネスシーンにおいてもよく登場します。それでは、敬語表現について確認していきましょう。

謙譲語

謙譲語とは、へりくだった言い方をする敬語です。自分の動作に対して使う敬語表現です。「出来る」を謙譲語の表現にするならば、「出来ます」となります。

謙譲語で「出来る」を使用する場面は、「作ることができる」や「操作ができる」などの、「○○をすることができる」といった可能の意味で使うことが多いです。この例ですと、「作成できます」や「操作できます」となります。

尊敬語

尊敬語とは、相手を立てた言い方をする敬語です。相手の動作に対して使う敬語表現です。「出来る」を尊敬語の表現にするには、「なれる」「なれます」を使います。

尊敬語で「出来る」を使う場面は、「ここで使うことができる」といった案内などをする時が多いでしょう。敬語表現にすると、「こちらでご利用になれます」となります。

また、「明日までにできるか」という意味で使いたいときには、「明日までに仕上がりますか?」や「明日までにご用意いただけますでしょうか?」など、伝えたい意味はそのままに言葉を別の表現に変えます。

丁寧語

丁寧語は、語尾に「です」や「ます」を付けて丁寧な表現にした敬語です。「出来る」の丁寧語は、謙譲語と同じく「出来ます」となります。

謙譲語の場合は、言葉の最初に「ご」や「お」が付けることが多いですが、丁寧語の場合はそういった決まりがありません。

また、自分の行動か相手の行動か関係なく使うことができますが、謙譲語や尊敬語に比べるとラフな表現になるため、使う場面には注意しましょう。

「出来る」を敬語にするのは難しい

「出来る」の敬語表現について紹介していきましたが、実のところ「出来る」を敬語表現で使用することはとても難しいです。

理由のひとつとして、敬語を使う場面である目上の人との対話において、「○○することはできますか」という可能性を表す意味として使うことが、マナー上あまり良くないからです。

例えば「英語ができますか?」という質問では、相手が英語を話せないときに、勉強しているのにうまく話せない、などのコンプレックスに触れてしまう可能性があったり、仕事においても上司に「資料のチェックはできますか?」などと聞くことはまずありません。

表現を変えてみよう

尊敬語のところでも少し触れましたが、伝えたい意味をそのままに、別の表現で言い方を変える方法があります。

「英語をお話になられるのですか?」や「資料のチェックをお願いしたいのですが、お時間よろしいでしょうか?」など、「出来る」とは違う表現を使用した方が会話として自然であり、目上の人に対して失礼にならない表現といえます。

「出来る」という言葉は、ひとつ使い方を間違ってしまうと、上から目線に聞こえてしまう言葉ですので、その場合は文を違う表現に変えるなど場面に合わせて変換していく必要があります。

「出来る」を敬語で使うなら?

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「出来る」の敬語表現を確認しましたので、次は使い方について紹介していきます。

「出来る」という言葉には複数の意味があるため、場面によって使う敬語表現も変わってきます。使い方次第では相手に間違って伝わってしまうこともありますので、しっかりと確認していきましょう。

敬語の種類は何を使えばいい?

実際に日常生活やビジネスシーンで「出来る」を敬語表現する場合は、まずは敬語のルールに従い、自分のことに関しては謙譲語を、相手のことに関しては尊敬語を使いましょう。

また前述したように、場面によっては「出来る」という言葉を別な言い方に変えて使用する方が良い場合もあります。使う場面を見極めて適切な言葉選びが重要となりますので、よく考えながら使いましょう。

使い方は?

自分の動作に対して謙譲語として使う場合は、「できます」を使用します。「ご準備できます」や「ご用意できます」といった使い方です。

また、上司などに「明日までにできるか?」「はい、できます」といった会話で使う場合も、「できます」で失礼には当たりません。

「出来る」という言葉は、名詞に付属して使うことが多い言葉です。「できます」という使い方以外の言葉にする場合は、その名詞に合わせた動詞で置き換えることが良いでしょう。

例として、「明日までに資料はできるか?」「はい、できます」といった会話では、「明日までに作成いたします」と言い換えます。

メールでの使い方は?

メールでの使い方も実際に対話上で使う場合と一緒ですが、文章で「出来る」を使う場合、読みやすさなどから「できる」とひらがな表記にした方が良い場合もあります。

例としては、動作に纏わる言葉で「出来る」を使う場合はひらがなで「できる」を使用し、名詞について「出来る」を使用する場合に漢字の「出来る」を使用すると読みやすく伝わりやすい文面になります。

例えば、「私は車の運転ができます」や「この機械の操作ができます」といった場合はひらがなで、「明日までに資料が出来上がります」の場合では漢字といった使い分けになります。

実は間違っていた使い方

例えば、「ご利用できます」といった文章を、街で見かけることがありませんか。しかし、実はこの使い方では間違っています。

「ご利用できます」は、「(相手が)使うことができる」という相手の行動に対しての敬語なので、尊敬語を使う必要があります。しかし、「ご~ます」は謙譲語の形式なので、「ご利用できます」の表現は間違っていると言えます。正しくは「ご利用になれます」となります。

しかし、一般的に浸透してしまっているため、人によっては不快と感じたり、間違いと気づかない人もいることでしょう。とはいえ、目上の人に使うには間違った敬語に変わりなく、マナー上失礼に当たるため、正しい表現を使用しましょう。

「出来る」を敬語表現で使った例文

それでは実際に「出来る」を敬語表現にした場合の例文を、口語調の原文と、敬語表現に直した文と比較しながらご紹介していきます。よくビジネスシーンで使う言葉を中心にまとめて行きますので、参考にしてみてください。
原文(口語) 敬語表現
あと10分で用意できる あと10分でご用意できます
ここから参加できる こちらからご参加いただけます
明日までにできる 明日までに出来上がります
一年間使うことが出来る 一年間ご利用になれます
新しい店舗が出来た 新店舗を開店いたしました
資料はいつできる? 資料の完成はいつ頃になりますか?

「出来る」の別な敬語表現は?

「出来る」の敬語表現をいくつかご紹介していきましたが、別の敬語表現はあるのでしょうか。あまり日常で使うことや使っている人は見ないのですが、出来るの別の敬語表現はあります。

それでは例文と一緒に紹介していきます。

おできになる

「出来る」の別の敬語表現は、「おできになる」です。「できる」の頭に「お」を付け、出来るの別表現である「なる」を付けたものになります。分類としては尊敬語にあたります。

使用する例としては、「社長の奥様は、テニスがおできになる」「息子さんは、英語がおできになるのですか?」といった可能や能力を表す意味になります。

多い間違いとして、「おできになられる」という使い方があります。「おできになられる」は、二重敬語になってしまうので失礼になっていまします。正しくは「おできになる」です。

こちらも尊敬語の表現ですが、やはり目上の人へ能力について問うような質問はマナー上失礼になりますので、相手自身に「おできになりますか?」と質問をするのは控えましょう。

これであなたも「出来る」子に!

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いかがでしたでしょうか。「出来る」を敬語として使用するのはとても難しく、実際に「出来る」のまま使うことが少ないということがわかりました。また、間違って使ってしまうと失礼になってしまうこともあり、今まで間違って使っていたと気づいた方もいらっしゃったのではないでしょうか。

状況に応じで言葉を変えたり、表現を変える必要があるので、ただ「出来る」の敬語表現を覚えただけでは、間違って使ってしまう可能性があります。間違って使わないためにも、敬語を勉強し理解を深めていくことが大切です。

日本語は難しいものですが、それだけたくさんの表現方法があるとても面白い言語です。さまざまな場面で、スマートに敬語を使えると、ビジネスマンとしてとてもかっこよく素敵です。敬語を勉強しなおし、正しく使える「出来る子」を目指しましょう。

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