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「了承いたしました」の意味と使い方・ビジネスでの正しい使い方

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「了承いたしました」の意味と使い方

ビジネスシーンで頻繁に使われる「わかりました」という意味合いでかしこまった言い方とされる言葉が複数存在します。代表的な例として「承知いたしました」「了解いたしました」「了承いたしました」「かしこまりました」とありますが、ただ相手に言われた言葉について理解をしたという単純なものではなくそれぞれ意味を持っています。

では、この「了承いたしました」という言葉は敬語なのでしょうか。この中で今回は「了承いたしました」について意味と使い方を解説していきます。

「了承いたしました」の意味

「了承」とは相手の申し出や頼み事を「それでよいですよ」と承諾することです。丁寧語として目上の方に対して使用する機会がありますが、「了承いたしました」は目上の人に対して使用することは失礼に値する言葉とされています。基本的には部下や後輩など目下の相手に対して使用されます。

りょう しょう [0] れう- 【了承】 ・りやう- 【諒▼承・領承】
( 名 ) スル
〔古くは「りょうじょう」〕
事情をくんで納得すること。承知すること。領掌。 「相手の-を得る」 「よろしく御-下さい」

https://www.weblio.jp/content/%E4%BA%86%E6%89%BF

「了承いたしました」とシーン別の敬語の使い方

いざという時に、「これはどの意味だっけ」となってしまうのを防ぐために普段使いの言葉から変換してみましょう。

目下の方へ承諾するシーン

部下や後輩へ「OKです」
・了承いたしました
・了承しました
・了解しました

部下や後輩へ「大丈夫です」
・了承いたしました
・了承しました
・問題ありません

部下や後輩へ「引き受けます」
・了承いたしました
・了承しました
・お受けします

部下や後輩へ「いいですよ」
・了承いたしました
・了承しました
・了解しました

お決まりのフレーズを使用した文例
・欠勤の件、了承しました。
・ミーティングの件、 了承いたしました。
・納期延期の件、了承いたしました。
・スケジュール変更の件、了承いたしました。
・了解しました。今回はお任せします。

このように目下の方へ承諾する際に使用しましょう。少し堅いと感じたら「了承いたしました」を「了承しました」と少し崩すと軽い印象になります。

目上の方へ承諾するシーン

上司や先輩へ「OKです」
・承知いたしました
・承知しました
・かしこまりました

上司や先輩へ「大丈夫です」
・承知いたしました
・承知しました
・問題ございません

上司や先輩へ「引き受けます」
・承知いたしました
・承知しました
・お引き受けします

上司や先輩へ「いいですよ」
・承知いたしました
・承知しました
・かしこまりました

お決まりのフレーズを使用した文例
・週末までに原稿をご提出いただけるとのこと、承知いたしました。
・ご注文は確かに承りました。ありがとうございました。
・単価値上げの件、承知致しました。
・忘年会の幹事の件、お引き受けいたします。

このように目上の方へ承諾する際には「了承いたしました」は使用しないようにしましょう。よほどの目上の方には「承知いたしました」を使用したほうが無難ですが、近しい先輩などへは「承知しました」と軽い印象でも失礼にはあたりません。

お客様や取引先へ承諾するシーン

お客様や取引先へ「OKです」
・承知いたしました
・確かに承りました
・かしこまりました

お客様や取引先へ「大丈夫です」
・承知いたしました
・確かに承りました
・問題ございません

お客様や取引先へ「引き受けます」
・承知いたしました
・確かに承りました
・おやすいご用です

お客様や取引先へ「いいですよ」
・承知いたしました
・承知しました
・お役に立てれば幸いです

お決まりのフレーズを使用した文例
・会議の件ですが、確かに承りました。
・こちらのデータ修正の件、承知いたしました。
・書類作成のみのご依頼もおやすいご用です。
・雰囲気に合わせてこちらを送付しました、お役に立てれば幸いです。

このようにお客様や取引先へ承諾する際には「了承いたしました」は使用しないようにしましょう。さらに、社内の人物よりもへりくだった印象の言葉遣いを心掛けたほうが無難です。

「了承いたしました」のビジネス上での正しい使い方

先ほどの意味合いの説明でもあったように、「了承いたしました」は「それでよいですよ」といった上から、または同じ立場の目線からの意味合いになるため、目上の人が部下や後輩などに対して使ったり、社内で同僚に対して使用するのが適切であるといえます。

そのため、お客様や目上の方、上司に対して使う言葉としては不適切とされています。相手の申し出に対して納得して承諾する場合、お客様へは「かしこまりました」を使い、目上の人や上司に対しては「承知いたしました」を使うのが適切な対応です。

丁寧に聞こえるからといって、丁寧な意味合いを持っているとは限らないということでしょう。正しい意味合いを全員がご存じとは限りませんが、目上の人はビジネスシーンでは経験も豊富ですので、意味合いを理解して「了承いたしました」を受け取った場合、不快にさせたり、知識が乏しいと印象づけてしまう可能性があります。

メールなどで「了承いたしました」を使う例

・目上の方が部下へ送るメールとしての一例
部下:明日有給をいただきたいです。
上司:有給の件、了承いたしました。

・先輩が後輩へ送るメールとしての一例
後輩:〇日のミーティングの時間を〇日に変更しました。
先輩: 日程変更の件、了承いたしました。

「~の件、了承いたしました。」という使い方をしましょう。

メール例文:打ち合わせの承諾

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件名:〇月某日のミーティングについて
○○○株式会社 計画部
〇〇様

お疲れ様です。
営業部の山田です。

さて、〇月某日(火) 11:00からのミーティングの件、了承しました。
営業部からは、室長の田中と私の2名が参加させていただきます。
資料のほうは先方の人数分と社員分で計8部を用意してください。
それでは、当日どうぞよろしくお願いします。

—————————————————–
〇〇〇株式会社  営業部
山田 太郎(ヤマダ タロウ)
〒555-9999
大阪府○○市〇〇区△△ 12F
TEL:066-9999-9999(直通) 066-9999-9999 (代表)
FAX:066-9999-9999
—————————————————–

会話の中で「了承いたしました」を使う例

会話の中では「了承いたしました」ではなく、少しくだけた印象の「了承しました」と簡略するのももちろんOKです。あまりかしこまりすぎると、ぎこちないと感じてしまう方もこちらの言い回しならいいやすさがあります。

・部下が書類の確認をしてきた場合の一例
部下:この書類の内容で確認いただけますでしょうか。
上司:そちらの内容で了承しました。

・後輩が先輩へ取引先の内容を伝える場合の一例
後輩:〇〇会社様がこのような提案を申し上げていますが、いかがいたしますか。
先輩:了承しました、引き続きお願いします。

さらに詳しくビジネスシーンでの活用を学ぶ

自分が学ぶ他にも、後輩や部下の社内教育のために自身の敬語を今一度書籍で学びなおして確認するのもよいです。こちらはCDもついていて、場面ごとに正しい敬語を詳しく説明してあるので基本が学べると高評価の一冊です。

「了承いたしました」の敬語表現

「了承いたしました」の敬語の分類は「丁寧語」になります。

目上の方からの部下や後輩への使用は問題ありませんが、他の方への使い方の表現もマスターしていきましょう。

謙譲語

謙譲語とは相手に対してへりくだった表現をすることで、相手に対して敬意を表す言葉になります。

そのため、ビジネスシーンで「了承いたしました」の言葉を謙譲語で使用する場合は「承知いたしました」「かしこまりました」を使用します。

「承知いたしました」の意味と使い方

「承知」とは事情などを知ること、または知っていること。わかっていることを、承諾することです。適切な相手としては目上の方、上司、取引先などの敬意を示す相手に使用します。

または、「承知しました」という言葉でも構いませんが、失礼があってなはならない相手や、よほど上の上司に当たる方には軽く聞こえることもあります。そのため、「承知いたしました」とつけるほうが無難です。

「かしこまりました」の意味と使い方

「かしこまる」とは目上の人の言葉をつつしんで承る。依頼や指示などを承諾することです。適切な相手としてはこちらも目上の方、上司、取引先などの敬意を示す相手に使用します。

「了承いたしました」と「了解いたしました」の違い

「了承いたしました」とは申し出に対して納得すること、理解することです。「了解いたしました」とは意味・内容をはっきり理解することです。つまりそれぞれ同じような意味を持つ言葉ということになります。

ビジネスでもプライベートでもよく耳にする「了解しました」は、同僚もしくは目下に対して使う言葉です。LINEやメールなんかでも友達に「了解」と使う機会が多いのがそのためです。「了解しました」は、「了解」を丁寧語にしただけですので、目上の方に使用するのは失礼にあたるとされています。

丁寧語である「了解しました」が失礼にあたるため、「了解」や「了解です」の使用もビジネスシーンでは避けておきましょう。聞きなれた言葉で使いがちですが、「相手がどう受け取るか」がビジネスシーンでは大事なポイントです。よって、「了承いたしました」と「了解いたしました」は同じような意味合いをもつ言葉ということになります。

目上の人に使う「了承いたしました」の注意点

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目上の方に対して使い方を間違えた敬語や、謙譲語の扱いとなり目上の人に対し自分を下げることで相手に敬意を示すことができる言葉で、どれを使用しても失礼にはあたらない場合の言葉もあります。

上記の内容に注意して目上の人に使う「了承いたしました」の注意点をまとめました。

上司や先輩

「了承いたしました」は先ほどの説明に続き、目上の方に使用するには失礼にあたります。そのため、「承知いたしました」「かしこまりました」の二つを使えるようになりましょう。相手に丁寧な礼儀正しい印象を与えるためのマナーとして心がけましょう。

「承知いたしました」

目上の方の上司や先輩に返事をしたり、承諾する時は「わかりました」や「了承いたしました」ではなく、「承知いたしました」を使用しましょう。

「承知」は事情などを知ること、または知っていることや、わかっていることを承諾することです。上司やお客さまに対して使用するのに適切な敬語です。「いたしました」をつけることで、より丁寧な言い回しになりますので最適な言葉といえます。

「かしこまりました」

相手に敬意を表したいなら、「かしこまりました」を使用するとよいでしょう。「かしこまる」とは目上の人の言葉をつつしんで承る。依頼や指示などを承諾することです。上司に返事をする場合、「かしこまりました」を使用しましょう。

ビジネスシーンで正しい言葉遣いを

今回は「了承いたしました」についてビジネスシーンで使用する正しい言葉遣いを説明しました。「わかりました」を敬語で言う時には「承知いたしました」もしくは「かしこまりました」を使用しましょう。

「了承いたしました」「了解いたしました」は目上の方には失礼にあたる敬語です。目下の方に使用するようにしましょう。

これらをしっかり押さえて、社会人として恥ずかしくない言葉遣いを心がけ、マナーある社会人になりましょう。

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