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「訪れる」の意味と「訪ねる」との違いは?
「訪れる」の意味は?
しかし、「人+訪れる」で表すと「先生を訪れる」「友人を訪れる」のようになりますが、違和感があります。「先生を訪ねる」「友人を訪ねる」の方がしっくり合います。「訪れる」と「訪ねる」の違いは何でしょうか。
「訪ねる」との違いは?
「人」で比較するならば、「訪ねる」は会う目的などのある「人」のところへ行くこと、「訪れる」は会う「人がいる場所」に行くこととなります。「訪れる」は「ある場所」へ「行く」ことまたは「来る」ことを表すと言えるでしょう。
「訪れる」の敬語表現は?
「訪れる」の尊敬語
「訪れる」の尊敬語は「相手が訪れる」ことを表すため、「いらっしゃる」「お越しになる」「お見えになる」「おいでになる」などと表します。これらの敬語は「行く」「来る」の尊敬語でもあります。
「訪れる」の謙譲語
「訪れる」の謙譲語は「自分が訪れる」ことを表すため、「参る」「伺う」と表します。これらの敬語も「行く」「来る」の謙譲語でもあります。
「訪れる」の丁寧語
「訪れる」の丁寧語は「訪れます」、過去形だと「訪れました」となります。
「訪れる」の敬語での使い方は?
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「訪れる」の敬語の種類は?
「相手が訪れる」場合は尊敬語である「いらっしゃる」「お越しになる」「お見えになる」「おいでになる」などを使います。「自分が訪れる」場合は謙譲語である「参る」「伺う」、また丁寧語の「訪れます」も使われます。
「季節やある状況がやってくる」場合は丁寧語の「訪れます」「訪れました」を使います。人ではない気候に「おいでになる」だと「冬がおいでになる」と、とても違和感のある表現になります。季節や状況が「訪れる」時使われる敬語は丁寧語のみです。
「訪れる」の敬語の使い方は?
「自分が訪れる」場合、「今日、視察の小学校を訪れる」を敬語にすると「今日、視察の小学校に伺います(参ります)」のようになります。この場合も行く場所を明確にし、「伺う・参る」をつけて使います。
「季節や状況が訪れる」場合は「冬が訪れる」を敬語にすると「冬が訪れます」のようになります。「冬がいらっしゃいます」や「冬が参ります」では不自然なので気をつけましょう。
「訪れる」のメールでの使い方は?
「訪れる」はある場所に行く事実伝えるため、相手が訪れたことに対しては、メールの場面では感謝などを伝えることが多いです。自分が訪れたという事実を相手にわざわざメールで伝える必要はないので、目的を持って「訪ねる」ことを伝えたり「訪れたこと」に対しての感謝などをメールで伝えます。それぞれの敬語をみていきましょう。
相手が「訪れる」場合
メールでは相手に連絡事項や気持ちを伝えるため、「訪れる・訪れた」ことと、その時の気持ちを加えると、相手に尊敬などの気持ちも伝えられ、また読みやすく短くまとめることもできます。
自分が「訪ねる」場合
自分が「訪ねる・訪ねた」場合も、その時の気持ちを加えることで、相手への敬いと気持ちの入ったメールの文章になります。
敬語表現での「訪れる」の例文は?
相手が「訪れる」場合の例文
先生が生徒の自宅に訪れるような「山田先生は今日は鈴木さんの家を訪れる予定だ」の場合は「山田先生は今日は鈴木さんの家にいらっしゃる予定です」となります。
目上の人がある場所に訪れるような「社長は京都の祭りに視察に訪れる」の場合は、「社長は京都のお祭りに視察のためにおいでになります」となります。
自分が「訪れる」場合の例文
自分が先生のいるところへ訪ねる(訪れる)ような「これから論文の提出のため、先生の自宅を訪ねる(訪れる)」場合は、「これから論文の提出のため、先生のご自宅に参りますのでよろしくお願いいたします」のようになります。
自分が史跡を訪れるような「昨日は大仏を見に鎌倉を訪れた」の場合は「昨日は大仏をみに鎌倉を訪れました。」のようになります。この場合は行く場所が人ではないため謙譲語のように自分をへりくだって敬意を表す必要がないため、丁寧語が適しています。
季節が訪れるような「少しずつ木々の芽が出て春が訪れる」の場合は「少し木々の芽が出て春が訪れます」のように、丁寧語で表します。
別の敬語表現での「訪れる」の例文は?
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相手が「訪れる」場合の別の表現例文
「山田先生は今日は鈴木さんの家に訪れる予定だ」の場合は、「山田先生は今日は鈴木さんの家に訪問される予定です。」とも表現できます。「訪問する」は「訪れる」に言い換えても違和感かない言葉です。
「社長は京都の祭りに視察のために訪れる」の場合は、「社長は京都のお祭りに視察のためにご来場されます」とも表現できます。お店であれば「ご来店」、自宅であれば「ご来宅」、会社や自宅などは「ご来訪」というように便利な敬語表現です。
自分が「訪れる」場合の別の表現例文
「これから論文提出のために先生の自宅を訪ねる(訪れる)」の場合は、「これから論文提出のために先生のご自宅をお邪魔させていただきますのでよろしくお願いいたします」とも表現できます。目上の相手に使うには少し軽い敬語表現です。親しい相手に使う方がよいでしょう。
「昨日は大仏をみに鎌倉を訪れた」の場合は、「昨日は大仏をみに鎌倉に足を運びました」とも表現できます。「訪れる」ことを「足」を使って表した表現方法です。
「少しずつ木々の芽が出て春が訪れる」の場合は、「少しずつ木々の芽が出て春がやってきます」とも表現できます。「やってきます」は「訪れます」よりくだけた雰囲気を持つ表現です。
「訪れる」ことで世界を広げよう
「訪れる」は相手が主体のときと自分が主体の時では使い方が異なります。尊敬語や謙譲語を意識して敬語表現が使えるようにしましょう。また、季節や状況を表す「訪れる」では丁寧語で表し、尊敬語や謙譲語を使って違和感のある文章を作らないように気をつけましょう。
「訪れる」には現在の場所からある場所へ移動する意味から、ビジネス上での訪問ももちろんありますが、旅や新しい場所を想像させてくれる言葉です。史跡や知人のいる場所など、自分がまだ行ったことのない場所へ「訪れる」ことは知識が増え、その場でしかわからない雰囲気を味わったりできます。いろいろな場所に「訪れる」ことで肌で多くを感じて世界を広げていきましょう。