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「長文失礼しました」と謝罪する意味は?
今回は「長文失礼しました」という文を理解して正しく使えるよう、まとめてみました。
手紙に書く「長文失礼しました」とは
「長文失礼しました」は、相手に対して、「読む時間を長くとらせてしまい、申し訳ありません」という意味になります。しかし自分の近況を知りたい親や身内に書く手紙など、長文が失礼に当たらない場合は「長文失礼しました」とは書きません。
弔事の手紙の場合、便箋1枚におさめます。これは「不幸が重ならないように」と便箋を重ねないことが由来です。つまり、2枚以上書いて「長文失礼しました」を使うことは禁物です。
ビジネスメールに書く「長文失礼しました」とは
ビジネスシーンでは、朝の短時間でメールをチェックすることも多いので、相手への気遣いが必要です。タイトルを見ただけ、文頭を読んだだけでわかるようにしましょう。
「長文失礼しました」と書くタイミング
文頭に書く場合
また、必ず朝一で読んで欲しいメールでない場合は、その旨も書いておくと親切で良いでしょう。
メールで送る場合
「○○の件について(長文で失礼いたします)」
「○○の件について(長文です)」
今読む必要があるかや相手に配慮した言葉は、文頭に書きましょう。朝忙しい時間に無理にチェックするよりも、移動中や空いた時間にチェックする方が、ゆっくり丁寧に読める場合もあります。緊急でないことを伝えるのは、お互いメリットになることもあるでしょう。
「長文ですので、お時間のある時にお読みください。」
「長文ですが、ご一読の上、ご検討のほどお願いいたします。」
「返信は明日でも問題ありませんので、ご一読の上、ご検討のほどお願いいたします。」
手紙の場合
文末に書く場合
「書いているうちに、長々とまとまらない文章になってしまい、申し訳ありません」
「思いの他、長い手紙になってしまいました」
「久しぶりのお手紙で、あれもこれもと書くうちに、長い手紙になってしまいました」
もちろん「長文失礼しました」と簡潔に書いても、気持ちは伝わります。
長くなって、まとまりのない文章になってしまい、読みづらいと感じる場合は、別の書き方もあります。
「乱筆乱文にて失礼いたしました」
「乱筆乱文お詫び申し上げます」
「乱筆乱文お許しください」
「長文失礼しました」という謝罪文はマナーなのか
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そもそも「マナー」というのは何でしょう。本来は、相手を気遣う気持ちと行動であり、それは個人の気持ち次第で、決まりはありません。しかしマナーをルール化、マニュアル化してしまい「マナー違反だから」と目くじらを立て、気持ちは関係なくなってしまったり、人を気遣うよりマナーを守ることに重点を置いてしまっている傾向にあります。
マナーをルール化することが悪いわけではありません。みんなが気持ちよく過ごせるために作ったものでしょうから。でもルール化したことで、不快感を大きくしたり、論争になってしまうのは悲しいことです。
相手を気遣う気持ちという意味でのマナー
相手の貴重な時間をとらせてしまったことへの謝罪と考えれば、これは相手を気遣う気持ちのマナーと言えるでしょう。
ルール化されたマナー
「ルール化された」と言っても、相手のことを気遣っていないわけではありません。文頭に「長文失礼します」と入れている人の多くが、相手を気遣う気持ちがあったり、そうするようにと教えられ、気遣うつもりで書いていることでしょう。
「長文失礼しました」をうざいと思う人の心理
「長文失礼しました」をうざいと捉える人の意見として、以下のことが挙げらています。
いつも書いている
・最後の締めの挨拶のように書いている
・意味を知らずに使っているのではないか
・自分が気が遣える人間だというアピールに見える
・Twitterに書けるものは長文ではない
文章には定型文が多数存在しますが、それぞれに意味があります。きちんと理解して使いましょう。
そもそも長文ではない
・上手にまとまった文章に「長文失礼します」「長文乱文失礼します」と書かれると、嫌味にしか思えない
書くのに時間がかかったり、長くなった気がすることもあるのでしょう。読むときはあっという間の場合もあるので、最後に自分で読んでみましょう。書く場面によって、常識的な長さは違います。たくさんの人が書いている長さというのは、その場では長文ではなく、必要な量と考えて良いでしょう。
そう思うなら簡潔に書く努力をして
・そもそも「長文失礼しました」と書くほど長い文章は書かない
・「長文失礼しました」と書かなくて良いように努力する
もっと簡潔にしようと添削した上で、長文になってしまった時の「長文失礼しました」や「長文、乱文失礼しました」の場合は正しい使い方です。読みづらい文章を一度も読み返さずに「長文失礼しました」で終わらせてしまうのは、本当に失礼なことです。努力した結果なのかは相手に伝わりませんが、見直すことで少しでも読みやすくすることは大切でしょう。
申し訳なく思っているのに更に長くしないで
確かに長くなりますが、一瞬で読めることです。遅刻してきた相手が「○○で遅れてしまい、申し訳ありません」と言った時に「ただでさえ遅刻してるのに謝罪してたら、もっと遅れるじゃないか」と言っているのに近いのではないでしょうか。ただこれは、「長文失礼しました」が乱用されてることに対しての、嫌悪感から出た言葉と言えます。
「長文失礼しました」と書く前に確認すること
プライベートでの手紙の場合は、書き直しになるので絶対とは言いません。「あなたらしさ」が表れていることもあるでしょう。しかしパソコンやスマホの場合は、まだどうにかできる段階です。謝罪する必要があるのか考えたり、同じ長文でも、失礼にならない長文になるようにしましょう。
「長文失礼しました」と書く必要があるのか
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ビジネス文書の場合、微妙な量でしたら書くことをします。
声に出して読み直してみましょう
文章を見直すポイント
・言い回しが無駄に長くなっていないか
・同じことを繰り返し書いていないか
・言い回しがおかしい部分はないか
・今この場所に書かなくても良い内容が入っていないか
・読みやすく改行してあるか
・文章のまとまりで1列空けているか
・急いで読んでも、重要な部分が伝わるように工夫できているか
・1通のメールにいろいろな用件を書いていないか
内容によっては、箇条書きして見やすくするのも1つの方法です。
「長文失礼しました」を丁寧な言葉で書くには?
文末に書く場合、「長文になってしまいましたが、お読みいただき、ありがとうございました」などがあります。
正しく印象の良い「長文失礼しました」を
しかし、みんなが正しく使うようになると、「長文失礼しました」の印象も変わっていくことでしょう。
忙しい中、文章の見直しに時間をかけるのは難しいでしょう。しかし見直して訂正しているうちに、上達していくこともあります。「長文失礼しました」と上手に付き合いながら、文章力も上げていけるよう、がんばりましょう。