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「いらっしゃいますでしょうか」は間違い?電話で使う英語表現も

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ビジネスシーンにおいて「いらっしゃいますでしょうか」という言葉をよく聞きます。「いらっしゃいますでしょうか」は、相手の人に敬意を示しながら、特定の人がいるのかどうかを確認するときに使います。

しかし、なんとなく違和感を覚えつつ使っている人もいるのではないでしょうか。「いらっしゃいますでしょうか」の使い方が合っているのか不安になりますよね。この記事では、言葉の間違いを避けるためにも「いらっしゃいますでしょうか」について、詳しく解説します。

すぐに使える電話での敬語表現や、英語表現もご紹介します。ぜひ最後までお読みください。

「いらっしゃいますでしょうか」は敬語?

最初に、電話口や受付口でよく耳にする「いらっしゃいますでしょうか」は敬語なのかどうかです。

「いらっしゃいますでしょうか」は「いる」の尊敬語にあたる言葉「いらっしゃる」に、「ます」「でしょうか」という丁寧語にあたる言葉がついているので、敬語と言えます。

普段から聴き慣れているので、中には正しい敬語表現に聞こえる人もいるでしょうが、あれ?と違和感を感じる人もいるかと思います。 

では、「いらっしゃいますでしょうか」の違和感はどこからくるのかをみていきましょう。

「いらっしゃいますでしょうか」の違和感

上記で「いらっしゃいますでしょうか」は敬語であることを説明しました。では、どうして違和感を感じるのでしょうか。

「ますでしょうか」という部分に注目してみましょう。「ます」は「いる」、「でしょうか」は「〜だろうか」の丁寧語です。

つまり、「いらっしゃいますでしょうか」の言葉の違和感は、語尾に二つの敬語表現が重なって使われているところにあります。

「いらっしゃいますでしょうか」は間違い?

「いらっしゃいますでしょうか」を会話の中で使っている人もたくさんいますし「いらっしゃいますでしょうか」が使われているのを聞くこともたくさんあります。

しかし、結論からすると「いらっしゃいますでしょうか」は、語尾の敬語表現が重複しているため、文法上のことだけを考えれば間違いです。

「いらっしゃいますでしょうか」をもう一度分けて考える

「いらっしゃいますでしょうか」は「いらっしゃる」と「ます」、「でしょうか」という3つの言葉に分けることができます。

「いらっしゃる」は敬語の中の尊敬語が使用されており、原型は「いる」という言葉です。そのため、相手に対して深い敬意が示されていることも理解することができます。

「ます」、「でしょうか」はそれぞれ、敬語の丁寧語にあたる表現です。原型は「ますか」という簡単な言い回しが使われていることになります。

「いらっしゃいますでしょうか」を全ては原型に言い換えるのであれば「いますか」という言葉です。これを敬語表現に言い換えることによって「いらっしゃいますでしょうか」という言葉になっていることがわかります。

「いらっしゃいますでしょうか」は二重敬語

「いらっしゃいますでしょうか」は、「いらっしゃる」という敬語の後に、「ます」「でしょうか」という二つの敬語がついています。これは、同じ種類の敬語を二重に使った「二重敬語」です。

しかし、二重敬語であるにもかかわらず「いらっしゃいますでしょうか」は多くの人の間で使用されています。細かいことを気にしないのであれば「いらっしゃいますでしょうか」をそのまま会話の中でなら使用してもよいでしょう。

正しくは「いらっしゃいますか」または「お取り次ぎ願えますか」

「いらっしゃいますでしょうか」は二重敬語であることは説明しました。正しくは「いらっしゃいますか」または「お取り次ぎ願えますか」が使えます。

すでに紹介したように「いらっしゃいますでしょうか」では、後半部分の「でしょうか」か使われることによって二重敬語になります。文法上を正確な表現を使いたいのであれば「いらっしゃいますか」「お取り次ぎ願えますか」という質問を使う方法が適切です。

不必要なトラブルを抱えることがないように、この表現を習得しておきましょう。

「おられますか」「おられますでしょうか」も避けるべき

「おられますか」の「おる」は、「いる」の改まった表現で、「れる」の尊敬語をつけた正しい言い方だと考える人もいます。しかし、「おる」を自分をへりくだる謙譲語と解釈する人もいます。その場合、「れる」の尊敬語をつけると二重敬語になり、違和感を感じます。

また、「いらっしゃいますでしょうか」と同じように、「おられますか」に「ます」「でしょうか」の二重敬語をさらに続けてしまう「おられますでしょうか」にも注意しましょう。

そのため、「おられますか」「おられますでしょうか」の使用も避けるべきです。

「いらっしゃいますでしょうか」への返事の注意点

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「いらっしゃいますでしょうか」という質問をされたとしたら、どのようにして返事をすることができるのでしょうか。3つの返事と注意点を紹介します。

1.はいおります
もし、いるのであれば「はい、おります」という簡潔な返事をすることができます。簡潔で分かりやすいので、質問をしている人も助かると感じるのではないでしょうか。

2.あいにく席を外しております
もし、いないのであれば「あいにく席を外しております」という敬語表現で答えることができます。「席を外しております」という簡潔な言葉だけで返事をすることもできますが「あいにく」というフレーズをプラスすることによって、申し訳ない気持ちを伝えることも大切です。

3.でございます
もし、自分が相手の呼び出している本人だった場合、そのことを伝えるのは非常に難しいのではないでしょうか。この場合は「私が○○でございます」と返事することができます。相手に対する敬意を示すと同時に、自分が本人であることをはっきりと伝えるのが大切です。

その他の電話での敬語表現

電話では、敬語を使うことが必須となります。しかし、正しい敬語を使うのが難しいと感じている人もいるのではないでしょうか。以下で、「いらっしゃいますでしょうか」以外の、電話での敬語表現を紹介します。

まず、相手を待たせてしまったときは「お待たせいたしました」が使えます。謝罪の意を伝える場合には「申し訳ございません」を添えるとよいでしょう。

相手の用件、名前を聞くときは「どのようなご用件でしょうか?」「どちら様でしょうか?」が使えます。電話を切る際のフレーズは「失礼いたします」が適切です。

電話での相手の声が聞きとれない場合は、「もう一度お伺いできますでしょうか?」などが使えます。

電話で使う英語表現

ここでは、電話で使う英語表現をご紹介します。ビジネスシーンでの電話対応、やり取りの表現を覚えておきましょう。

どういったご用件ですか:May I help you?

このフレーズは、電話がかかってきたときに「どういったご用件ですか?」「ご用件をお伺いいたします」という意味で使います。

相手から要件を詳しく聞きたい場合は「How may I help you?」を使うとよいでしょう。

スミス様いらっしゃいますか:Is Mr. Smith available?

「available」とは、電話などに人が「出られる」という意味があります。「Is Mr. Smith available? 」で「スミス様はいらっしゃいますか?」となります。

私です:This is he. / This is Smith speaking.

「私です」と返事する場合には「This is he.」「This is Smith speaking.」となります。ちなみに女性ならば、heではなくsheを使いましょう。

どちらさまですか:May I ask who’s calling?

「どちらさまですか」と尋ねる場合には「May I ask who’s calling? 」となります。「Who are you?」は失礼な言い回しになるので気をつけましょう。

少々お待ちください:Hang on, please.

「少々お待ちください」は「Hang on, please.」となります。

「Just a moment,please.」「 Hold on, please.」なども使えます。

スミスにお繋ぎします:I’ll put you through to Smith.

「スミスにお繋ぎします」は「I will put you through to Smith.」となります。

「Just a moment, please. I’ll put you through.」などと使えます。

正しい敬語表現をビジネスシーンで使いこなそう!

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要するに、「いらっしゃいますでしょうか」という言葉は、「ます」と「です」の丁寧語を二重に重ねた表現となります。相手にまわりくどい印象を与えてしまうので、注意が必要です。「いらっしゃいますでしょうか」ではなく、やはりシンプルに「いらっしゃいますか」を使うのが適切でしょう。

信頼関係を築くことのできていない企業や取引先の人に対して電話をしているのであれば、言葉遣いに慎重にならなければなりません。自分の言葉遣い次第で、相手に与える自分の会社のイメージが決まってしまうことになるからです。

正しい敬語表現をビジネスシーンで使いこなして、相手を不快にさせることなく会話を成立させましょう。

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