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「重々」の意味と使い方・類語と同義語・敬語|承知/お詫び

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「重々」の読み方!

「重々」は、2つの読み方をすることができます。その読み方というのが、「おもおも」と「じゅじゅう」です。「重」を「じゅう」と読むのは「音読み」で、「おも」と読むのは「訓読み」になります。「重ね重ね」といった言葉もありますが、これは「かさねがさね」と読み、このように「重」を「かさ(なる)」と読むのも「訓読み」とされます。

「重々」の意味とは?

「重々」には「おもおも」と「じゅうじゅう」といった2つの読み方が存在しますが、「おもおも」と「じゅうじゅう」では、同じ漢字表記でも意味が異なります。口頭上で使用する際は読み方によって使い分け、文章上ではつながる内容と合わせて、意味を読み取ることになりますので、「重々」を含めた全体的な表現が大事になります。

それでは、「重々」と書く「おもおも」と「じゅうじゅう」の意味を紹介します。どのような場面で使用するのか、どういったことを表す時に使用することが正しいのかを考えながら、各「重々」の意味を見ていきましょう。

「おもおも」の意味

「重々」を「おもおも」と読む時は、「重々」は副詞の扱いになります。意味は2つあり、1つは「いかにも重さがあるようなさま」です。もう1つは「落ち着いて威厳がある」であり、こちらの意味では「重々しく」という形で使用されることが多くなります。

前者の意味は「重量的な重さを感じる」を表しており、後者の意味は「重力的な重たさからイメージされた雰囲気的なもの」です。重たい物は軽い物と違い、置いておくとあまり動きません。また、硬さもあります。そういった「しっかりとした」感じが「堂々とした」イメージや「落ち着いた」イメージを連想させて、「落ち着いて威厳がある」の意味が存在しています。

「じゅうじゅう」の意味

「重々」を「じゅうじゅう」と読む時は、副詞あるいは名詞・形容動詞の分類になります。副詞として使用する際の意味は、「一通りではなく・かさねがさね」と「十分に」です。形容動詞では「いくえにも重なり合う」と「段階的なこと」「等級」を意味する言葉として扱うことができます。

まずは、副詞の意味から見ていきます。「一通り」とは「始めから終わりまで」の意味もありますが、ここでは「普通」の意味が用いられています。「普通」の意味を持つ「一通り」を「ではなく」で否定しているため、「普通ではない」ということになります。「十分に」は、「不足がないように・よくよく」の意味です。

続いて、名詞・形容動詞です。「いくえにも重なり合う」の「いくえ」は「幾重」と書き、「いくつも重なること」を意味しています。「段階的なこと」は「幾重」と結び付くものがあり、「等級」も段階で分けるといったところが「重なる」とリンクします。

「重々」の使い方!

「重々」を使用する時とは、どんな時でしょうか。ビジネスシーンでは「落ち着いて威厳がある」など副詞としての意味よりも、名詞・形容動詞で使う際の「一通りではなく(かさねがさね)」や「十分に」の意味で使用されることが多いです。たとえば、「注意を十分にする」時や、「理解を満足にする」などを表す時に使用されます。

それでは、「重々」の使い方を紹介します。

注意

「重々」は、「注意をします」や「注意をしてください」を伝える時に使用されることも多いです。たとえば、「重々お気を付けください」といった表現は、目上の人が出かける時などに使用されます。

この時の「重々」は「十分に」の意味で使用されており、「万が一のことを考えて、十分に注意してくださいね」の意味が込められています。自分のことでは、「重々注意して参ります」などの使い方をすることができます。しかしながら、相手に注意を伝える時に使うことが多いです。

理解

「重々」を「理解」を示す時に使う場合も、「十分に」の意味が用いられます。たとえば、「重々理解しております」といった使い方が良くされます。

この意味は「重々に理解している」であり、プライベートにおける敬語を気にしない間柄で「分かってるのか」に対する「分かってるよ」の返答と同じです。「そのことをちゃんと理解してる・分かっている」ことを表す時に、「重々理解しております」や「重々承知しております」などが使われます。

お詫び

「重々」を「お詫び」で使用する時は、「重々お詫び申し上げます」といった使い方がされます。「お詫び」とは「相手に過失や迷惑をかけたことに対するごめんなさい」であり、簡単に言えば謝罪です。また、謝罪の言葉を表すこともあります。

「重々お詫び申し上げます」は、「十分に」+「謝罪の言葉」+「(目上に)言う」の構成です。「申し上げます」は「上げ」と付いているため通常であれば目上の相手に使用しますが、「お詫び」を示す時に関しては相手の位に関係なく、迷惑や過失をかけた身として謙遜を示す意味合いが込められます。

「重々」を使用した用例!

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「重々」を使用した用例を紹介します。先程お伝えした使い方を踏まえての用例になるため、「重々」を実際に使用する際の参考にしてください。それでは、「重々」の用例を見ていきましょう。

承知しております

「重々承知しております」は、「十分に分かっています」の意味を持ちます。「承知」は「願いや要求を聞いて引き受ける」意味で使用されることも多く、「承知しました(その要求を引き受けます)」といった使い方もビジネスシーンではよくされますが、もう1つの意味として「その内容を知っている・事情を知っている」の意味もあります。

「重々承知しております」は「十分に知っています」ということで、「その内容・事情をちゃんと分かっていること」を表す言葉になります。「承知」を使って「知っている・分かっている・引き受ける」を示す相手は目上ですので、同僚や部下には「知っています・分かっています」などを使います。すなわち「重々承知しております」は、目上の相手に使用するということです。

気を付けます

「重々気を付けます」は、使い方でご説明した注意の項目で触れた「重々注意して」と同じ意味を持つ表現です。「注意」というのは「そのことに集中する」ことであり、危険を回避したり、適切な対処ができるようにするといった意味合いが含まれています。「気を付ける」は「注意を払う」ことであり、それは「用心」とも言います。

「注意」と同義と考えて問題ありませんが、「注意」の方が「危険がある」ということが示されており、「気を付ける」には「危険があるかもしれない」といったように危険の存在が明確ではありません。

したがって、「気を付ける」の方が「注意」よりも状況的な危険度は明らかになく、念のためにといったニュアンスが強くなります。一般的に使用するとすれば、「気を付ける」が無難な表現です。

分かる

「重々わかる」は、「十分に分かっている」ということです。「重々分かっています」や「重々分かっております」といった形にして、使うこともできます。「重々承知しております」も「分かっている」を表すことができる言葉ですが、この表現は目上の相手に使用すると言いました。

「分かる・分かっている・分かっています・分かります」は同僚といった同じ立場の相手か、部下に対して使用することが基本です。「分かっております」の「おります」は「います」をより丁寧にした表現で、分類としては丁寧語ですが、基本的に目上の相手に使用します。

「重々」を敬語で使う時には!

これまでにお伝えした使い方や用例を見ると分かりますが、敬語を使用する中で「重々」の言葉を使用することはできます。「重々」自体には「お」や「ご」を付けて丁寧さを込めるということができないため、敬語の中で「重々」を使う時には、一緒に使う言葉が重要な部分になります。

目上に対して「十分に分かっています・十分に知っています」を伝えるのであれば、「承知」を使用します。同僚や部下には「承知」は使用せず、「分かっています」などを使用します。このように「重々」ではなく、「重々」と共に使用する言葉の丁寧さに気を付けると良いでしょう。

「重々」の類語は?

「重々」の類語には、「十分に」「よくよく」などがあります。特に似ているのは「十分に」で、この言葉は「重々」の意味そのものです。「重々」の意味の1つとしてある「十分に」は「足りないところがない(満たされている)」の意味で、ビジネスシーンでもよく使用されている意味です。

「よくよく」は「よくよく見ると」などの使い方がよくされますが、意味は「十分に・慎重に」で、「重々」=「十分に」と同義になります。しかしながら、「よくよく」にはもう1つの意味があり、それは「(悪い意味で)甚だしい」です。「十分に」は同じですが「よくよく承知しております」といった使い方はあまりされないため、使い時は異なるものと言えます。

「重々しい」の類語・同義語は?

「重々」に「しい」と付いた「重々しい」という言葉もありますが、この意味は「(重量的に)重そう」「落ち着いて堂々としている」「威厳がある」「重要」です。読み方は「おもおもしい」であり、「じゅうじゅう」とは読みません。

考えが浅くて責任感を疑うような人を「軽々しい」「軽率」などと言いますが、「重い」は「重量的に重い=風で動きにくい=落ち着き・威厳・価値あり」というイメージがされ、「軽い」は「風で動きやすい=留まらない・低価値」というイメージが付けられていることが、「重々しい」の意味に結び付きます。

類語いろいろありますが、「いかめしい」「重厚」などがあります。「重厚」は「重々しく落ち着いてる」の意味であり、「重々しい」と同義です。「いかめしい」は「近寄りがたいほどの威厳・厳しい」で、「重々しい」よりも「厳しい」感じが含まれます。基本的には「重々しい態度・雰囲気」といった使い方がされます。

「重々」を適切に使おう!

「重々」は「じゅうじゅう」とも「おもおも」とも読めますが、ビジネスシーンでは「じゅうじゅう」として、「十分に」の意味で使用することが多いです。たとえば、「重々気を付けます(十分に注意・用心する)」「重々承知しております(十分に知っている・分かっている)」など、「十分に」=「足りないところなく」の意味で使用されています。

「重々しい」として使用する場合は「落ち着いて堂々としている」「威厳がある」「感覚的に重たいと感じる雰囲気」などの意味で使用することができるため、「いかめしい・厳しい・厳しそうな」人・表情・態度・雰囲気などを表す時には、「重々しい」を使用してみるのも良いでしょう。

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