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「わかりかねます」は敬語表現?使い方や類語、英語表現も紹介

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「わかりかねますは敬語なの?」
「わかりかねますの意味は?」
「わかりかねますを使う際の注意点はどんなことがある?」
このように、「わかりかねます」という言葉に疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

ビジネスシーンで使われる言葉ではあるため、耳にすることはあっても、意味や使い方がよくわからないという言う方もいるでしょう。

本記事では、「わかりかねます」は敬語表現なのか、意味や使い方、類語、英語表現など幅広く解説していきます。この記事を読むことで、「わかりかねます」という言い回しについて理解が深まり、仕事の場面でもスムーズに使えるようになるでしょう。

「わかりかねます」という言葉を理解したい方、敬語表現のレパートリーを増やしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

「わかりかねます」の意味

「わかりかねます」の意味は、「わからない」という意味です。「わかろうとしているがわかりません」や「わかることが困難です」というようなニュアンスを伝えたい際に、「わからない」という意味を婉曲に伝えることができる「わかりかねます」が役立ちます。

「わからない」ということを婉曲に伝えることに「わかりかねます」は役立ちます。「わかりかねます」という形にすることで、相手に柔らかい印象を与えることができます。

「わからない」と「かねる」の2つの言葉から成る

「わかりかねます」は、動詞の「わかる」に、不可能を意味する「かねる」がプラスされている言葉です。ここに丁寧語の「ます」がつくことで、「わかりかねます」は敬語に分類されます。

「わかる」とは、「分かる」「解る」「判る」の3つの意味があります。「分かる」は、物事の筋道がわかること、「解る」は意味が理解できること、「判る」は物事の白黒、判断がつくといった意味です。

「かねる」も動詞とともに用いる場合、不可能の「〜できない」、困難の「〜することは難しい」、躊躇する「決められない」という3つの意味を持ちます。

「わかりかねます」と「わかりかねません」の違いとは

「わかりかねる」「わかりかねます」は「わからない」という意味の言葉であるため、ここに「ません」と否定が加わると、逆の意味の「わかる」という意味になります。

つまり「わかりかねます」はわからないという意味、「わかりかねません」はわかることを表すという違いがあります。

ただ、「わかりかねません」は、正しい日本語ではなく、「わかりかねます」と「わかりません」が混ざり合って使われた言葉でしょう。

「わかろうとしてもできない」というニュアンスを敬語で伝えたい意図が読み取れますが、言われた相手は「わかるのかわからないのかどちらなのだろう」と困惑する可能性があります。

「わかりかねます」は敬語表現

「わかりかねます」とは「わかる」という動詞の連用形に「かねる」という不可能を表す言葉と丁寧語の「ます」がついた言い回しです。ですから、「わかりかねます」は敬語に分類されます。

「~ます」という表現がついているので、敬語の中でも丁寧語に分類されます。「わかりかねる」という否定形を丁寧な表現にしています。

「わかりません」より柔らかい表現になる

「わかりません」は、はっきり言い切ってしまうニュアンスの意味が強いため、言われた側とすると不愉快に感じる可能性があります。

しかし「わかりません」を「わかりかねます」と敬語で言い変えることで柔らかい表現になり、断定的で嫌な印象を与えかねない要素を軽減できるでしょう。

「わかりかねます」の使い方・例文

「わかりかねます」という言葉は、ビジネスシーンで「後で確認します」という言葉をつけ加えて使うことが多いでしょう。

確認の意をつけ加えることで、何もしていないからわからないと思われることを避けたり、わかろうとしている姿勢を相手に見せたりすることができます。「わかりかねます」を使った例文は、以下のような文章になります。

・荷物の行方はわかりかねます
・この件はわかりかねますので、確認した後お電話させていただきます

「わかりかねます」の類語

「わかりかねます」を別の言葉で言い換えることも必要です。「わかりかねます」は「わかりません」と言っていることと同じです。ですから、別の言葉を選んだ方が良い場合もあります。

ここでは、「わかりかねます」の類語について紹介していきます。語彙を増やしておくという意味で、類義語を使うなど、「わかりかねます」を別の言葉で言い換えることも考えておきましょう。

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確認ができかねる

「確認ができかねる」は「確認するのが難しい」「確認するのが困難だ」「確認できなかった」「確認してもわからなかった」などの意味の表現です。「わかりかねます」と同じような意味を持っています。

「わかりかねます」は、単純にわからないことをそのまま伝えている表現になりますが、「確認ができかねる」や「確認できかねます」は、ある程度の時間や労力をかけた経緯がある場合に使用する傾向があるでしょう。

敬語表現は「確認できかねます」です。「確認ができかねる」は、次の例文のように使います。

・先日の話で上がった内容に関しては、確認ができかねる
・詳しい事情は確認ができかねるが、今知っている範囲は答えたいと思っている

存じ上げない

「存じ上げない」は、「知らない」「知りません」という意味になるため「わかりかねます」と同じような使い方が可能です。

「存じ上げない」は「知っています」の謙譲語で目上の人に敬意を表すときに用いられます。敬語表現は「存じ上げません」です。例文は以下を参考にしてみてください。

・存じ上げないこととは申しながら、お会いする機会が遅くなり大変失礼いたしました
・申し訳ございませんが、○○さんのことは存じ上げません

「存じ上げない」を使用するときは、単体で使うと、断定の言い切って表現になってしまいます。柔らかい言い方になるよう「申し訳ありませんが」「恐縮ですが」などクッション言葉を前に置くと良いでしょう。

答えかねる

「答えかねる」は、「回答することができない」「答えることは難しい」という意味を持つ言葉です。「わかりかねます」の言い換え表現として使えるでしょう。敬語表現は「お答えしかねます」、もしくはより丁寧に「お答えいたしかねます」という言い方があります。

ただ、「わかりかねます」の場合は、本当にわからない場合で答えられないときと、本当はわかっていても答えられないという状況の2パターンが存在します。「答えかねる」を使うときは、後者のケースになるでしょう。「答えかねる」の使い方は以下を参考にしてください。

・この件に関しては社外秘情報となっており、お答えいたしかねます
・現在確認中作業のため、答えかねるとしか言えなかった

「わかりかねます」を使う際の注意点

続いては、「わかりかねます」を使う際の注意点について紹介します。「わかりかねます」という言葉は、「わからない」と「かねる」の2つの言葉からできていることもあり、相手には曖昧さが残る印象を与えるのは事実でしょう。

そのため、不快感を与えてしまう可能性があります。「わかりかねます」を使うときは、いくつか注意すべき部分があるため、以下の内容には目を通しておいてください。

否定の意味になるので多用しない

「わかりかねます」は、「わかりません」という否定の意を敬語で答えているにすぎません。何度も使うと、何もわかっていない人、という印象を与えてしまうでしょう。

わからないことは、わからないと意思表示することは大切ですが、安易に多用すると、相手から「やる気がないのでは?」「知る努力をしていない」などと判断される可能性があります。仕事の場面では特に気をつけましょう。

状況説明とともに使う

「わかりかねます」ということは、この一言で終わらせてしまうと、それ以外話をする気がないような印象になり、相手に不快感を与えかねません。「わからないんじゃ困る」「どのような状況かなど、具体的な説明が欲しい」など、厳しく問い詰められることもあるでしょう。

なぜわからないのか、どこまでの情報は持っているのかなど、状況説明を入れる気遣いを忘れないようにしましょう。

二重否定に気をつける

「わかりかねます」と「わかりかねません」の違いのところで説明した通り、「わかりかねません」は、「わかりかねます」と「わかりません」が混合している二重否定です。

否定に否定を組み合わせた「わかりかねません」は、「わかります」と言っていることになると理解しておきましょう。

「かねる」1つで否定になることを知っておくと、否定を表す「ません」を「かねる」の後につけない方が良いと気づけるでしょう。

状況によっては別の言葉を使う

「わかりかねます」は敬語です。しかし、敬意を示すために使っているといっても、結局「わからない」と言っているため、言われた相手は、欲しい答えをもらえずイライラすることもあるでしょう。

このような場合、少しでも相手の不快感を抑えるために、状況に応じた表現で言い換えると効果的です。たとえば、求められている内容を知っていても諸事情により答えられない場合は、「わかりかねます」ではなく「お答えいたしかねます」と答えてみてください。

相手に「答えたくても口外できない事情がある」ということを、察してもらうように伝える努力をしていきましょう。

「わかりかねます」の英語表現

「わかりかねます」には、以下のような英語表現があります。英語でのやりとりが必要になることもあるため、この機会に覚えてしまいましょう。

・I don’t know.
・I don’t understand.
・I can not understand.
・I can not answer.
・I have no idea.
・I am not sure.

また、「残念ながら、私にはわかりかねます」など少しフォーマルな言い方をする場合は、以下のような表現もあります。話す相手や場面に合わせて使い分けてください。

・Unfortunately, I don’t understand that much.
・I’m afraid that’s beyond my knowledge.

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「わかりかねます」は冷たい表現に感じる?

「わかりかねます」は敬語であり、かしこまった言い方になるため、日常生活で使うとかえって、変な誤解を与えたり、間違った意味で伝わってしまったりすることがあります。TPOに合わせて言葉を使い分けることが大切です。

そのときのシチュエーションや口調によって、冷たい表現に感じられることもあるため、「確認いたしかねます」や「お答えいたしかねます」など、別の敬語表現の使用も考えてみてください。

言い方に気をつけて「わかりかねます」を使おう

本記事を参考に、意味や使い方に気をつけて「わかりかねます」を適切に使っていきましょう。「わかりかねます」は相手を敬うときに使う敬語ではあるものの、「わからない」という否定の言葉です。使い方次第で相手をイラつかせてしまうこともあります。

相手を不愉快にしないためにも、「わかりかねます」は状況説明とともに使ったり、別の言葉で言い換えたりなどして、使い方を工夫することが大切です。

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