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「貼る」の敬語表現
そんな「貼る」という言葉ですが、この行為を相手に適切に伝えたい場合はこのままの言葉の表現で敬語として使えるのかも気になるものになってきます。
小さいころから使っていた言葉でもあるからもしかすればこの言葉の表現では適切な敬語表現として相手に伝えることはできないかも知れません。コミュニケーションを適切に行うためにも「貼る」という言葉から敬語表現を考えていきましょう。
丁寧語
ですます調を語尾につけるだけで言葉全体が柔らかい印象となりますが、「です」を「貼る」に付け加えることはできません。「貼るです」という表現になってしまい、命令調にも受け取られてしまいかねません。丁寧語であれば「貼ります」が端的で相手に伝わりやすい丁寧語表現になります。
尊敬語
相手が貼る事をした場合、あるいは第三者から相手に貼る事をした場合は「お貼りになります」というような敬語表現をすることができます。相手主体でこれから貼る事を相手に伝える場合は「要求」となってしまうのでその場合は「こちらが」という事になり謙譲語表現を使う事になります。
相手に対して「あなたがお貼りになられます」というような表現では要求も命令に聞こえてしまうので第三者が貼った事を尊敬語表現で相手に「○○がお貼りになりました」というような言い方をすることで尊敬語を使う事ができます。
謙譲語
どの表現も謙譲語にはなりますが、「貼らせて頂く」というような表現ではかなりこちら側を下に見た言い方にも捉えられてしまうので、言葉のニュアンスも使い分ける必要があります。
「貼る」の敬語での使い方
敬語とはどういう定義で使い分けるものなのかを再度確認して、適切に敬語を使い分けられるように考えることも大切です。基礎をしっかりとかため、どのような表現が来ても臨機応変に敬語表現として対応できるようになる事が大人では望ましい事にもなってきます。
敬語の種類
単語頭に「お・ご」をつけて単語に柔らかさをプラスさせて相手に伝えたり、語尾に「ですます」を用いて文章全体を相手に丁寧な印象を与えることができる言葉遣いの事を指します。敬う姿勢は相手を上とした立場上での姿勢でもあります。なので相手を上とする言葉遣いには尊敬語・謙譲語がある訳です。
相手主体の言葉であれば相手を持ち上げた表現の尊敬語を用い、こちら主体であれば言葉遣いを持ち上げることなく下げた言い方でこちらを下にすることができる謙譲語を使って敬語を使い分けることができます。
使い方
相手が貼った事に対してこちらが伝えたい場合は「○○さんがお貼りになられましたこのポスター、素敵です」と言うように相手を持ち上げた言い方をすることができます。
メールでの使い方
メールで相手に「貼る」という事をこちらから伝えるにはこちらが主体であることが多いでしょうから、「注文していましたポスターが届きましたので、明日お貼りさせて頂きます」という表現でも謙譲語として相手に伝えることができます。この場合「させていただく」でもオーバーな表現ではない事でしょう。
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「貼る」を敬語表現するときの例文
収入印紙
法で決められた額以上の領収書には貼る事が義務付けられていますが、領収書を受け取る側として、貼られていなくても何も問題ではありません。しかし貼る側が脱税という事になってしまいかねないので、貼る側としては「貼らせて頂きますので、少々お待ちください」というように使われることの多い言葉にもなってきます。
お客様としては貼られても貼られなくてもどうという事ではないのでただただ時間が取られるだけに感じられてしまう場面でもあります。なので、こちらも不正にならないようにお客様にも理解してもらうための謙譲語を用いて相手に伝える必要が出てきます。
切手
その時に使える言葉に「切手を貼って頂いてもよろしいでしょうか」というような謙譲語としての表現ができます。しかし郵便局側の人でも支払いはお客様からなので「こちらで貼らせて頂きます」と言うように謙譲語として会話を続けることができます。
シール
言葉が丁寧であってもできることをわざわざ「私がやりましょうか」と聞くようでは「信頼していない」と相手に受け取られてしまいかねないので相手が困っている時などを把握してあげることがスマートなやさしさともなります。
ポスター
逆に言われなくても「ポスターをお貼りになられるのでしたら、お手伝いいたします」と伝えれば相手を尊敬しつつ、こちらを下げた言い方でスマートに相手を助けることができるようになります。
「貼る」の別の敬語表現例
その際、「貼る」とは違った言い方で同じニュアンスを持った言葉を選ぶこともコミュニケーションとして大切な使い分けにもなってきます。似たような言葉遣いを挙げるので、どのように敬語表現として使う事ができるのかも考えていきましょう。
付ける
「バッジを貼ります」では平面になるように取り付けるのに対して、「バッジを付ける」では貰ったバッジをピンなどで取り付けるような意味合いを持ちます。
適切に「貼る」
せっかく相手に「良かったらお手伝いしましょうか」という意味で「良ければお貼りいたします」と言った言葉も、「良ければお貼り頂けます」というような謙譲語と尊敬語が混ざってしまったような表現をしてしまっては敬語表現にもならずに相手への印象も「どっちの事を言っているのだろう」と言うように伝わってしまいます。