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「見解」とは
「見解」という言葉を使う人はもちろん、聞いたことがあるという人でも、だいたいの意味は把握できているのではないでしょうか。
だいたいの意味が把握できてしまうので、あらためて辞書をひいて、意味を確認している人は少ないのではないでしょうか。
読み方
「見解」の「解」の音読みには「かい」と「げ」がありますが、「見解」という熟語は、どちらの音読みでも読める熟語といえます。
「見解」を「けんかい」と読むことを知っていても、「けんげ」と読むこともあると知らなかったという人も多いのではないでしょうか。
意味
「見解(けんげ)」は、「ものの見方・考え方」を意味し、また「真理を見極める力(洞察力)」を表す言葉になります。
「けんかい」は「行うこと(考える・判断する・伝える)」、「けんげ」は「持つもの(能力・思考)」という意味だと理解できます。
「見解」の使い方
「見解」は名詞なので述語となる動詞などを添えないと文章になりません。「見解」自体が動詞化されることもないので、「見解する」などの言葉を作りだすこともできません。
「見解」という言葉の前後にどのような言葉を補えば、文章として相手に伝えることができるのか、例文から学びましょう。
例文1:公式の見解
個人の意見や感想ではなく、組織などでまとめた意見や考え方を、その組織の考えとして発表する場合に使う言い方です。
例文
・それは、公式の見解ですか、〇〇大臣の私的な見解ですか
・政府の公式な見解が発表されるまでには、時間を要した
例文2:見解を述べる
「述べる」と「言う」は意味が同じだと思われがちですが、「言う」は「発言」であるのに対し「述べる」は「言葉を連ねて言い表す」という意味になります。
例文
・今回の災害について、政府として公式の見解を述べる必要がある
・大学としての見解を述べる機会が必要だ
例文3:見解に至る
簡にいえば、「考えた結果、個人的な答えが出た」「自分はそう思うということがまとまった」という状態が「見解に至る」です。
例文
・全員で長い時間検討した結果、今回の見解に至った
・関係者が同じ見解に至るまでには、一筋縄ではいかなかった
例文4:見解の相違
「見解の相違」は「真実と見解の相違」とすることで「真実と見解が合ってないこと」を表すこともできます。
例文
・両者の間には、見解の相違があった
・嫌がらせに当たるかは、被害者側の気持ちで決まり、加害者側が「見解の相違」と言い訳することは許されない
例文5:見解を明らかにする
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「見解を明らかにする」は、自分の「見解の中にある分からない部分」を「わかることができるように」することを伝えるときに使います。
例文
・政府としての見解を明らかにする必要がある
・彼を正しいとする見解を明らかにするよう求められている
「意見」との違い
「意見」の方が気持ちの面での主張が強く、「こう思う」といった強い意思表示です。「見解」は考えることを表現しているので、「考えた結果導き出された回答」という意味合いで使われます。
「意見」の意味
前者の意味は「見解」と同じとも言えますが、「主張する」ことが「意見」には含まれます。
「自分はこれを見てこう考えます」と述べるだけであれば「見解」ですが、述べた内容が「自分はこう思う」と主張するのは「意見」と表現します。
「意見」の方が、「見解」よりも、強く深い主張がされている印象を与えることができます。
例文1:意見をまとめる
「まとめる」といっても「束ねる」わけではなく、意見をひとつの方向に集約させるという意味になります。
「見解」は見たままの解釈という意味合いがあるためか、「見解をまとめる」というよりは、「統一した見解」という表現の方が使われます。
例文2:意見を戦わせる
「見解を戦わせる」という言い方はしません。「見解」は戦わせるほどの思い入れのない「考え」であり、「意見」には自分の思いが込められた「考え」であると解釈されているからです。
「意見を戦わせる」ことで、当初受け入れられなかった他人の意見に、優れた点を発見できたり、自分の意見にも固執すべきではない点を発見できたりします。
例文3:意見を述べる
「意見」には、当事者の思いが込められているという意味があるので、「意見を述べる」の方が、述べる内容に熱意を感じます。
「見解を述べる」は、当事者の思い入れは入らず、見聞きしたこととその解釈をクールに説明するイメージになります。
例文4:意見する
意味をきちんと把握すれば、「意見する」という言葉から受ける強い印象にも納得できます。誰かに「意見される」というのは「いさめられている」ということです。
「誰に向かって意見しているんだ」「若輩者に意見してやった」などと使われます。
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「見解」の同義語
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同義語は、「見解」と言い換えても文の意味が全く変わらない場合もありますが、ニュアンスが変わってしまうこともあります。それぞれの言葉には同義の意味もあれば違う意味もあるためです。
どのような場合に使える同義語か、例文も参考に確認してみましょう。
所感
「見解」と「所感」は、「自分が思ったこと」という意味で同義といえます。両者には「考える」と「感じる」の違いがあり、この点で伝わるニュアンスも少し変わってきます。
例文
・文章を読んだ所感(見解)を伝える
存意
「見解」も「真実かは分からないが自分はそう考える」という意味があり、この意味で使われるときには、「存意」と同義語だと言えます。
存意は、頻繁に使われる言葉ではありませんが、文書などで見かけたときは、見解と同義だと覚えておきましょう。
例文
・相手の存意(見解)を確かめる
見識
「物の見方」という意味では、「見解」と「見識」は同義ですが、ニュアンスが異なるので、単純に言い換えができる言葉ではありません。
言い換えの例文
・見識の高い人(見解が優れた人)
「見解」という言葉を正しく使おう
「見解」の意味をきちんと理解できていれば、あまり躊躇することなく使うことができます。この機に意味をしっかりと覚え、例文をもとに使い方の感覚をつかんでおきましょう。
色々なスピリチュアルな見解を知ろう
以下のリンク記事でスピリチュアルな見解を参照することができます。参考にしてみてください。