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「手伝い」の敬語表現・手伝いの使い方と例文・別の敬語表現

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まずは敬語について復習しよう!

この記事では、「手伝い」の敬語表現についてご説明していますが、本題に入る前にまずは敬語について簡単にご説明します。学校で習った内容ですが、忘れてる方もいらっしゃるでしょう。覚えている方もぜひ目を通してみてください。

敬語は3つの種類に分類できる!

敬語は大きく分けて、3つに分類することができます。「尊敬語」と「謙譲語」「丁寧語」の3つです。

「尊敬語」とは相手を敬った表現方法で、目上の方の動作・行為について使われます。「謙譲語」はへりくだった敬語で、自分を下に置いて間接的に相手を高めた表現になります。「丁寧語」は文末に「です・ます」がついた一番馴染みのある敬語です。

「尊敬語」は目上の方にしか使えないのに対し、「謙譲語」は自分や身内(目下の人)の動作・行為を表す際に用いられるほか、語によっては目上の方に使えるものもあります。また、「丁寧語」は目上・目下関係なく、誰に対しても使える敬語です。

「手伝い」の敬語表現はどうなる?

「手伝い」の敬語表現はどのようにすればいいのでしょうか。そもそも「手伝い」とは、「手伝う」という動詞が名詞形になったもので、意味は「手助けすること」です。

それでは「手伝い」の敬語について、尊敬語、謙譲語、丁寧語でそれぞれご説明します。この「手伝い」そのものの敬語ではなく、「手伝いする」にして考えれば分かりやすいです。

尊敬語は「~なさる」

まずは「手伝い」の頭に「お」をつけましょう。この「お」は尊敬語の役割もありますし、丁寧語の役割も持っています。そして次に、「手伝いする」の「する」の部分に着目してみましょう。「する」を尊敬語に変換すると「なさる」になります。ですので、この場合だと「お手伝いなさる」が正解です。

目上の方が「手伝いをする」という状況を言う際に「お手伝いなさる」と尊敬語で表現します。

謙譲語は「~いたす」

謙譲語ではどうでしょうか。「手伝いする」の「する」の部分を見てみます。「する」の謙譲語は「いたす」です。尊敬語と同様、頭に「お」を付け加えて、「お手伝いいたす」が謙譲語の表現になります。

普通はこの謙譲語の最後の部分は丁寧語で表現されます。つまり、「お手伝いいたします」が一般的に使われる謙譲語としての形です。覚えておきましょう。

丁寧語は「~する」

丁寧語は一番馴染みのある敬語なので、分かりやすいでしょう。文末に「ます」を付け加えたらいいだけなので、「手伝いします」でOKです。これも頭に「お」を付け加えて「お手伝いします」にした方がより丁寧な表現になります。

「手伝い」の敬語はどう使ったらいい?

「手伝い」の敬語表現は、尊敬語は「お手伝いなさる」、謙譲語は「お手伝いいたす(いたします)」、丁寧語は「お手伝いします」だとご説明しました。

それでは、次は使い方について見ていきます。

基本的な使い方はこれ!

基本的に、尊敬語は目上の方の行為、謙譲語は自分が行為をする際に用いられ、丁寧語は誰に対しても使えます。これさえ押さえておけばOKです。

つまり、「お手伝いなさる」は上司やお客さま、取引先企業など、自分より立場が上の人の場合に使われる敬語表現です。「お手伝いいたす(いたします)」は、自分が目上の方に向けて言う時に使われる表現ですが、それだけでなく、身内や目下の人の行動を表す際にも用いることができます。

また、「お手伝いします」は誰にでも使える便利な敬語です。目上の方でも目下の人でも、自分と同等の人でも、誰に対して使っても大丈夫です。

ビジネスでの使い方は?

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ビジネスシーンにおいて、何かの手伝いをする機会は誰にでもあるでしょう。上司だけでなく、部下や同僚の手伝いをすることもあるでしょうし、上司や部下に手伝ってもらうこともあるはずです。上述したポイントを押さえておけば、ビジネスシーンにおいても適切な使い分けが可能です。

まず、尊敬語は目上の人の行動を表す敬語なので、上述したように、上司やお客さまなどが「手伝いしている」という行為について述べる時には「お手伝いなさる」を用います。ですが、実際のビジネスシーンにおいて、この表現をすることはあまりないでしょう。

実際のビジネスシーンでは、「自分が手伝いをする」「(自分が)手伝ってもらいたい」という場合がほとんどです。これを敬語表現したい場合、自分の行動について表す場合に使われる敬語は謙譲語なので、「お手伝いいたします」(または丁寧語「お手伝いします」)を使って敬語表現しましょう。

依頼文での使い方は?

困ったことがあった時や、助けてほしい時などに「お手伝いしてください」ということを相手に言いたいシーンはよくあります。部下や同僚だったら、丁寧語を使って「手伝ってもらえませんか」「手伝ってくれますか」などとと言いやすいかも知れません。

一方、先輩や上司にお願いしたくても言いにくいと感じる人は多いです。そんな時、適切な敬語が使えたら、相手に不快感を与えないので、上司も快く引き受けてくれることでしょう。ポイントは謙譲語を使った表現です。

「〜していただけませんか」と疑問形にするとより丁寧な表現になります。「いただく」は「もらう」の謙譲語なので「〜してもらいたいんですけど」というニュアンスになります。例文は後述しますので、そちらを参照してください。

その時によって適切な語に変換を!

上述したように、上司に手伝いをお願いしたい場合は謙譲語を用います。「手伝っていただけませんか」でも敬語表現としては間違いではありませんが、何だか不躾な印象を受けます。なので、他の適切な語に言い換えましょう。

「手を貸していただけませんか」や「お力添えをいただきたく存じます」を使います。これらも「手助けする」という「手伝い」と同じような意味を持っています。ビジネスシーンにおいては、「手伝っていただけませんか」と素直に言うよりも「手を貸していただけませんか」「お力添えをいただけませんでしょうか」などの表現の方がより丁寧です。

メールでの使い方は?

メールで「手伝い」を使いたい場合も同様です。目上の方の動作なら尊敬語を、目上の方に向けて言う際は謙譲語、自分と同等(もしくは目下)の人に対しては丁寧語を用います。

ですが、これもメールなどの書面で「(目上の方が)お手伝いなさる」と表現することは少ないでしょう。上述しましたが、多くは「自分が手伝いすることを述べる」か「手伝ってほしいと依頼する」のどちらかです。

ですので、目上の方には「○○の件は私もお手伝いいたします」や、依頼をする際には適切な語に変換して「手を貸していただけませんか」などと表現します。目下の人に向けては「お手伝いします」、依頼する場合には「お手伝いしましょうか」でOKです。

【例文】「手伝い」の敬語表現

これまで「手伝い」の敬語表現についてご説明してきました。繰り返しますが、ポイントは目上の動作の時には「お手伝いなさる」、目上の人に向けて言う時は「お手伝いいたします」、自分と同等または目下の人には「お手伝いします」です。

以上を踏まえて、例文をいくつかご紹介します。

自分が部下の手伝いをする時は?

自分が部下の手伝いをする際の例文は以下のとおりです。

「何かお手伝いできることはありますか」
「何かお手伝いしましょうか」
「私も○○のお手伝いをします」

また、目下(もしくは同等)の人に対しては「手伝い」の部分を「サポート」と言い換えてもいいでしょう。ただし、この「サポート」はメールなどの書面ではなく、口頭で使用するようにしましょう。メールなどの書面においては堅苦しい言葉の方が好まれます。以下、例文です。

「サポートしますので、指示してください」
「サポートは必要ですか」
「サポートが必要な時は言ってくださいね」

自分が上司の手伝いをする時は?

自分が上司の手伝いをする際の例文は以下のとおりです。

「何かお手伝いいたしましょうか」
「お手伝いできることがございましたら、何なりとお申し付けください」
「○○のお手伝いいたしますので、ご指示ください」

「手伝ってほしい」と依頼する場合は?

上司や部下(同僚)に「手伝ってほしい」という場合の例文です。上司に対しては、謙譲語を用いてへりくだった敬語表現をしましょう。部下や同僚に対しては、丁寧語で十分です。それではいくつか挙げてみます。

上司に依頼する場合の例文は以下のとおりです。

「お手伝いしていただけませんか」
「お手伝いしていただけますと幸いです」
「お力添えいただけないでしょうか」

部下に依頼する場合の例文は以下のとおりです。

「手伝ってもらえませんか」
「手伝ってもらえると助かります」

「手伝い」の別の敬語表現例はある?

「手伝い」の敬語の別の表現についてご紹介します。

上述しましたが、「手伝い」の代わりに「お力添え」や「尽力」を使うことができます。「力添え」は「助ける・援助」という意味があり、「尽力」とは「(ある目的のために)力を尽くすこと」です。

これらは目上の方に依頼する時以外にも、手伝ってもらったお礼を述べる際にも用いることができ、自分が上司を助ける場合にも使える便利な言葉です。以下で例文を挙げてみます。

「ご尽力賜り、誠にありがとうございました」
「お力添えをいただき、心から感謝申し上げます」
「○○の件、私も尽力いたします」
「微力ながら、力添えさせていただきます」

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類似の表現なら「協力」と「支援」!

「手伝い」の敬語の似たような表現をご紹介します。

「協力」や「支援」も「手伝い」と同じような意味で使うことが可能です。誰かの手伝いをするということは、その人に協力や支援をすることと同義なので、同じように使えます。

依頼したい場合には、「ご協力いただけないでしょうか」や「ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします」と表現することができます。「支援」も同様で「ご支援、よろしくお願いいたします」「ご支援いただけますと幸いです」などに言い換えることができます。

また、お礼を述べる際にも「ご協力いただき、心より感謝申し上げます」「ご支援くださいまして、誠にありがとうございます」などと表現します。

適切な使い方をして印象UP!

尊敬語で表すと「お手伝いなさる」です。これは目上の方が「手伝ってる状況」を述べる際に用います。謙譲語だと「お手伝いいたす」ですが、これは自分が目上の方に向けて言葉を発する時に使う敬語です。

自分が上司に「手伝い」について言う時に「お手伝いいたす(いたします)」と表現します。一方、部下や同僚などの目下・同等の人に対して言う場合には丁寧語の「お手伝いします」でOKです。

この「手伝い」だけに限った話ではありませんが、敬語は使う相手、言い回し方など、正しい敬語を使いましょう。正しい敬語を使うためには、しっかり勉強して、実践することが大切です。分からないことがあったら、上司に聞いてみるのもいいでしょう。

もし万が一間違った敬語を使ってしまうと、相手からの印象が悪くなってしまいます。逆に正しい敬語が使える人はかなり印象が良いです。なので、普段から「正しい敬語」を意識して使うようにしましょう。

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