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デフォルメの意味
デフォルメとデフォルトの意味の違い
またデフォルトは日本人がよくやる省略言葉で「デフォ」と略されますがデフォルメは省略される事がないので、会話の中で「デフォ」と言われたらそれはデフォルトの事だと認識して間違いないです。
どっちがどっちか分からなくなったらデフォルトは「変身前」デフォルメは「変身後」という覚え方をすると意味を間違えずに認識できます。
美術・絵でのデフォルメの意味
明確な表現方法として確立したのこそ近代美術ですが、その表現自体は古代エジプトの時代に描かれた絵画にも使われているなど歴史の古い表現方法です。
空想や想像を形にした物はデフォルメとは言わない
元の形があってこそ初めて変形できるのでその点には注意する必要があります。
漫画・アニメ・イラストにおけるデフォルメの意味
日本では美術分野で使われてきた「変形させる」という意味合いよりさらに意味を限定し「特徴を誇張する」「対象物の外見的特徴や動作をより大袈裟に表現する事」という意味合いに絞って使われる事が多いです。さらに日本では「簡略化」という意味合いが含まれる事もあります。
外見的特徴のデフォルメ表現
顔の大きさに対して目の大きさが大きいのは日本のキャラクターに多いデフォルメ表現です。また背が低いと言われるキャラクターは同年代と一緒に立っても本当に低く描かれたりするのもデフォルメ表現と言えます。コミカルなシーンをよりコミカルにするために、わざと顔のパーツを簡略化して描くのも一種のデフォルメと言えます。
また動物などのキャラクターをデフォルメする場合、その動物の一番の特徴を意識して描かれている事が多いです。
動作のデフォルメ表現
波のように流れ続ける涙や目の大きさと変わらないくらい大きな涙の大粒、泣きだす直前の目の下に溜まった涙など、その方法は作品やキャラクター、シーンによって異なりますが実際の大きさのままでは見づらくなるこれらの動作も、より大きく分かりやすく描く事で「泣いている」「泣きだそうとしている」という事をより伝わりやすくするデフォルメ表現です。
またそれ以外にも身体を早く動かしている事を表現するのに、その部位が分身したかのように描かれるのもや渦巻きのように描かれるのも、動作のデフォルメと言えます。本当に分身しているわけでも渦巻きになっているわけでもないのですが、見ている人に「早く動いている」という印象を与える事ができます。
デフォルメと思われがちなデフォルメでないもの
一つは「感情」です。キャラクターのバックや目に炎を描く表現方法があります。強い意志を示したりするのに使われる表現方法で一見するとこれもデフォルメ表現のようですが、感情には元々の形がないのでこれはデフォルメ表現ではないです。
先程動作で紹介した涙も感情表現の一つではありますが、これは「涙」という形があるのでデフォルメ表現と言えます。この違いには注意する必要があります。
同じ理由で「性格」も誇張表現はされますがデフォルメとは言えません。また想像上の物はデフォルメされているとは言えない点は美術分野で使われる場合と共通です。
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人型キャラクターはデフォルメ?
現実にその人物がいてそれをそのまま描いているわけではないのでこれまで説明させていただいたものを読んでいただいていると、デフォルメではないと答える人も多いはずです。
しかし正解はデフォルメ表現です。確かにそのキャラクターそのままの人がいるキャラクターは極一部です。ですがそれらのキャラクターも全ては「人間」を出発点として描かれています。人間には色々な特徴があり、その特徴を「変形」させて色々なキャラクターは作られています。ですので人型のキャラクターは全てデフォルメキャラと言えます。
日本で生まれたデフォルメのデフォルメ
スーパーデフォルメは単純なイラストとしてだけでなくグッズ化する際に大きさを一定に収めるために使用されたりもしており、普段生活していても身近に存在する物になっています。また日本では特にサブカルチャー分野においてデフォルメ=スーパーデフォルメという場合もあります。
日本とアメリカでは「デフォルメ」の度合いが違う
日本のアニメに比べてアメリカのアニメではその特徴をより強調する事に主眼を置いてデフォルメされており、またそこには日本独自のデフォルメである「萌え」な要素はあまりないです。その特徴がより伝わるのであれば頭身を崩しても、人の形を成していなくてもアメリカでは受け入れられるのでそういうキャラクターが多いです。
それぞれの国の価値観が混ざる事なくある程度発展してからグローバル化が進んだのでこのような違いが生まれています。
英語圏ではさらに違う意味に
悪い意味で「元々の形から変わってしまった」「形が損なわれた」などという時に使われる事があります。戦争映画などで戦場で負傷してしまった兵士を表現するのに使われたりします。英語圏の特に実写映画などでこれらの表現が出てきた時には注意が必要です。