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過日の意味と使い方・3つの例文と一緒に覚えておきたい表現

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過日の意味

「過日」は、「過ぎ去ったある日」という意味を持ちます。半年や一年前など、主に遠い過去を表現するときに用いられます。

明確な期間設定はありませんが、「昨日」や「一昨日」のことを「過ぎ去ったある日」だとは感じないでしょう。 「過日」は、一般的には数ヶ月以上前のできごとを指します。短くても、一週間以上前のことに対して使うようにしましょう。

書き言葉として使われる

「過日」はもっぱら書き言葉で使われる単語であり、話し言葉としてはあまり用いられることはありません。日本語には、書き言葉としては良く使っても話し言葉ではあまり使わない、あるいはその逆の言葉が意外とたくさんあります。

「過日」もその一つであり、「過日は○○でした」などの「言い」方はあまりしません。使ってはいけないという訳ではありませんが、不自然さを感じさせてしまうこともあるでしょう。

目上の人に使える丁寧な表現

ビジネスメールなどで、目上の人や取引先などの外部の人に文章を送るときなどにも「過日」という表現を用いることができます。すこし「堅い」イメージのある「過日」という言葉は、敬語を使うべき相手に使っても差しさわりないほどには十分に丁寧な表現です。

公的な場でよく用いられる言葉であると認識して良いでしょう。また、ビジネスシーンでは「過日」を使用する機会が非常に多いと言えます。

過日の使い方

「過日」はメールや手紙で多く使われるフォーマルな書き言葉です。ここからは、「過日」を用いたメールや手紙の例文や「過日」と同じような意味を持つ類語を紹介しながら、「過日」をどのように、どのような意味で用いるのが正しいのかご紹介していきます。

「過日」を使う場である文章は形として残る物なので、ここで誤った使い方をしてしまうとそれが後々まで相手の手元に残ってしまうことになるのできちんと正しく使いましょう。

メール/手紙における過日の例文

では、実際に「過日」を使った文はどのようなものがあるでしょうか。以下に、実際に目にすることが多い「過日」を使った文章の例をご紹介します。

現代、取引や連絡の多くはメールでやり取りされるようになってきているので、ビジネスメールでの「過日」の登場頻度は高いでしょう。以下のような表現を見たことがある人は多いのではないでしょうか。

例文1:過日お目にかかりました折

「過日お目にかかりました」では「昔に会ったことがある」を意味します。講演などで「お初にお目にかかります」などのような挨拶を聞くことがあります。この言葉自体は「初めてお会いする」という意味であり、「過日お目にかかりました」の反対の意味を示します。

「折」は、「○○のときに」という意味の丁寧表現なので「過日お目にかかりました折」で「この前に会った時に」という意味の丁寧表現になります。

例文2:過日はお忙しい中

メールの文面で見る場合は、このような例文が多いのではないでしょうか。「過日はお忙しい中ご対応していただきありがとうございました。」などのように使われます。

これは、「この前はお忙しいところ対応していただいてありがとうございました。」という意味です。この例文には、相手の手間を労うという日本の社会人としてのマナーがあらわれています。

例文3:過日、書類を郵送致しました

このような表現も目にする機会が多いのではないでしょうか。契約を交わしているときなどに、相手の郵送作業が終わったことを知らせるメールでよく見かけます。

この文の意味は「書類の発送が完了した」という内容を示しています。こちらから必要書類を送らなければならないシーンでも「過日必要書類を郵送いたしました。」というようにそのまま使うことができます。

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過日の類語

ここからは、「過日」と同じような意味を表す類語表現を紹介していきます。「この間」「この前」という意味を表す言葉は他にもあります。

「過日」だと微妙に使いづらいというシーンでは以下のような言葉を使うと良いでしょう。また、同じ文章中に何度も同じ言葉を使うことも「しつこい」という印象を与えてしまうことがありますので、繰り返しの使用を避け、以下の言葉で言い換えて表現してみましょう。

類語1:先日

「この前」という意味を表す言葉として、「過日」よりも「先日」を先に思いつく人は多いでしょう。 「先日」は、「少し前のある日。このあいだ」という意味を持ちます。

そのため、数日前や数ヶ月前など、鮮明な記憶に残っているできごとに対して用いられることが多いです。「過日」とは違い、一年前や十年以上前の昔のできごとに対しては用いられません。相手との間に共通の認識があるときに「先日」を使います。

類語2:先般

やや聞きなれない言葉ですが、「先般」も「過日」の言い換え表現として使うことのできる言葉です。「先般」も「この間」という意味であり、遠くない過去のことを表します。

「先般」も「先日」と同じように、あまりにも遠い過去のことには使いません。だいたい数週間、長くても数カ月以内のことに対して使うと考えましょう。

過日が示す期間

以上のことからもわかるように、「過日」はこれら3つの類語の中で遠い過去のことを表すことができます。実は「過日」が表すことのできる「昔」の程度に限度はなく、「過去に一度でもあったことがある」という経験に対しては「過日」を使うことができます。

とにかく「過日」は「初めてではなく、二回目以降である」というニュアンスを表す言葉です。それがいつであっても、相手が忘れていても関係ありません。

過日/先日/先般の使い分け

「過日」「先日」「先般」の使い分けについて説明していきます。「過日」は上記のように非常に広い期間を表す言葉ですので、数カ月以内の記憶に新しいことを表すときに使うと「大げさ」だと感じられてしまうこともあります。

つまり、いつのことに対しても使ってよいとはいえ、あまりそぐわないので「先日」や「先般」を使うことの方が多いでしょう。「先日」と「先般」ははっきりと使い分けはなく、どちらも最近のことを表します。

ビジネスシーンで使える敬語を学びましょう

社会人として生活していくうえで敬語は絶対に必要です。しかし、改めて考えてみると、私たちは敬語の使い方をきちんと教わってきたのでしょうか。

「先日」「過日」のように、社会に出てからさまざまなシーンで使われていることに気づき、何となく雰囲気で使っている言葉も多いのではないでしょうか。しかし、その認識は正しいという保障はありません。これを機に一度自分の敬語力を見直してみるのも良いでしょう。

ビジネス文書で使われる表現

ここからは、ビジネス文書で「過日」のほかに使われることが多い「時間に関する」用語をご紹介していきます。ビジネスシーンでは、「いつ」「何をするのか」ということを明確にしておかなければなりません。

また、会社同士のやり取りの文書であるときは、毎回同じ人が対応しているとは限りませんので、簡単に状況を説明するような文章を入れておく必要がある場合もあります。

例1:以前

「以前」は「今よりも昔」という意味を持つ言葉であり、「過日」と似たような意味になります。また、「○○以前」という書き方をすると、「○○があった時よりも前」という、「昔の中の昔」を表すこともできる便利な言葉です。

「過日」よりもカジュアルな雰囲気の言葉ですので、日常生活で聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、立派な丁寧表現なのでビジネスシーンでも問題なく用いることができます。

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例2:現在

「現在」は言うまでもなく「今」という意味です。「今この瞬間」という一瞬を表すこともありますが、数日間や数週間など少し幅をもった「今」を表すこともあります。

「現在プロジェクトは進行中です」「その件については現在調査中です」など、進行しているものと相性が良く、よく一緒に使われます。会見報道などでも耳にしたことがある人は多いでしょう。

例3:先刻

「先刻」は「さきほど」「ついさっき」という意味を表します。「先日」「先般」よりもさらに短い時間について表現する言葉です。

「先刻」の「刻」は「時刻」の「刻」でもあることを考えると、「時間」単位の昔を表していると考えると良いでしょう。つまり昨日のでき事に対しては「先刻」を使うことはあまりありません。せいぜい数時間前までのことにとどまります。

例4:他日

「他日」は文字どおり「別の日」という意味を表します。ただし、単に「別」というだけではなく、「将来の」というニュアンスを持ちます。過去のことに対しては使いません。

「これについては他日送付いたします」「ミーティングは他日設定しなおします」というように、「明確にいつなのか」はまだ明言できないが後々という意味を表すときに用いられます。

例5:後日

「後日」も、「他日」とおなじように「将来のいつか別の日」を表しています。ただし、「後日」は「他日」よりも近く訪れる将来というイメージで良いでしょう。

「後日改めて伺います」「この件についてはまた後日話し合いの機会を設けます」というように、「取り急ぎ日を改める」というニュアンスがあります。

例6:以後

「以後」は「以前」と逆の意味を表し、つまり「それよりも後」という意味です。「以前」と同じように「○○以後」という使い方をすることができ、あるイベントを境にして状況が変わるときに使うことができます。

また、「以後お見知りおきを」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。ここでの「以後」は「今よりも後」を表しています。ここで自分を紹介したので、今後良いお付き合いをよろしくお願いしますという意味です。

時点を表す表現を正確に理解しておこう

時点を表す言葉はその表す範囲がどうであるかによって細かく使い分けられています。これをあまり気にせずにいつも同じ言葉を使っていると、意味は分かりますが「常識のない人」という印象を持たれてしまいかねません。

しっかりした人という印象を持ってもらうためにも、言葉の使い分けをきちんとしましょう。

ビジネスシーンで使う表現を身に着けよう

時点を表す言葉以外にもビジネスシーンでよく用いられる表現は多いです。

日常生活では使うことはなくても、「ビジネスシーンでは普通これを使う」という暗黙のルールがあることもあります。知らないで恥をかいてしまう前に、気になることはすぐに調べて身につけましょう。

「御礼申し上げます」の使い方
「精進して参ります」の使い方
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