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「意向に沿う」という正しい使い方と意味
顧客の希望に合わない仕事を一方的に進めてしまって、随時修正や状況説明に追われることとなると効率的ではありません。そのため、仕事に関する打ち合わせの後に、「意向に沿う」というビジネス表現がよく使われます。
この「意向に沿う」というのは「商談を進めている相手のリクエストを重視します」とこちら側の意図を伝える使い勝手の良いフレーズです。ここで改めて、「意向に沿う」の正しい意味や使い方を分析していきます。口頭で伝える場合には気になりませんが、文章に表す際には注意点があるので気をつけましょう。
相手の考えを表現する「意向」
このシチュエーションで使われている「意向」という単語には、意識や意見の考えを示す「意」という漢字と、どういう方向に対して仕事を進めるべきか、誰が誰に対するサービスを望んでいるかなどといった「向き」という漢字が用いられています。この二つの意味を組み合わせて「意向」という単語になっており、仕事上での考え方全般を指し示すフレーズとして認知されています。
「意向に沿う」という表現も、仕事やプロジェクトの中に携わる人の考え方に合わせていくという意味を表しています。大人数の仕事であればあるほど「意向に沿う」という表現は多く使われます。
「そう」に用いる漢字2種
長く設定されている道や工程上から離れずに進んでいく場合に「沿う」という言葉を用います。そして、「付き添い」や「添付」という言葉が代表的ですが、進行している状態を崩さずに何かを追加する場合に「添う」という漢字が用いられます。相手の意向に「沿う」のか、それとも意向に「添う」のか、同じ音でも意味に違いがあります。
状況や強調したい意図を明確にするには、この二種類の「そう」の使い分けが重要になってきます。
誰の意向になるかが重要ポイント
一方、「意向に添う」は、進んでいる工程やプロジェクトの変化はないけれど、何らかの付け足しということを意図する場合に用いるのが適切です。相手が考えていたものとは違うようにとられるかもしれませんが、相手が希望される形に合わせて自分なりに善処しているという考えを伝えることができます。単純に仕事だから「意向に沿う」というだけではなく、感情的にも同調していますよというニュアンスを付け加えることができます。
「意向に添う」と「意向に沿う」では何が違うか?
どのようなシチュエーションであれば「意向に沿う」を用いることがふさわしく、逆に「意向に添う」という表現にすべき状況はどのような場合なのかを文章の前後の状況を細かく分析することで、区別するポイントを明確にしていきます。
相手の意向に合わせる場合
そのような場合には「意向に沿う」という表現を使うのが適切です。例えば「貴社の方針に沿って行動します」という表現にも「沿う」が用いられています。この場合の「沿う」は、考えやプランから外れないという力強い意味を伝えることができます。力強さや勢いが必要な時には「意向に沿う」を使うのがおすすめです。
身内の考えに合わせる場合
物理的もしくは理論的なことに関わらず、創り上げられた長い流れに外れずについていくときに「沿う」という表現を使います。流れの発生源が相手の場合は、こちらが「意向に沿う」ことになります。逆に流れや動作主が相手の場合、相手がこちらの「意向に沿う」こととなります。また、「意向に添う」という表現を使った場合は、上記にプラスして謙譲の意味合いを伝えるという効果があります。
敬語で用いる場合の同様の文例
例えば、受注した商品の在庫がなく、追加生産が見込めない時には、顧客に断りを入れなければなりません。そのような際には、「在庫を切らしており、商品自体も現在生産されていないので入荷は未定です。お客様のご希望に沿うことができず申し訳ございません。」と表現する方が自然な伝え方ができます。かしこまったニュアンスを多少付け加えて「ご希望に添うことができず申し訳ございません。」という使い方もできます。
「意向に沿う」のおすすめの使い方
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一番問題のない認識は、「沿う」は丁寧語であり、どの状況で使っても問題ないということです。一方、特別な状況であったり、トラブルの可能性があり、極力は避けたいという時には、一歩下がった謙譲の意思を伝える「添う」を使う方がふさわしいといえます。
ただし、普段から「添う」を多用すると、相手との距離感が目立ってしまいます。信頼を築きたい場合には不向きだと言えるでしょう。時にはフランクな関係がビジネスでは求められます。そのため「沿う」8割、「添う」2割くらいの使用割合でいくと、物事が円滑に進められる可能性が高いでしょう。
状況によってしっかりと使い分けよう
明確にどちらでなければならないという決まりはありません。しかし、一般的に用いるのであれば「意向に沿う」で十分であり、奥ゆかしさや丁寧さを強調する時には「意向に添う」という表現を利用していくほうが良いでしょう。
目上の方や顧客に対するフレーズとして用いる場合は「添う」を使い、自社内における別の部署に在籍している方には「沿う」を使うというのも一つの手です。
その場に合わせて使い分けられるようにしましょう!