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「重々」の読み方!
「重々」の意味とは?
それでは、「重々」と書く「おもおも」と「じゅうじゅう」の意味を紹介します。どのような場面で使用するのか、どういったことを表す時に使用することが正しいのかを考えながら、各「重々」の意味を見ていきましょう。
「おもおも」の意味
前者の意味は「重量的な重さを感じる」を表しており、後者の意味は「重力的な重たさからイメージされた雰囲気的なもの」です。重たい物は軽い物と違い、置いておくとあまり動きません。また、硬さもあります。そういった「しっかりとした」感じが「堂々とした」イメージや「落ち着いた」イメージを連想させて、「落ち着いて威厳がある」の意味が存在しています。
「じゅうじゅう」の意味
まずは、副詞の意味から見ていきます。「一通り」とは「始めから終わりまで」の意味もありますが、ここでは「普通」の意味が用いられています。「普通」の意味を持つ「一通り」を「ではなく」で否定しているため、「普通ではない」ということになります。「十分に」は、「不足がないように・よくよく」の意味です。
続いて、名詞・形容動詞です。「いくえにも重なり合う」の「いくえ」は「幾重」と書き、「いくつも重なること」を意味しています。「段階的なこと」は「幾重」と結び付くものがあり、「等級」も段階で分けるといったところが「重なる」とリンクします。
「重々」の使い方!
それでは、「重々」の使い方を紹介します。
注意
この時の「重々」は「十分に」の意味で使用されており、「万が一のことを考えて、十分に注意してくださいね」の意味が込められています。自分のことでは、「重々注意して参ります」などの使い方をすることができます。しかしながら、相手に注意を伝える時に使うことが多いです。
理解
この意味は「重々に理解している」であり、プライベートにおける敬語を気にしない間柄で「分かってるのか」に対する「分かってるよ」の返答と同じです。「そのことをちゃんと理解してる・分かっている」ことを表す時に、「重々理解しております」や「重々承知しております」などが使われます。
お詫び
「重々お詫び申し上げます」は、「十分に」+「謝罪の言葉」+「(目上に)言う」の構成です。「申し上げます」は「上げ」と付いているため通常であれば目上の相手に使用しますが、「お詫び」を示す時に関しては相手の位に関係なく、迷惑や過失をかけた身として謙遜を示す意味合いが込められます。
「重々」を使用した用例!
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承知しております
「重々承知しております」は「十分に知っています」ということで、「その内容・事情をちゃんと分かっていること」を表す言葉になります。「承知」を使って「知っている・分かっている・引き受ける」を示す相手は目上ですので、同僚や部下には「知っています・分かっています」などを使います。すなわち「重々承知しております」は、目上の相手に使用するということです。
気を付けます
「注意」と同義と考えて問題ありませんが、「注意」の方が「危険がある」ということが示されており、「気を付ける」には「危険があるかもしれない」といったように危険の存在が明確ではありません。
したがって、「気を付ける」の方が「注意」よりも状況的な危険度は明らかになく、念のためにといったニュアンスが強くなります。一般的に使用するとすれば、「気を付ける」が無難な表現です。
分かる
「分かる・分かっている・分かっています・分かります」は同僚といった同じ立場の相手か、部下に対して使用することが基本です。「分かっております」の「おります」は「います」をより丁寧にした表現で、分類としては丁寧語ですが、基本的に目上の相手に使用します。
「重々」を敬語で使う時には!
目上に対して「十分に分かっています・十分に知っています」を伝えるのであれば、「承知」を使用します。同僚や部下には「承知」は使用せず、「分かっています」などを使用します。このように「重々」ではなく、「重々」と共に使用する言葉の丁寧さに気を付けると良いでしょう。
「重々」の類語は?
「よくよく」は「よくよく見ると」などの使い方がよくされますが、意味は「十分に・慎重に」で、「重々」=「十分に」と同義になります。しかしながら、「よくよく」にはもう1つの意味があり、それは「(悪い意味で)甚だしい」です。「十分に」は同じですが「よくよく承知しております」といった使い方はあまりされないため、使い時は異なるものと言えます。
「重々しい」の類語・同義語は?
考えが浅くて責任感を疑うような人を「軽々しい」「軽率」などと言いますが、「重い」は「重量的に重い=風で動きにくい=落ち着き・威厳・価値あり」というイメージがされ、「軽い」は「風で動きやすい=留まらない・低価値」というイメージが付けられていることが、「重々しい」の意味に結び付きます。
類語いろいろありますが、「いかめしい」「重厚」などがあります。「重厚」は「重々しく落ち着いてる」の意味であり、「重々しい」と同義です。「いかめしい」は「近寄りがたいほどの威厳・厳しい」で、「重々しい」よりも「厳しい」感じが含まれます。基本的には「重々しい態度・雰囲気」といった使い方がされます。
「重々」を適切に使おう!
「重々しい」として使用する場合は「落ち着いて堂々としている」「威厳がある」「感覚的に重たいと感じる雰囲気」などの意味で使用することができるため、「いかめしい・厳しい・厳しそうな」人・表情・態度・雰囲気などを表す時には、「重々しい」を使用してみるのも良いでしょう。