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「またの機会に」の意味と使い方を解説|使用例や注意点も紹介

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ビジネスメールなどで見かける「またの機会に」というフレーズをご存じでしょうか。また、ご存じの方でも、中には社交辞令としてとらえている方も少なくないのではないでしょうか。

本来、「またの機会に」というフレーズには誘いを受けたことに対してお断りする際に、相手へ配慮し、角が立たないようにする意味合いが含まれています。便利な言葉ではありますが、使用上の注意点もあります。

「またの機会に」にはどんな意味があるのか、また、どんな注意点があるのかをお伝えします。類似表現についても触れていきますが、相手方へ伝えたい気持ちに応じてつける言葉が変わるフレーズです。

本記事を読むことで社交辞令と思われるような定型的な「またの機会に」の使い方から脱出することができます。いろいろな表現方法を身に着けて、気持ちのこもった日本語を使えるようにしていきましょう。

「またの機会に」の意味は?

「またの機会に」とは、何らかのお誘いを受けた際に使えるフレーズであり、その本質的な意味はお断りをするという意味になります。しかし、角が立つようなフレーズではなく、非常に肯定的な印象を与え、相手への配慮も見せることができるお断りのフレーズです。

ビジネスシーンではお誘いを受けても、日時の都合が悪かったり、気乗りがしない場合があります。このような時に角の立つ言い方をしてしまうと、いくら事実だとしても今後の関係に亀裂が入ってしまうかもしれません。

「またの機会に」は「今回は残念ながら難しいですが、また別日にお願いします」というニュアンスが含まれるため好意的な印象を相手に与えられます。好意的な印象を与えることは相手との関係構築をよくするために役立ちます。そのため「またの機会に」はビジネスシーンでもよく使用されるフレーズです。

しかし、多用してしまうと社交辞令として受け取られかねないため、気持ちを込めて表現を工夫する必要があります。

「またの機会に」の使い方・例文

「またの機会に」はいろいろな使い方ができるフレーズです。状況に応じて使い分けることで、相手へ違和感を持たせることなく伝えることができます。

いつも同じ表現を使ってしまうと定型文を読み上げているように聞こえ、冷たく感じてしまう場合があります。そのため表現方法を1つだけ習得するのではなく、いくつかの方法を身に着けることで心のこもった日本語になるでしょう。

それぞれの表現でどのような意味合いをつけることができるかもお伝えします。各表現をどんなシチュエーションで使うかはさまざまです。そのためどんな状況下で、どの表現を使うか、を想像しながら表現方法を確認していきましょう。

「またの機会にぜひお願いいたします」

一番ポピュラーなフレーズとしては「またの機会にぜひお願いいたします」があります。例えば、「今回は日程が合わず、非常に残念ですがまたの機会にぜひお願いします。」というような使い方ができます。

「ぜひ」には「心を込めて強く願う様子」という意味合いが含まれており、この表現は相手のことを非常に配慮した表現と言えます。

「またの機会にぜひお声がけください」など、「お願いします」以外にも後続するフレーズを変えることもできます。「お声がけ」のほかに「お誘いいただければ幸いです」「ご一緒させてください」と言い換えて使うこともできます。

「お願いします」をさらに丁寧にした表現として「お願い申し上げます」というものがあります。この表現に替えて使用することもできます。しかし、「お願い申し上げます」とすると表現が堅いため不自然に感じやすくなります。そのため、「お願いいたします」を使った方が自然であり、聞き手としても受け止めやすくなるでしょう。

「またの機会をお待ちしております」

「またの機会をお待ちしております」という表現もできます。また、「お待ちしております」の代わりに「楽しみにしております」や「心待ちにしています」をつけることも可能です。

次の機会を実際に期待していることを告げる表現であり、相手に「また誘ってみよう」という好意的な印象を持たせることができる表現です。

「今回は欠席させていただくことになりましたが、またの機会をお待ちしております。」といった使い方ができます。「お待ちしております」だと受動的で期待していることが伝わりづらいと感じる方もいます。そのような場合は「またの機会を楽しみにしております」や「またの機会を心待ちにしております」のように言い換えてもよいでしょう。

「またの機会がございましたら、何卒よろしくお願い申し上げます」

「またの機会がございましたら、何卒よろしくお願い申し上げます」は「またの機会がございましたら、ぜひ弊社のご利用を何卒よろしくお願い申し上げます。」というように使うことができます。

「何卒」という言葉が入っているため少し堅い表現になり。フォーマルなシーンでも相手に期待している意図を伝えられるフレーズです。また、「言う」の謙譲語である「申し上げる」という表現も用いていることから丁寧な表現と言えます。

例文で示したようにビジネスシーンでも使えるフレーズです。しかし、日常会話で用いてしまうと堅苦しい、もしくは、仰々しい印象を与えてしまうので注意してください。砕いた表現にしたいのであれば「またの機会があれば、どうぞよろしくお願いします」と言い換えるとよいです。

「またの機会に」の前に置けるビジネス枕詞

「またの機会に」に関連する言葉として、ここまでにお伝えしてきた表現以外にも「またの機会がありましたら」や「またの機会を楽しみにしています」という表現もあります。しかし、これだけでは、少し形式ばってしまい相手に気持ちが伝わらないことも考えられます。

そのため枕詞を使い、相手に不愉快な印象を持たせないように表現を工夫する必要があります。枕詞、あるいは、クッション言葉にもいろいろあります。よって、言葉それぞれに意味合いが異なり、自身が伝えたい気持ちによって使い分ける必要があります。

また、いろいろな表現を習得しておくことで気持ちのこもった伝え方を、多くの場面で使えるようになります。それぞれの言葉がどんな意味合いを持つのかをお伝えしますので、どのようなシチュエーションで使える表現であるかを確認しておきましょう。

誠に残念ですが…

「誠に残念ですが」と付け加えるだけで、「本当はお誘いを受けたいのですが、仕方なく」という残念な気持ちを相手に伝えることができます。

例えば、「誠に残念ですが、今回は見送らせていただきます。またの機会にお誘いいただければ幸いです」のように使うことができます。どうしても変更ができない予定があり、参加することができないという印象を与えられます。

少し堅い場面で使いたいときには「誠に残念ですが、今回は見送らせていただきます。またの機会がございましたら、何卒よろしくお願い申し上げます。」というように使えます。意味合いは前述した例文と同じですが、堅さを取り込まれているためフォーマルなシーンでも使うことができます。

是非ご一緒させていただきたいのですが…

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「いただきたいのですが」という謙譲表現を用いることで文法としても丁寧な表現になっています。丁寧な表現を意識することで相手への配慮を示すことにつながるので注意しておきましょう。

「是非ご一緒させていただきたいのですが…」とすることで「本当は受けたいのですが、残念ながら」というニュアンスを持たせることができます。そうすることで前向きである姿勢を相手に伝えることができます。

例えば、「是非ご一緒させていただきたいのですが、あいにくと先約があるため今回は見送らせていただきます」と使うことができます。「見送る」という言葉を使わなければならないわけではありません。「是非ご一緒させていただきたいのですが、先約があるためまたの機会にご連絡いただければと存じます」というようにも使えます。

せっかくのお誘いですが…

お誘いを受けてうれしいものの受け入れることができないときに、申し訳なさを伝える際に使えるフレーズです。「心苦しい」という言葉を付け加えて使うことで、より明確に、申し訳なさを相手に伝えることができます。

例えば、「せっかくのお誘いにも関わらず心苦しいですが、参加が困難なためまたの機会にお声がけいただきたく存じます。」のように使えます。また、「大変心苦しいのですが、今回は見送らせていただきます。またの機会がありましたら、よろしくお願いします。」のように2文に分けるて伝えることもできます。

目上の方などが相手であり、断りづらい時に申し訳なさをしっかり伝えることは重要です。参加したくないような雰囲気や印象を持たれてしまうと今後の関係に悪影響を与えてしまう恐れがあります。「せっかくのお誘いですが」は少し堅い表現とも併せて使用でき、フォーマルなシーンでも使える表現です。

お誘い大変ありがたいのですが…

「お誘い大変ありがたいのですが…」とつけることで、感謝の気持ちを相手に伝えることができます。しかし、「ありがたい」という表現が砕けすぎていると感じる方もいます。特に、目上の方などにつかう場合は注意しましょう。

例えば、「お誘いいただき大変ありがたいのですが、当日伺うことが難しいためまたの機会にお声がけいただければ幸いです」と使えます。目上の方などの場合は「お誘いいただきありがとうございます。しかしながら、当日伺うことが困難なためまたの機会にお誘いいただきたく存じます。」と言い換えた方がよいでしょう。

また、お断りすることに変わりはありませんので、その理由を明確にすることが望ましいです。毎回「お誘い大変ありがたいのですが、お断りします」と言い続けてしまうと社交辞令に感じてしまい「ありがたい」という気持ちが伝わりづらくなるためです。明確にするといっても、「あいにくと先約があるため」や「体調が芳しくないため」のようにやや抽象的なフレーズで問題ありません。

「またの機会に」の言い換え表現

「またの機会」は非常にポピュラーな表現であるため、そのフレーズが出た瞬間に「またか」と相手に思われてしまうかもしれません。そんな時のために言い換え表現も習得しておくべきでしょう。

本質的には「またの機会」と同じ意味合いですが、微妙な違いがありますので注意しましょう。

「またの機会」を多用することで相手に社交辞令として受け入れられてしまう場合があります。社交辞令として受け入れられてしまうと機会を作り出すことが難しくなります。機会を作り出せないとビジネスとして大きな痛手を被る可能性があります。言い換え表現をうまく使いビジネスシーンでも活用してみてください。

「今回は見送る」

「見送る」という言葉には「計画していたことの実行を延ばす」という意味もあります。「またの機会」の言い換え表現として使う場合はこの意味で使われ、「せっかくの機会を逃す」というニュアンスを含む表現です。

「またの機会」をプレーンな表現だとすると、「今回は見送る」は悔しさの意味合いが含まれた表現になります。

「今回は諸事情により実行できませんので、またの機会によろしくお願いします」と「諸事情により、今回は見送らせていただきます」を比べると後者の方が簡潔に相手に内容を伝えられます。また、前者の場合は事務的なイメージを持ってしまいますが、後者は悔しさのニュアンスが含まれます。

「次の機会に」

「次の機会に」は否定的な結果を肯定的な言い回しで回答する際に使う表現です。そのため「またの機会」の類似表現であると言えるでしょう。

「またの機会」では言葉としてもお断りする旨が残るため相手に変な期待を持たせることは少ないと言えます。

しかし、「次の機会に」を使う場合、「次はチャンスがある」と相手に思い込ませてしまうことがあります。そうなると実際に次回の話の際に、相手としては断らないだろうと思って誘ってくることもあるので使う際には注意が必要です。

「またの機会に」を使うときの注意点

「またの機会に」とはお断りをする際に、角が立たぬよう、肯定的に回答する際に使うことができるフレーズです。

しかし、「またの機会に」は無制限に使える表現ではないため注意が必要です。「またの機会に」を単体で使うことも可能ですが、それだけでは不十分な場合があり、却って相手を不愉快にさせてしまうこともあります。

また、その言葉に含まれる単語の意味を理解しておかないと、予期せぬ誤解を招くこともあります。

具体的にどんなことに注意しなければいけないのかを理解して、「またの機会に」というフレーズを使えるようにしていきましょう。

「またの機会に」の前後には敬語表現を入れる

「またの機会に」自体には敬語表現が含まれていません。そのため、使用する際には「またの機会に」単体で使うのではなく、その前後に敬語表現をつける必要があります。

上司からのお誘いに対して「またの機会に」と回答してしまうと、失礼に感じる方も多くなります。失礼に感じさせてしまうと、相手との関係を崩すきっかけになる可能性があります。よって、言葉を発する際には注意を払うことが肝要です。

例えば、上司からのお誘いをお断りする場合は「誠に残念ですが、先約が入っておりますのでまたの機会にお声がけいただければ幸いです」などのように回答することが望ましいです。

「次の機会に」は何度も使えない

前述した「またの機会」の類似表現に「次の機会に」というものがありました。「次の機会に」はお断りの旨を明示しないため相手に誤解を与えてしまう可能性があることもお伝えしました。

誤解される可能性を考えると、「次の機会に」は何度も使えるフレーズではありません。立て続けに「次の機会に」と伝えられた相手側としては「前回も次はって言ってたよね」と感じてしまうかもしれません。結果として、相手を不愉快な気持ちにさせてしまうことになりかねません。

お断りの婉曲表現として理解する方もいれば、「次は了承してもらえる」と理解する方もいます。言葉の真意を相手に委ねることになるため「次の機会に」という表現は頻繁に使用しないことをおすすめします。

「またの機会に」の使い方を理解しよう

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「またの機会に」という表現は敬語表現を付け加えて使用するフレーズです。付け加える表現によって相手に伝わるニュアンスも変わってくる汎用性の高いフレーズでもあります。

どんな気持ちを相手に伝えたいのかを考えながら「またの機会に」を使うことで相手と友好的な関係を築くことも可能でしょう。

言い方を変えれば、特に意識せずに使ってしまうと相手を不愉快にさせてしまったり、予想外の受け止め方をされてしまいます。相手への配慮を忘れずに「またの機会に」というフレーズを使っていきましょう。

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