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「ファクター」の意味と使い方
英単語の「ファクター(factor)」を日本語にすると、「要因・要素・原因・因子」のような意味になります。つまり、ある事象や結果が生じたとき、その元になった物や人などを「ファクター」と表現しています。語源はラテン語の「作る人、行為者」です。
元々ファクターは、フランス語「facteur」からの派生である「代理商・問屋・仲買人」という意味で、ラテン語の「行う人: facere(動詞)」が名詞化したものでした。これに現在の「要因」という意味が付加されたのは比較的最近で、19世紀になってからです。また、数学用語としても「因数・因子」という意味で使用されます。
借用語と外来語
日本だけに限らず、世界中で混ざり合っている借用語は、国同士の力関係を象徴しているといっても過言ではありません。たとえば、かつてイギリスの植民地だったアメリカの言葉は、イギリス語(英語)と深い関係があります。
また、イギリス英語のルーツは中世のフランス語で、その歴史は1066年のノルマン征服にまでさかのぼります。ノルマン人が話していた言葉が、のちにイングランド貴族の公用語となりました。そしてフランス語のルーツとなっているのが、古代ローマを起源とするラテン語です。
ファクターの使い方
・少子化を解決するには、まず待機児童問題という大きなファクターを解消するべきだ。
・親の経済力が、子供の将来を制限するファクターであってはならない。
・減税は、景気回復のための重要なファクターであると考えられています。
動脈硬化のリスクを上げる要因に、「糖尿病・高血圧・喫煙」などが挙げられます。のことき、ある特定の病気の発症率を高めると考えらられる要因のことを、「リスク ファクター(risk factor:危険因子)」と呼びます。
また、ある社会問題の背景にある要因を「ソーシャル ファクター(social factor:社会的要因)」と言います。たとえば、子供の肥満という問題を取り上げてみると、そのソーシャルファクターは「親の共働き・核家族化」であり、リスク ファクターは「孤食・偏食」であることが考えられます。
ファクターの求め方
化学
たとえば100mg/Lの標準液の濃度が99mg/Lだった場合、溶液の量を濃度で割った1.0101という値をファクターと呼びます。分析値にファクターの数値をかけて濃度差を埋めることで、ズレを修正することができます。
標準物質
同じように、測定装置や測定方法の正しさ、公正さを証明するためには、そのための物質が必要です。日本国内の標準物質と標準物質生産者は、国際規格「ISO Guide 30」に対応する日本工業規格「JIS Q 0030(標準物質に関連して用いられる用語および定義)」によって、1997年に制定されたQ分類(管理システム)により認定されています。
滴定
具体的には、すでに濃度が分かっている「標準溶液」を使ってファクターを計算し、ビーカーの中で化学反応を起こすことで、反応までに必要な標準溶液の分量から濃度の分かっていない液体の中に含まれる物質の量を調べるという方法です。古典的な手法ですが、スピーディーに正確な数値が求められることから今も重用されています。
滴定は、基準となる化学反応によって「中和滴定・酸化還元滴定・沈殿滴定・キレート滴定」などに分類されます。
ファクターの計算例
結論から言えば、それが猶予資金であれば100万円になるのを待つべきですが、そうでない時は90万円のほうに価値があると言えるでしょう。次は、金融におけるファクターについて、その意味と用法をまとめます。
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割引現在価値
紙幣を銀行などに預けると、元金が利子を生んでお金は時間とともに増えると考えられます。逆に1年後の100万円をいま手に入れようとすると、額面よりもいくらか割引された金額になるのが一般的です。反対に未来のキャッシュフローを出す係数を「コンパウンド・ファクター(compound Factor:Cf )」といいます。
キャッシュフローに影響する要因として挙げられるのは、経済成長やインフレ、株価、長短期の金利差などで、投資家にとってはファクターこそがリターンやリスクの源泉とも言えます。食べ物の栄養価と同じで、ファクターが偏った投資はリスクを増大させます。
資産の現在価値
因子分析
異なるファクター同士の関係や変動に着目することで、全体的な特徴を把握することを目的とした統計技法で、もとは教育心理学の分野で開発されたと言われており、商品開発を目的とした市場調査でも活用されています。
ファクターが世界を支える
同じように、多くの課題を抱えている現代社会では、まず見えないファクターを特定することが必要とされますが、ファクターの数だけソリューション(解決策)を見出せる可能性も増えることを意味します。ネガティブな事象だけにとどまらず、さまざまなファクターに着目して日々の改善に役立てたいところです。