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状況別の「大丈夫」の使い方を紹介|敬語表現についても詳しく解説

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「大丈夫の正しい使い方って?」
「大丈夫を敬語で表現する場合はなんて言えばいい?」
このように、普段何気なく使っている「大丈夫」という言葉について、正しい使い方ができているのかどうか不安に感じているという人も多いのではないでしょうか。

本記事では、「大丈夫」という言葉の正しい意味や「大丈夫」の敬語表現について紹介します。この記事を読むことで、「大丈夫」という言葉をどのように使えばよいのか把握できるでしょう。

また、「大丈夫」を敬語として使用する例文についても紹介するため、具体的にどのような表現にすれば良いのか参考にできます。

「大丈夫」の使い方について知りたい人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

「大丈夫」の認識はそれで大丈夫?

最初に、「大丈夫」の正しい意味について確認してみましょう。「大丈夫」には大別して三つの意味がありますが、ここでは二つのみ取り上げます。

それぞれの意味の違いを考えながら読んでみてください。

「大丈夫」の正しい意味を知ろう

「大丈夫」には、以下の意味があります。

1.あぶなげがなく安心できるさま。まちがいがないさま(形容動詞)
2.よい結果になることを信じ、それが確かであることを保証するさま(副詞)

まず、1の形容動詞「大丈夫」は、「危険はありませんか?安心していていいですか?」のような問いかけに対する答えとして使用されています。

たとえば「この橋は渡っても大丈夫ですか?」「お体の具合は大丈夫ですか?」などの質問に対し、「大丈夫です。(渡っても危険はありません。)」「大丈夫です。(心配はありません。)」の意味を含んでいます。

次に、2の副詞「大丈夫」は、「よい結果になることを信じる」との意味合いで使われますので、たとえば「どんな困難があっても、あなたなら大丈夫。きっと乗り越えられる。まちがいない。」のように、相手を激励する際などに用います。

「大丈夫」は肯定?否定?

みなさんは、相手にどのような意思を伝えたいときに「大丈夫」を使うでしょうか。

本来は「安心できる」や「確かなさま」を表す場合に使いますが、現代では「可能であるさま」や「要・不要」を示すケースでも使用されるため、肯定にも否定にもとれてしまう曖昧な面があります。

正反対の意思として伝わってしまうことにもありますので、注意が必要です。

「大丈夫」はやわらかい否定表現として変化

現代において「大丈夫」は、否定の意味で使われることが増えてきました。

「大丈夫」という語の本来の意味からすると、適切とはいえないのですが、要・不要を問われたときにきっぱりと「不要です。」と伝えますと、相手に高慢な印象を与えてしまいかねないという日本人の気質をよく表した変化だといえるでしょう。

たとえば、相手からお茶のおかわりを勧められたとしましょう。「もう一杯いかがですか?」と問われ、もう飲みたくないという意思を伝える際に、「もう不要です。」とだけ答えますと、相手に刺々しい印象を与えかねません。

このようなケースでは、「大丈夫」+丁寧語「です」を加えた敬語の「大丈夫です。」に、「十分に堪能いたしました。」と一言添えますと真意が正しく伝わるほか、丁寧な印象を与えられます。

ただし、この使い方は適切とはいいかねますので、やわらかく否定するための手段として捉えるとよいでしょう。

肯定の「大丈夫」にするには?

引き続き、先例を引いてみましょう。

相手から「もう一杯いかがですか?お飲みになれますか?」とお茶のおかわりを勧められ、飲みたいと伝える際、「大丈夫です。」とだけ答えても、相手は「はい、もう一杯飲む余裕があります。」と言っているのか、「いいえ、もう結構です。」なのか判断に迷うことになります。

したがって、敬語表現の「大丈夫です。」に加え、「もう一杯いただけるとうれしいです。」のように一言添えると、相手は肯定の意思として判断することができるでしょう。

「大丈夫」の敬語表現とは?

「大丈夫」には、助動詞「です」をつければ、敬語表現のひとつ、丁寧語として成立しますので、日常的な会話として十分使用できます。

丁寧語は、「判断作用の表明に丁寧さを添える語」ですので、「大丈夫です。」は、文法的には相手が誰であるかを問わず、広く日常的に使える言葉だといえます。

「大丈夫」は上司にも使える?

「大丈夫です。」は、広く一般的に敬語として成立すると説明しました。では、ビジネスシーンにおいて、クライアントや上司を相手とした場合はどうでしょうか。

結論からいえば、避けた方が無難であるといえます。「大丈夫」に「です」を加えたとしても、「大丈夫」という言葉自体が敬語ではないため、相手にどうしても砕けた印象を与えてしまいます。

次項では具体的な言い換えの例、敬語の使い方を説明していきます。

言い換えの例「問題ございません。」

目上の人に「大丈夫である」を伝える際の言葉として、「問題ございません。」があります。たとえば、あなたが就業時間内ではこなせそうにない量の仕事を抱えているとしましょう。

上司から進捗状況を問われたときは、この「1時間ほどお時間をいただければ完了させます。問題ございません。」のように言い換えますと、礼を欠くことなく仕事の完了予定を伝えることが可能です。

また、上司からミーティングについて確認されたとします。「今日のミーティングは15時に第1会議室でよいか?」などの問いには、敬語「差支えございません。」を使いますと、「自分にとって不都合なことはない」旨を、失礼なく正確に伝えられます。

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ちょっと注意が必要な言い換え「結構です。」

「結構」は、目上の人が目下の人間に対して使う言葉です。そのため「大丈夫」同様、目上の人に当たるお客様などには使えません。

この場合には前述の「問題ございません。」や「差支えございません。」に言い換えましょう。

では、「結構です。」はどのように使えばよいでしょうか。これは、「自分が敬われるべき状態にあるとき」が該当します。

たとえば、あなたがレストランに入ったとします。ウエイトレスが水のつぎ足しにきて、不要である旨を伝えるときは「いいえ、結構です。」としても失礼には当たりません。レストランの利用客であるあなたは、ウエイトレスにとっては目上の人に当たるためです。

ただし、「結構です。」で打ち切った場合、相手をシャットアウトしているかのような印象を与えかねません。したがって、「もう結構です。ありがとうございます。」のように一言添えますと、円滑なコミュニケーションを図ることができるでしょう。

商談の場で「結構です。」を使うのはNG

断る際に「結構です」という言葉を用いるケースも多いですが、この言葉も「大丈夫です」と同じく肯定としても否定としても受け取れるため、商談の場で用いるのはNGです。話が食い違った場合、大きなリスクを負う可能性もあるでしょう。

「構いません。」は使えるのか?

「構いません」は、「関心を持つ」「相手をする」などの意味がある「構う」の否定「構わない」の敬語表現です。敬語であっても、意味は否定の「関心を持たない」「相手にしない」となりますので、あまり好印象を与えるものではありません。

また、この言葉には相手に「許可を与える」という意味が含まれているため、相手に高慢な印象を与える恐れもあります。

したがって、敬語表現として文法的に間違いはないものの、やはり「問題ございません。」「差支えございません。」に言い換えた方がベターだといえるでしょう。

「大丈夫」を敬語として使ってみよう

それでは、「大丈夫」を敬語で状況別に使う練習をしてみましょう。「大丈夫」自体は、相手に安心感を与えよう、やわらかく伝えようとする心から発せられる言葉です。

状況に応じて上手に言い換えたり使用したりできれば、相手に悪印象を与えることなく気持ちを伝えることができます。

接客時の「大丈夫」の敬語表現とは?

まず、一番身近な例から見てみましょう。「袋はご一緒で大丈夫ですか?」というフレーズです。コンビニエンスストアなどでよくきかれます。ペットボトルなどを買った場合、ほかの買い物が湿らないようと尋ねる言葉です。

この場合は、「袋はご一緒でよろしいでしょうか?」や「一つの袋にお入れして差支えはないでしょうか?」などとした方が敬語表現として適切です。

今度は、あなたが「大丈夫」を発するケースです。お客様から「本人確認書類として、マイナンバーカードは使えますか?」と尋ねられた場合、お客様はあなたから見て目上の人ですので、「大丈夫」は不適切です。

この場合は、「はい、お使いになれます。問題ございません。」などのように言い換えます。

電話対応時の「大丈夫」の敬語表現とは?

電話応対においても、基本的に敬語の使い方は同じです。ただし、スカイプなどの対面式通話ツールを除き、通常の電話では相手の表情や状況が見えない分、言葉のチョイスをより慎重に行うことが大切でしょう。

たとえば、取引先担当者から電話で「A商品100個、今週末までにご用意いただけますか?」などと発注があった場合には、「承知いたしました。A商品100個ですね。手配いたします。」というように、「承知いたしました。」に加え、発注内容の復唱を行いますとミスの防止や相手からの好印象の獲得につながります。

日程や都合を聞かれて「大丈夫」だと伝えたい際の敬語表現とは?

尋ねられた日程で問題ない場合、「問題ありません」と答えると良いでしょう。メールの場合は「○○日△△時に伺います。」といったように、何に対しての回答なのかをはっきり分かるように回答すると良いでしょう。

謝罪されて「大丈夫」だと伝えたい際の敬語表現とは?

相手に謝罪されて「大丈夫です」という意味で返事をしたい場合には、「お気にならさないで下さい」と答えると良いでしょう。また、メールで謝罪された場合には「こちらも確認不足で申し訳ありません」といったように答えるのも良いでしょう。

就職活動に敬語は必須!あなたは大丈夫?

就職活動での要は、やはり面接試験でしょう。いくら身だしなみを整えても言葉遣いが正しくなければ、採用担当者に一般教養の欠如と判断されてしまいかねません。基本的な敬語である「尊敬語」「丁寧語」「謙譲語」をマスターすることはとても大切です。

面接試験の最後には必ずといっていいほど「最後に何か質問はありますか?」と問われます。その際、「ありません。」と答えるのも気が引けるとの感情から「大丈夫です。」などと言わないようにしましょう。

言い換えるなら「ご丁寧なご説明をいただきましたので、特に質問はございません。」のようになるでしょうか。

ただし、「何か質問は?」と問われたとき、何もないと答えることはあまり好ましくありません。あなたが入社する可能性がある企業の採用担当者に直接質問ができるチャンスを有効活用しましょう。

メールでの敬語の使い方にも注意しよう

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昨今、多種多様なコミュニケーションツールが用意されていますが、ビジネスシーンでは電話と並び、やはりメールが主流です。電話同様、相手の顔が見えないメールでは、敬語の使い方や言葉のチョイスのひとつひとつに人柄が表れるといっても過言ではありません。

ビジネスシーンでのメールマナーを身につけよう

これまでの説明のとおり、「大丈夫です。」は敬語表現として成り立ちます。しかし、きちんとした態度が求められるビジネスメールには、やはり不向きな言葉だといえるでしょう。

たとえば、社内においてある案件での確認を促すメールを受信した場合、「〇〇の件、確認したところ問題ございませんでしたので、ご報告いたします。」のように返信するとよいでしょう。

また、社外の人との打ち合わせの時間についてメールを送信するケースでは、「〇〇プロジェクトにつきまして、打ち合わせは、〇月〇日○○時を予定しておりますが、ご都合はいかがでしょうか?」のように、「いかがでしょうか?」に言い換えると、相手にかしこまった印象を与えることができます。

就職活動時のメールは慎重に!

就職活動時の敬語マナーについて考えていきましょう。希望する会社が企業説明会を実施する場合、参加の予約をメールでとりつけることもあるでしょう。また、面接日時の確認をメールで行うといった企業もたくさんあります。

たとえば、企業説明会の参加希望のメールを送信し、採用担当者から承った旨の返信がきた場合、「承知いたしました。ご連絡いただいた日程にて参加いたしたいと存じます。」のように、「大丈夫です。」を「承知いたしました。」に言い換えるとよいでしょう。

採用担当者は、そういったメールでのマナーや敬語の使い方なども、判断基準のひとつとして注視していることも考えられます。慎重に丁寧に対応することを心がけましょう。

特徴別「大丈夫」の使い方を学ぼう

敬語「大丈夫です。」には、前述のように肯定とも否定ともとれる曖昧な面があります。正しく使えるように、特徴別に見てみましょう。

予定を立てようとするときの「大丈夫」とは?

予定を立てるときの適切な敬語を具体例にてご紹介します。

×「本日、〇時にお伺いしたいと存じますが、大丈夫でしょうか?」

〇「本日、〇時にお伺いしたいと存じますが、ご都合はいかがでしょうか?」

×「その日程で大丈夫です。」

〇「その日程で問題ございません。(差支えございません。)」

例にような会話ができれば、「大丈夫」が持つ曖昧さを回避し、正しい敬語を使って意思の疎通を図ることができます。

体調を気遣うときの「大丈夫」とは?

では、相手の体調を伺うとき、また答えるときの敬語としての「大丈夫」、あるいは言い換えの例を挙げてみます。

×「その後、お体の具合は大丈夫でしょうか?」

〇「その後、お加減はいかがでしょうか?」

×「おかげさまで大丈夫です。」

〇「おかげさまで、完治いたしました。」

〇「大丈夫です。おかげさまで快方に向かっております。」

「大丈夫」を使うときには、一言添えますと敬語として成り立つだけでなく、相手に安心感を与えることができます。

「大丈夫ではない」際の敬語表現

相手の意見に対して反対の意を示す場合には、「賛成できかねます」といった表現で答えることができます。また、できない場合には「できかねます」、内容が理解できない場合には「わかりかねます」といった言葉を使うと良いでしょう。

「大丈夫」は適切に言い換えよう

いかがでしたか。「大丈夫」は、「です」を加えて敬語表現としては成り立っていても、目上の人やビジネスシーンでは、適切な言い換えが必須であることをご理解いただけましたでしょうか。

「大丈夫」は気軽なイメージのある言葉ですが、使うときにはちょっとした注意が必要です。今回の「大丈夫」のほかにも、自分の敬語使いは大丈夫かと、いま一度立ち返ってみることが大切です。

この機会に見つめなおし、就職活動や日々の社会生活に活かしていきましょう。

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