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貴大学の意味と使い方
敬称と尊称
「あなたの会社」と伝えるときその会社に対する敬意として、「貴社」「御社」を使用します。これは、尊敬の気持ちをもって表現する「尊称」といいます。会社の前に「貴」や「御」をつけますが、これらは、企業のほか、団体、協会、組織に対しても使用され、団体や組織によって尊称を変えることがあります。
大学の場合は、「貴大学」「御大学」となります。
・会社の尊称:「貴社」「御社」
・銀行の尊称:「貴行」「御行」
・協会の尊称:「貴協会」
・学園の尊称:「貴学園」
・大学の尊称:「貴大学」「御大学」
・学校の尊称:「貴校」「御校」
・信用金庫の尊称:「貴庫」「貴金庫」「御庫」「御金庫」
・病院の尊称:「貴院」「御院」
「貴」と「御」の使い方
相手または相手に属する物を表す語に付いて、敬意をもって「あなたの」の意を表す。
一般的に「貴」は書き言葉として使い、「御」は話し言葉とすることが多いです。
つまり、「貴大学」は願書や履歴書などの書面に使い、「御大学」は口頭で面接などで使うことが多いということです。
たとえば、「貴社」は”きしゃ”と読みますが、同音異義語がたくさんあります。「帰社」「記者」「汽車」「喜捨」など。他にも「貴校」と「機構」「気候」「気功」等。「貴庁」と「貴重」「基調」等。話言葉にすると、違う意味に捉えられてしまう場合があります。曖昧な言葉を使うのは失礼にあたるとされ、語弊がないように面接などでは「御」を使われます。「御社」が使われるようになったのは1990年代初め頃からで、意外と最近のようです。
貴大学の意味
「貴」が書き言葉で「御」が話し言葉とすると、履歴書には「貴大学」と書き、面接で話すときには「御大学」となりますが、「御」をつけた言葉は、口に出してみて違和感のある場合は無理に使わないことが多いようで「御大学」はほとんど使われず、「貴大学」が口頭でも書面でも使われます。
貴大学と貴学、御大学、貴校、御校の違いと使い分け
貴校と御校
貴校と貴学
一般的に、「貴学」は特に大学のことを指す場合が多く、「貴校」は小学校から高校などの学校を全般的に指すことが多いです。「校」のつかない大学に「貴校」と尊称を用いるのは誤りになります。
貴学と御学
大学の場合は口頭でも書面でも「貴学」を使うのが一般的です。
同じ理由で、幼稚園も「貴園」を口頭でも書面でも使うのが一般的になっています。よって、大学の呼び方は、話し言葉でも書き言葉でも「貴大学」「貴学」が使われます。
面接の際に使う貴大学
進路指導では、基本的に大学の呼び方は「貴学」を使うとされているようですが、実際のところは「貴学」でも「貴校」でも「貴大学」でも普通に「○○大学」といっても、それほど問題はないようです。
面接の場で大切なことは、「貴大学」か「貴学」か、もし「○○大学」とするなら、最後までその言葉で統一することです。「貴大学を志望したのは・・・」「貴学の理念を・・・」などと尊称が混在しますと、聞き手に混乱した印象を与えかねませんので注意しましょう。
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面接での言葉遣いに注意
・一人称は「私」 「自分」「僕」はNGです。
・「お父さん、お母さん」は「父、母」
・「謙譲語」「尊敬語」は難易度が高いが、全て「丁寧語」を心がける。
丁寧語は、「~です。~ます。」や「お~。ご~。」をつけることです。謙譲語、尊敬語を使い慣れずに使うよりも、丁寧語を徹底して使えた方が印象はよいでしょう。普段から話し言葉が汚い、荒いと自覚している人は特に普段からこのポイントだけをまず気を付けてみてください。印象がぐっと変わります。
普段から敬語を意識して使いましょう
社会に出ると、貴社や御社など「貴」と「御」のつく言葉の使い分けに遭遇することが多いでしょう。「御」の付く言葉が使われ始めたのが1990年代と紹介しましたが、よって「貴」の付く言葉は書き言葉に適して、「御」の付く言葉は話し言葉に適しているという事実を年配の方はご存知ない場合も多々あります。そのせいか、「貴」と「御」の使い分けは、言いにくい、耳慣れない場合は使わない場合もあり、実際は一つのルールでは分けられない様々な使われ方をしています。「貴大学」「貴学」に関しましても、調べた中で、ある面接官の方が、実際のところは、文面は「貴校」、話す際は「御校」が多く使われていたと言われている話もあります。
どれが正解で、どれが正解でないと一つの線で分けられない中でどのように判断して使っていけばよいのかは、正しい使い方、使い分け方をしっかりとおさえた上で敬意をはっきりと示す言葉が使えれば、相手に失礼のないよい印象を与えることが出来るでしょう。