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「色々と」の敬語表現は?
意味
「色々と」の形になる時には、「あれこれと」の意味が用いられます。「色々と」は「色々と〜をした」の文頭部分を抜き取ったものだと考えられているため、「あれこれと(〜をした)」の意味が当てはまります。つまり、「色々と」は副詞です。
副詞は自立語・主語・述語のいずれでもない語のうち、主に連用修飾語として使用される語のことです。「非常に」などが副詞に属しており、「他の語を修飾する」ために使います。
敬語表現
たとえば「色々と考えました」のように、「色々と」+「敬語表現」の文を作ります。この文では「考えました」の部分が「考えた」の丁寧語になっているため、「色々と考えました」という文は丁寧語表現になっています。
「色々と」を敬語で使う時の使い方!
敬語の種類
尊敬語や謙譲語は目上の相手に使用すると言っても、使い方は同じではありません。尊敬語は目上の相手のことを表す時に使用し、謙譲語は目上の相手に自分のことを表す時に使用します。
つまり、尊敬語は相手に尊敬を示す敬語として、相手のことを表す時に使います。そして、謙譲語は自分を低めて相手を立てる敬語として、自分のことを表す時に使うことが、正しい使い方になります。「色々と」は敬語表現ではないため、いずれの敬語にも属さない通常の語になります。相手と自分の立場に合わせて、組み合わせる敬語表現を考えましょう。
使い方
尊敬語の中に「色々と」を含ませる場合は、「色々と」+「尊敬語表現」になります。たとえば「食べる」の尊敬語である「召し上がる」と組み合わせると、「色々と召し上がっていました」などの形になります。このように、尊敬語表現にしたい場合は「色々と」+「尊敬語」の構成で文を作ります。
謙譲語も、尊敬語と同様の方法で文を作ります。丁寧語・尊敬語・謙譲語といった敬語表現の中で「色々と」を用いる場合は、その場に合った敬語の種類と組み合わせて使用します。
メールでの使い方
プライベートなメールの場合は話し言葉を文章に使っても問題ありませんが、敬語を要するようなメールでは、話し言葉を使用せず、書き言葉を使います。
本題の「色々と」についてですが、「色々」の話し言葉は「色んな」であり、「色々」は書き言葉にも使用することができるとされています。そのため、「色々と」も書き言葉として用いることができると考えられます。メールは文章のものであるため、「色々と」はメールに使用することができます。
ビジネスでの使い方
印象の問題であり、言葉の意味としてはビジネスシーンで用いることもできますが、目上の相手には別の表現を使用した方が良い場合もあります。
「色々とお世話になっております」を「いつも何かとお世話になっております」にしたり、「色々と見学をさせていただきました」を「たくさん見学をさせていただきました」にするなど、時と場合により「色々と」を別表現にすることも考えましょう。
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「色々と」を使った敬語表現の例文をご紹介!
例文
「色々と資料をご提示いただき、ありがとうございました」
以上の例文は、ビジネスシーンでもよく見聞きすることがあるものです。どちらも「何かをもらう(〜いただき)」ことと「それに対する感謝の意(ありがとうございました)」を表現していますが、それ以外のことにも使用できます。
1つ目の文「色々とご指導いただき」が表していることは、「あれこれと指導してもらって」です。すなわち、「いくつかの事柄に関した指導をしてもらった」ことに感謝の気持ちを表した文になります。2つ目の文「色々と資料をご提示いただき」が表していることは、「あれこれと資料を提示してもらって」です。つまり、「いくつかの資料をくれた」ということです。
「色々と」を敬語で使える別の表現にすると?
諸々
ビジネスシーンにおいては、「色々と」あるいは「色々」を「諸々」に言い換えることが多いとされます。つまり、「諸々」という言葉は「失礼のない印象」を受ける語ということです。しかしながら、「色々と」との違いが存在します。それは、「諸々」は「諸々と」の形では使わない点です。
また、「諸々」は「諸々のもの・諸々のこと」といったように「〜の」の形で用いますが、「色々」は「色々なもの・色々なこと」といったように「〜な」の形で使用するとされています。他にも「色々ある・諸々ある」といった感じで、語と語の間に何も付けず表現することもあります。
様々
つまり、「様々」=「異なる姿形がいくつかある」「色々」=「異なる物事がいくつかある」になります。「様々なランプ(異なる形のランプがいくつかある)」、「色々なランプ(異なるランプがいくつかある)」ということです。「諸々」は「色々」と同様「異なる物事がいくつかある」の意味で使いますが、「色々・色々と」よりも敬語向きです。
種々
「種々」は「くさぐさ」とも読みますが、この読み方をした時には「物事の種類や品数などが多いこと」の意味になります。「物事の種類〜が多いこと」とありますので、「異なる物事がいくつかある」ことを表す時に使う「色々と」と似ています。
取り取り
区々
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数々
「色々と」と別表現を使い分けて正しく表現しよう!
別表現には「諸々・様々・種々・取り取り・区々」などがありますが、表してることには、それぞれ多少の違いがあります。「諸々」に関しては「色々と」と意味はほぼ同じですが、「諸々」の方がビジネスシーンを含む敬語を使用する場に向いています。表したい内容やその場に合わせて、「色々と」とその別表現を正しく使い分けましょう。