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間違いも多い「ご臨席」の意味・使い方・例文|ご列席との違い

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「ご臨席」の意味と使い方

「ご臨席(りんせき)」という言葉を聞いたことはありますか?式典やパーティーなどでスピーチをする人が使っていたり、形式ばった文章で使われていたりします。しかし、実際にこの言葉の意味をよく知っていて、使い分けができている人は少ないのではないでしょうか。

そこで「ご臨席」という言葉の意味と、類似する言葉との使い分け方、使う上でおさえておきたいポイントなどを解説していきます。

基本的な意味は「出席する」

「ご臨席」は、会合や式に出席するという意味です。「臨席」は【席に臨む】と書きますが「臨む」には、その場に行くという意味があります。以下は「臨席」「臨む」の使用例ですが、すべて出席するという意味で使われています。

・式典に知事が臨席する
・開会式に臨む
・式場に臨む

「出席する」という意味を持つ言葉

出席の類義語を調べてみると、「顔出し」「臨席」「列席」が出てきます。これらはとても似ている意味であるため、使い分けをするのが難しい言葉です。4つの言葉の違いを見てみましょう。

【顔出し】もっともカジュアルな表現。意味は、会合などに出ること。挨拶に行くこと。例文「ちょっと祖父の家に顔出してくるね」

【出席】一般的な表現。意味は、授業や会合などに出ること。例文「同窓会に出席する」

【臨席】かしこまった表現。意味は、会や式典などに出ること。例文「祝賀会に知事が臨席する」

【列席】かしこまった表現、意味は、つらなって出席すること。出席者が集まると列席となる。例文「結婚式にご列席の皆様」

「ご臨席」と「ご列席」の違い

「出席」との違いは簡単に理解できても、難しいと感じる人が多いのは「ご臨席」と「ご列席」の違いです。どちらもかしこまった表現ということで「ご臨席」と「ご列席」はどのように使い分けたら良いのでしょうか?ポイントは、以下の通りです。

■「ご臨席」は、来賓などその会の関係者ではない場合や、別格の出席者(主賓)に使う
■「ご列席」は、その会の関係者であるその他の出席者に使う

例えば、同じ結婚式の出席者でも、出席している方の多くには「ご列席」を使い、主賓として招かれていてその他の方と同じ列にひっくるめるわけにいかない方には「ご臨席」を使います。

「ご臨席」以外の出席を敬っていう表現

「ご臨席」以外にも、相手に出席してもらうことを敬っていう表現があります。いずれも「ご臨席」と同様に、古くから身分の高い人へ使われてきた言葉です。

【来臨(らいりん)】
【光臨(こうりん)】
【光来(こうらい)】

かなり敬った表現なので「先輩がご臨席」などの使い方をするとバランスが取れなくなってしまうので気を付けましょう。ちなみに、これらの言葉は英語にすると「your visit」となり、これだけ見ても日本には多くの単語があることが分かります。

「臨」に込められた意味

これらの敬う表現を見ていると、「臨」という漢字が多いことに気付きます。「臨」には【身分が上の人が下の人のところへ出向く】という意味があります。天皇陛下が出席されることを「ご臨席」、宿泊されることを「ご臨泊」などと言うことがあります。

また、中国語で「いらっしゃいませ」は「歓迎光臨(ファン イン グァン リン)」といいます。相手の来訪を敬う語という点で、日本語と共通しています。

「ご臨席」を使った文章

ご臨席賜り

「ご臨席」という言葉が使われる表現の中で、最近一番よく見かけるのがこの言い回しです。「賜る」は「いただく」と同じ意味合いの言葉で、どちらも「もらう」の謙譲語です。「いただく」でも丁寧ですが、最上級に丁寧にしたい時に「賜る」を使います。

「ご臨席賜り」の例文
■出席をお願いする
ささやかではございますが、日頃の感謝の気持ちを込めまして、小宴を催したいと存じます。ご多用中のところ誠に恐縮ではございますが、ぜひご臨席くださいますようご案内申し上げます。

■出席してくれたことへのお礼
過日は、ご多忙中のところ、私どもの結婚式にご臨席賜り、誠にありがとうございました。

ご臨席の栄(えい)

これは、以前は「ご来臨の栄」と使われることが多かったのですが、最近では「ご臨席」を使う人が多くなってきました。「栄」はここでは名誉という意味です。つまり、「ご臨席の栄」とは、出席してもらったことは、とても名誉なことだ。という気持ちを込めた表現です。

「ご臨席の栄」の例文(「ご臨席」とほぼ同じように使って問題ありません)
■出席をお願いする
遠路のところ甚だ恐縮でございますが、なにとぞご臨席の栄を賜りますよう、お願い申し上げます。

■出席してくれたことへのお礼
先日は、感謝の会を催しましたところ、ご多忙中にもかかわらず、ご臨席の栄を賜り、さらには温かいご祝詞とお祝いの品を賜り、厚くお礼を申し上げます。

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ご臨席のもと

「~のもと」は、ここでは、その影響の及ぶところ、という意味で使われています。「もと」は「下」と書きます。ご臨席している人が、その他のすべてのものの上にいるようなニュアンスなので、かなり敬意が強いことが分かります。

この言葉は、天皇陛下に使われるのが一般的です。一般の方へも使われることが多くなった「ご臨席」という言葉ですが、「ご臨席のもと」という表現は一般の方へは中々使われることはありません。

「ご臨席のもと」の例文
・恐れ多くも天皇陛下ご臨席のもと、本会を開催することができました。
・天皇皇后両陛下ご臨席のもと、参議院本会議場で記念式典が執り行われた。

「ご臨席」を使うときの注意点は?

もともとは天皇陛下などに使う言葉

昔から、天皇陛下や皇族に対して「ご臨席」という言葉は使われてきました。しかし、より丁寧な表現をしたい…。より相手を立てたい…。という考えから、一般人にも「ご臨席」が使われるようになりました。最近では、辞書の例文などでも一般の地位が高い人へ使われています。

しかし、「ご臨席」を一般人に使うことを快く思わない人もいます。「ご臨席」はあくまで、天皇家に対してのみ使う表現だ、と考える人もいるので、そのことを知っておきましょう。

軽々しく使わない

これも、もともとは身分の高い人へ使う言葉だからという理由ですが、あまり軽はずみに使いすぎては、言葉の重みが薄れてしまいます。通常は、大臣、知事、大企業の社長などに使われるような言葉です。いくら敬意を表したいからといって、社長、部長、課長、主任など、全員に対して「ご臨席」を使ったりするのは止めましょう。

「ご来席」という言葉は使わないのが無難

「ご来席」は「ご来臨」と「ご臨席」が合体してできた造語です。間違った日本語でしたが、最近では広まりつつあります。

しかし、「臨」には敬う意味合いが含まれていますが、「来」はただ単に来るという意味です。「ご来席」はまだまだ造語の域を出ていませんし、いくら「ご」を付けて一見丁寧にしても、漢字に敬う意味合いが入っていないので、使わないほうが良いでしょう。

「列席」と「参列」の違い

こちらは「ご臨席」と混同しやすいので、二つの言葉の使い分け方もご紹介します。簡単に言うと【列席は招待する側が、参列は出席する側】が使います。

・会の主催者「本日は、ご列席いただきありがとうございます。」
・会の参加者「新郎新婦並びに、ご参列の皆様のご多幸をお祈りします。」

しかし、世間ではこの使い分けよりも、定着している基準があります。【結婚式には列席で、お葬式には参列】というものです。これは辞書などには載っていないのですが、広く認識されており、納得される方も多いでしょう。

正しく美しい日本語を使おう!

「ご臨席」について詳しくご紹介してきました。また、ご臨席を使わないほうが良い場合や、間違った使い方の例も色々あることが分かりました。何となく意味は知っていたけど、細かい使い分けなどは知らなかった…という方も多いのではないでしょうか。

これを機に、ご臨席という言葉をふさわしい場面で使えるように自分のものにしていただいて、正しく美しい日本語を使っていきましょう。

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