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現金出納帳とは/現金出納帳の書き方(締め/科目/繰越)簿記での|現金出納帳の書き方・手書きする際の現金出納帳の書き方

更新日:2020年10月02日

事務・経理担当者にとっておなじみの現金出納帳。正しい書き方を学ぶためには初歩的な簿記の知識などが必要で、慣れるまでは難しいところがあります。この記事では現金出納帳へ苦手意識を持つ方に向けて、基本的な書き方のルールやつまずきがちなポイント等をまとめました。

現金出納帳の位置づけ

会社の取引を記録するために必要な帳簿類は、国税庁の法人税法施行規則で取り決められています。たとえば第五十四条をみてみましょう。

青色申告法人は、全ての取引を借方及び貸方に仕訳する帳簿(次条において「仕訳帳」という。)、全ての取引を勘定科目の種類別に分類して整理計算する帳簿(次 条において「総勘定元帳」という。)その他必要な帳簿を備え、別表二十に定める ところにより、取引に関する事項を記載しなければならない。

出典: https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/denshi-sonota/npo/tebiki/... | https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/denshi-sonota/npo/tebiki/...

このうち、特に名指しで指定された「仕訳帳」と「総勘定元帳」を「主要簿」、「その他必要な帳簿類」を「補助簿」といいます。現金出納帳は「補助簿」のうちの一つです。その他の補助簿には売上帳や固定試算台帳などがあります。特に売上帳は、助成金や融資の申請等で写しを添付することもあります。事務担当者や経理関係の方にはお馴染みではないでしょうか。

現金出納帳の記載の範囲

現金出納帳は会社のお金のやり取りを記録に残すものです。しかし、どこまでのやり取りを現金出納帳の範囲とするかについては定めがありません。会社ごとに書き方が違います。

原則、現金出納帳を書く時は「手渡しで現金の移動があったとき」と覚えておきましょう。たとえば家賃や駐車場代、公共料金の支払いでも、手持ちの現金で支払った場合には記帳の対象です。この原則は売上の回収や請求書の支払い等でも同様です。

現金出納帳の書き方

現金出納帳は正しい書き方で記帳する必要があります。基本的な書き方のルールや用語をご紹介します。

締め

現金出納帳は一定のスパンで清算し、数字をチェックするという書き方をします。会計を締めるスパンの目安は日単位と月単位で締める書き方です。特に後者は税理士さんに提出する決算資料や、翌月の現金補充のための大切なデータです。

会計を締めるスパンは短めに設定しましょう。もしどこかにミスがあった場合、それ以後の部分は全て訂正するというのが現金出納帳の書き方の原則です。こまめにチェックしないと後からの訂正は大変です。

科目

旅費交通費、飲食費など簿記を勉強された方にはおなじみの項目です。簿記では会社のお金の動きの用途を把握するために、様々な名目を設けています(勘定科目といいます)。

現金出納帳には曜日と勘定科目、金額をセットにするのが基本です。勘定科目の仕訳や書き方については簿記試験の参考書で体系的に学ぶことができます。自社に合わせて書き方やシステムをカスタマイズしてみましょう。

摘要

現金出納帳の書き方のルールの中でも最も大切な項目で、科目とセットで記入します。摘要には相手先、入出金の名目などの内訳を要約して記入しましょう。

仕訳には簿記的な観点と会社独自のルールと二つの観点があります。たとえば出張先で飲食した分の経費は一般に飲食費とされます。しかし、出張費や旅費交通費に含めて処理をするところもあるかもしれません。

この摘要、決算手続きから考えるととても大切なものです。というのも決算時には、税理士さんは領収書と内部の帳簿から申告書類を組み立てなければなりません。そうした際に実情とは違う経費で処理されてしまうと、申告額の上限や税のかかり方などが変わってしまいます。現金出納帳に摘要をつけておくことで、こうした状況を防ぐことができます。

繰越

これも現金出納帳特有の書き方です。毎月末に計算を締めた後、翌月に残高を引き継ぐ書き方です。勘定科目の繰越は「その時点でこれだけの現金残高がありました」という意味です。次月繰越と前月繰越の二つの書き方があります。

・次月繰越
「当月末時点の現金残高」の意味です。その月の一番最後の欄に記帳します。科目は「次月繰越」とし、その一ヶ月分の清算後の残高の金額を記入します。日付は月の末日です。

・前月繰越
「翌月1日時点で持ち越せた現金残高」の意味です。翌月分を記帳する一番始めの項目に記帳します。科目は「前月繰越」、金額は次月繰越と一緒です。日付は月の1日です。

繰越以後の現金

前の月に使って不足した現金は翌月以降に補充されます。補充の仕方は様々で金額と渡すタイミングによって呼び方が変わります。以下は代表的ものです。

・随時補給法
不足額が一定額以上発生するたびに申請を受けて補充する方法。

・定額資金前渡し法 / インプレストシステム
1週間、1ヶ月などあらかじめ補充するタイミングを決めておく。初回に定額を渡した後、以後は使用した分と同額を補充することで常に残高を一定額に保つ方法。

会社の現金管理のあり方

現金の管理の仕方も会社によって様々です。たとえば社員の規模によっても、部署ごとに小口現金支給する場合と経理が一元的に管理する場合とがあります。現金出納帳への取引の書き方も変わってきますので注意しておきましょう。

小口現金のシステム

小口現金というシステムはとても便利です。しかし一方では使える金額に制約が生まれます。柔軟な対応ができないというところはデメリットもあります。

たとえば社会保険の引き落とし日に納付額の確保を忘れていて、後日現金で納付しなくてはならないという場合を考えてみましょう。現金出納帳に記帳する際、2つの書き方が考えられます。一旦全額を入金の処理にしてから社保の支払いとするのか、釣り銭のみを入金とするのかは判断が難しいところです。

このようにある程度大きい金額をイレギュラーで動かすような場合、小口現金は計算が複雑になりがちです。「現金」として一概に扱えるシステムの方が現金出納帳への書き方も楽になります。

計算が合わないときの対処と書き方

現金出納帳へ記帳していると計算が合わないことがしばしばあります。たとえば会社でイベントを主催した後の場合。運営費や物販の釣り銭、急な支払いへの対応などで現金の出入りが激しくなります。加えて後処理で清算やチェックをするようなシステムの場合、請求書や領収書が膨大な数になります。思わぬところでケアレスミスが発生してしまいがちです。

現金出納帳を眺めてミスを発見した場合には、まず徹底して確認してみましょう。その上で原因が分からない場合に上司へ報告します。上司から承認を得た上で、はじめて現金出納帳にもミスした分の数字を記帳します。ちなみに書き方については、科目を「現金過不足」とし過剰ならば収入の欄に、不足ならば支出の欄に金額を記載します。

初回公開日:2017年08月21日

記載されている内容は2017年08月21日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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