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「鑑みる」の意味と使い方例文4つ|「考慮する」との違いとは

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「鑑みる」とは

「鑑みる」という言葉をご存知でしょうか。「考える」や「考えてみる」などと発音や意味合いが似ているため混同しやすいですが、ニュアンスが微妙に異なるので注意が必要です。

特にビジネスシーンなどでも使われることがあるので、恥をかかないためにも正しい意味と使い方を習得しましょう。

「鑑みる」の読み方

「鑑みる」は「かんがみる」と読みます。鑑みるの「鑑」は音読みでは「かん」訓読みでは「かがみ」とも読まれ、手本や模範、規範とすべきものを表します。

例えば、手本となる人のことを「人の鑑」「先生の鑑」などと表現され、また、手本や規範という意味を持つ「亀鑑(きかん)」は「医師の亀鑑ともいうべき人物だ」のように用いられます。

「鑑みる」の意味

「鑑みる」とは「手本に照らしてみる。のっとる」「照らし合わせて考える」「参考にして考える」という意味があります。考えるには考えますが、何かを参考にしたり手本にして考えているところがポイントです。

先例があるため、単純に「~を考える」とは用いず、手本や先例、失敗などに「鑑みる」のように「~を」ではなく「~に鑑みる」と用います。

「鑑みる」の使い方

上述したように「鑑みる」は、以前の事実という前置きがあるので独立して「~を鑑みる」のようには用いません。「~に鑑みる」と用いるのが正しい使い方です。

ここからは「鑑みる」の具体的な使い方を4つ、例文とともにご紹介します。

使い方1:「参考にする」の意味

「鑑みる」の使い方の一つめに、「参考にする」という意味での使い方があります。「~を参考にする」という部分を「~に鑑みる」と置き換えることができます。

「参考にする」と「鑑みる」を置き換えた例文で比較してみましょう。

例文

・去年のスケジュール表「を参考にする」と、再来月は例年どおり忙しそうなのでレジャーは控えよう

去年のスケジュール表「に鑑みる」と、再来月は例年どおり忙しそうなのでレジャーは控えよう

【逆パターン】
・そのデータ「に鑑みて」今後の戦略を練っていく
・そのデータ「を参考にして」今後の戦略を練っていく

使い方2:「念頭に置く」の意味

二つめに「念頭に置く」という意味での使い方です。「念頭に置く」は「考えに入れる。心にかけて、忘れないこと」という意味になります。

こちらも「~を参考にする」と同じように「~を念頭に置く」と使いますが、鑑みるに置き換える際は「~に鑑みる」となります。

例文

・亀の甲より年の劫。そのご老人の忠言「を念頭に置いて」、対策を立てよう
・亀の甲より年の劫。そのご老人の忠言「に鑑みて」、対策を立てよう

【逆パターン】
・コーチのアドバイス「に鑑みて」試合に臨む
・コーチのアドバイス「を念頭に置いた上で」試合に臨む

使い方3:「見込む」の意味

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三つめの使い方は「見込む」です。「見込む」の意味としては「有望だと思う、確かだとあてにする、予想して勘定に入れる」となります。こちらも「~を見込む」といった使い方になります。

例文

・これまでの実績「を見込んで」、安定した品質が期待できる
・これまでの実績「に鑑みて」、安定した品質が期待できる

【逆パターン】
・電車の遅れ「に鑑みて」、この後のスケジュール調整をしなければならない
・電車の遅れ「を見込んで」、この後のスケジュール調整をしなければならない

使い方4:「勘案する」の意味

四つめとして、「勘案する」という意味での使い方があります。「勘案する」は日常ではなじみのない言葉ですが、使われている漢字を見ることで、意味が読み取れます。

それぞれ、「勘=よく考えること」「案=計画や内容」という意味ですので、「(計画や内容などの)さまざまな要素を合わせ、色々と考えること」という意味になります。

例文

・その国の気候「を勘案して」、服装を決める必要がある
・その国の気候「に鑑みて」、服装を決める必要がある

【逆パターン】
・我々は、色々な条件「に鑑みて」判断しなければならない
・我々は、色々な条件「を勘案して」判断しなければならない

「勘案する」の意味は「さまざまな要素を合わせ、色々と考えること」でした。普段の生活でも勘案することは数多くありますが、特に転職をするとなると時間をかけて勘案する必要があるのではないでしょうか。

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「鑑みる」の類語

「鑑みる」の類語は上述したとおりいくつかありますが、「鑑みる」に近い意味を持つ言葉に「踏まえる」と「考慮する」があります。

どちらも「鑑みる」と同じような意味合いがありますが、厳密には違いがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

「踏まえる」との違い

「踏まえる」とは「動かないように踏む」「よりどころにする」「根拠にする」という意味があります。

「よりどころにする」や「根拠にする」の意味合いで使われる場合、何かをするときのもとになる理由があるため、「鑑みる」に置き換え可能となります。

したがって、「動かないように踏む」の意味合いで使われている場合、違いがあると言えます。

「考慮する」との違い

「考慮する」とは「よく考える」「色々と考え合わせる」という意味があります。

「考慮する」では、筋道立てて頭を働かせているものの、「鑑みる」にみられる「手本」や「先例」などの引き合いに出して考える事実がありません。つまり、「鑑みる」と「考慮する」の違いは、比較対象になるものがあるかないか、の点になります。

正しい意味を理解して使おう

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「鑑みる」の意味と使い方、類語や活用方法について紹介してきました。

「鑑みる」の意味を正しく解釈すれば「先例や手本に照らして考える」ことなので、「~を鑑みる」ではなく「~に鑑みる」と用いるのが正しい文脈であることに得心がいくでしょう。曖昧な知識は誤った文脈で使用してしまいがちなため、正しい意味を理解してどんどん活用しましょう。

「言質を取る」の使い方

「言質を取る」とは証拠となる言葉を引き出すことです。例えば現代のビジネスシーンでは、何らかの交渉時に、契約への賛同や締結の約束を相手から得たということを知らせる場合に使います。

「言質を取る」はこちらから証拠を提出するのではなく、相手の言葉の中に証拠を見出した時に使う言葉であることがポイントです。

「賜り」の使い方

「賜り」の意味としては「もらう」の謙譲語で、現代語では特にあらたまった時に用いる言葉です。また「下賜(かし)する」の尊敬語で、「くださる」という意味もあります。

あらたまった言葉で、普段の会話ではあまり使わない「賜り」ですが、ビジネスレターや案内状、公式の場でのあいさつなどでは良く使われる言葉です。

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