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「差し出がましい」の意味とは?
もし、相手のしたことに本人も気づいていないようなミスがあったり、もっと良い方法があった時、あなたならどうするでしょうか。友人同士であれば、「これ、間違ってるよ」「ここはこうした方が良いよ」と伝えられるでしょう。
しかし、これが目上の上司であったり、取引先の相手やお客様だった場合そうはいきません。たとえそれが相手のためになることであったとしても、単刀直入に指摘しては相手も気を悪くしかねません。そんな時に使えるのが、「差し出がましいようですが」という言葉です。
「あえて出しゃばったことを申し上げますが、お許しください」と事前に相手に伝えることで、相手も意見を受け入れやすくなります。「余計なこととはわかっていますが」と一度自分を低めることにより、相手を高める効果もあります。
「差し出がましい」の使い方とは?
差し出がましいかと思いますが
しかし、長い目で見れば相手のためになる可能性が大きいです。後々になって「どうしてあの時に言ってくれなかったんだ」と相手から言われてしまう可能性もあります。「差し出がましいかとおもいますが」と前置きをして、誠意をもって伝えましょう。
差し出がましいお願いですが
差し出がましいことを言って申し訳ございません
また、自分の提案したことがすでに相手も知っていることだったり、お門違いだった場合には「余計なことを言ってしまい申し訳ございません」という意味でも使うことができます。
差し出がましいことをして申し訳ございません
たとえば、バースデーケーキを購入した客に対して、店員が「差し出がましいかとおもいますが、ロウソクとバースデーカードもご一緒にお入れしておきました」などと使う場合です。これは店側のサービスですが、「余計なことをしてすみません」という意味合いを込めて、謙遜として「差し出がましいこと」と言うケースです。
「差し出がましい」の意味の類語とは?
「差し出がましい」の意味の対義語とは?
また、当然ながら自分自身の言動について「謙虚な」「しおらしい」と使うのは控えた方が良いでしょう。
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「差し出がましい」のビジネスにおける意味と使い方は?
たとえば体調の悪そうな上司や取引先の相手に、「差し出がましいようですが、病院に行かれた方がよろしいのではないでしょうか。」「差し出がましいかとおもいますが、よろしければお薬をお持ちいたしましょうか」など、「余計なお世話かとはおもいますが」といった意味で相手を気遣うときにも使用できます。
また、自分の部下が自分より目上の人に無礼を働いた場合、「○○さんに差し出がましい真似はやめなさい」「差し出がましいと思わないのか」と部下を叱る意味でも使うことができます。
「差し出がましい」の敬語とは?
また、「間違えています」と単刀直入に相手に伝えるのも失礼にあたります。このような場合は、「差し出がましいかとおもいますが、こちらの漢字が誤っておりますので、わたくしの方で訂正してもよろしいでしょうか?」というような敬語で問いかけるのがベストです。
「差し出がましい」と「おこがましい」の違いとは?
まず、「おこがましい」とは、「身の程をわきまえない」「出しゃばった真似」「出過ぎたこと」という意味の言葉です。「差し出がましい」とほぼ同じ意味と捉えて良いでしょう。使い方としては、「上司の○○さんを差し置いておこがましいのですが」「~と言うとおこがましいのですが」のように、「身の程知らずですが」という意味合いで使います。
「差し出がましい」との違いは、自分でやった行為や言動について遠慮して言うときには「おこがましい」、相手の行為や言動に対して何かを言うときには「差し出がましい」と使われるケースが一般的です。
相手を気遣うワンクッションが大人のたしなみ
たった一言「差し出がましいようですが」と付け加えるだけでも、その後の発言の受け取られ方が変わってきます。これは、相手を気遣うと同時に自分を守る術でもあります。一方的にものごとを見るのではなく、相手の立場に立って考えることが大切です。
ビジネスの場でも日常においても、「相手への気遣い」ができるのがスマートな大人です。言いにくいことを口に出す際には「差し出がましいようですが」とワンクッション入れて、相手への気遣いを表しましょう。