[allpage_toc]
「いつ」の敬語表現
・本日中に○○の件につきましては対処いたします。
・明日中には対応できるかと存じます。
・○月○日におきまして、人事会議を予定しております。
・恐れ入りますが、ご来訪はいつ頃になりますでしょうか。
このように「はっきりとした日時」を相手に占める上で表現全体を敬語表現に置き換えるか、あるいは「○月○日」や「明日中」などと、その正確な日時を伝える形で敬語に置き換えられます。
「いつ」の敬語での使い方
・後日
・明日中
・本日
・○月○日
・今週中
・来週中
これらの言葉が一般的に使われますが、この「時間を示す言葉」そのものでは敬語表現とはならないため、これらの言葉を含む表現全体を敬語表現に置き換えて相手に伝える必要があります。
敬語の種類
謙譲語は「相手と自分の立場や姿勢を問わず、話者が自発的にその姿勢や立場を低めて敬意を示す敬語表現」を指し、これはビジネス上のやり取りでもプライベート(日常生活)でも非常に多くの場面で使われる敬語表現です。
丁寧語は「不特定多数の人々に公示できる、丁寧な言葉遣いによって示される敬語表現」を指し、主に「です・ます調」で伝えられる当たり障りのない敬語表現を言います。
それぞれの敬語表現での使い方
・本日中にお戻りになられるでしょうか(尊敬語による敬語表現)
・明日中にお伺いさせていただきます(謙譲語による敬語表現)
・いつ頃に帰りますか(丁寧語による敬語表現)
丁寧語による敬語表現では尊敬語や謙譲語に比べて「相手と自分の立場」にそれほど配慮する必要はなく、ただ「でし・ます調」で当たり障りのない敬語表現をすればそれで大丈夫です。主に謙譲語表現では「自分の行動」を示す形になり、尊敬語では「相手の行動」を敬語表現する形になります。
メールでの使い方
・わたくしは明日のいつ頃にお伺いさせていただければよろしいでしょうか。
・会長は本日にお戻りでしょうか。
・報告書につきまして、○月○日にご提出させていただこうと考えております。
・失礼ですが、明日中にご返答いただければ幸いです。
・誠に恐れ入りますが、本日の営業はお休みさせていただきます。
このように、「いつ」という言葉の代わりに表現全体を敬語表現に置き換えておき、「いつ」という言葉がその旨に混ざっても相手に失礼を感じさせないことが大切です。メールでは多少文語表現による「お堅い表現」となりますが、表記ミス・誤字脱字だけには注意しておきましょう。
「いつ」を敬語表現するときの例文
・本日にお戻りになられた会長は、現在、どうしておられますか。
・今日中にお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか。
・今週中に発表会の設営準備をさせていただきます。
・報告書は即時にご提出させていただきます。
・今後とも、どうぞよろしくお願いいたします(「今後」が「いつ」の役割を果たしています)。
・○月○日におきまして、△△さまよりご提案をいただきました。
・○年○月○日におきまして弊社が竣工され、皆さまのご支援に非常に感謝しております。
都合がいいですか
・とりあえず面接日を○月○日として設けておりますが、△△さまのご都合は大丈夫でしょうか。
・役員会議を○月○日に予定させていただいておりますが、(ご都合は)いかがでしょうか。
・○○さまのご都合をお聞きさせていただきました上で、今後のご予定を組ませていただきます。
このように、まず相手の都合に配慮した上でその後のプラン立てをしておき、そのプランを相手と自分とで共有するという形になります。これは打ち合わせや問い合わせなどの、事前相談の際によく使われる表現となります。この際も必ず適切な敬語表現を心がけておきましょう。
「いつ」の別の敬語表現例
今日/明日/○月○日/今日中/明日中/今週/来週/今週中/来週中/ご都合のつく日/お伺いさせていただく際/次回にお会いさせていただく際/
まだまだ他にもいろいろと「時間を示す言葉」はありますが、どの場合でも「時間を示す言葉」そのものを敬語表現に置き換えるのではなく、その時間を示す言葉を含めた表現全体を敬語表現に置き換える形となります。「お伺いさせていただく際」や「次回にお会いさせていただく際」なども、「際」という言葉が「時間」を示し、他の表現は話術による敬語表現となります。
[no_toc]
いつ頃
「5月1日頃はいかがでしょうか」と相手に問う際には、「5月1日の前後日」も当然その視野に含まれることになるため、相手にその日時を指定させる姿勢になります。この言葉の運びによって、相手から「(相手の)都合を聞き出す言葉のやり取り」がすでに成立していることになり、特にビジネ上のやり取りでもプライベートでも印象はよくなるでしょう。
いつごろ
何時頃
ご都合が付くときで
・ご都合が付くときでけっこうですので、ぜひご参加いただければ幸いです。
・ご協力に関しましては、ご都合が付き次第でかまいません。
・ご都合がよろしくなった際には、ぜひ弊社へ一度ご連絡ください。
・すべて○○さまのご都合に合わせておきます。
このように「相手の都合にすべて配慮する姿勢」をもって伝えられ、「いつ」や「いつ頃」という表現をしなくても「ご都合」という言葉でその敬語表現が成立しています。
「いつ」の英語表記と意味
「いつ」の英語表現と意味(1)
・When is the date and time to visit the company?
「会社へ訪問される日時はいつごろがよいですか。」
・We will submit the report within tomorrow.
「報告書は明日中にご提出いたします。」
・When will the company president return?
「社長はいつ頃にお戻りですか。」
「いつ」の英語表現と意味(2)
・Regarding the rework of the draft I received the other day, may I visit on April 15?
「先日いただきました起案書の手直しについてですが、4月15日に訪問させていただいてもよろしいでしょうか。」
・I heard that the sports festival this year will be held in the middle of May, but when is it really around?
「今年の運動会は5月の半ばに開催されると聞いたのですが、本当はいつ頃でしょうか。」
[no_toc]
「いつ」の英語表現と意味(3)
・The word “when” is conveyed by another honorific expression in business terms.
「「いつ」という言葉はビジネス用語では別の敬語表現によって伝えられます。」
・The word “when” and the word “convenience” are quite similar when communicating to the other party in honorific terms.
「「いつ」という言葉と「都合」という言葉は、敬語で相手に伝える際にはかなり似た表現となります。」
「いつ」の正確な敬語表現をしっかり覚えましょう
「いつ」という言葉は、ビジネス上のやり取りでもプライベートでも非常に多くの場面で使われる日常用語の1つに認められますが、特にビジネス上のやり取りでは正確な敬語表現をもって相手に伝えなければなりません。
その際には「いつ」という言葉そのものを敬語に置き換えるのではなく、その表現全体によって敬語が相手に伝えられ、相手に対する配慮の姿勢をまず示すことが大切です。