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「いずれか」と「いづれか」はどちらが正しいか
「いずれか」と「いづれか」は、どちらが正しいかあやふやになってしまうことはないでしょうか。漢字表記にすると「何れか」と書くことができます。古文では「いづれか」と表記されていましたが、現代では「いずれか」と書くようになりました。しかしひらがな表記の場合も、「いづれか」と書いても間違いではありません。
「いずれか」は現代語
本来は、「いづれか」という表記でしたが、今は歴史的表記という扱いになっており、現代の国語表現としては、「いずれか」と書くように教えられています。疑問や反語などの、「いずれか」の古文で使われていた意味で、現代でも使われることがありますが、「いずれか」という表現自体が、文語体に近いので、使用する場面が減っています。
「いづれか」は歴史的仮名遣い
古文のなかでは、「いずれか」というひらがなで表現されることはなく、「何れか」という漢字交じりの表記か、「いづれか」という、歴史的仮名遣いで表現されます。古文のなかで使われる「いづれか」の意味は、「どちらが○○か」という疑問の意味のほか、「どちらが○○か、いやどれでもない」という反語の意味で使用されます。
「いずれか」の意味と例文4つ
「いずれか」の意味
「いずれか」とは、「いくつかある中のどれか」という意味で使われる言葉です。「いったいどれが」という意味もありますが、主に古語として、古文の中で使われている意味です。
「いずれか」の漢字表記
漢字表記にすると、「何れか」と書くことができます。ひらがな表記の場合も、「いづれか」と書いても間違いではありません。本来は、「いづれか」という表記でしたが、今は歴史的表記という扱いになっており、現代の国語表現としては、「いずれか」と書くように教えられています。
「いずれか」の例文4つ
「いずれか」は、現代では主に「いくつかあるどれか」を指す言葉ですが、「いくつかある」の意味は、「二つ以上の複数個」と理解できるため、厳密には「いずれか」にはいくつか意味が出てきます。「いずれか」を使った例文を4つご紹介しますので、使い分けをする際に参考にしてみてください。
例文1「いずれか1つ」
「いずれか1つ」という言い方の場合は、択一という意味を明確に表現しています。「どれか一つ」と言い換えることもできます。
【文例】
・副賞は、目録の中のいずれか一つを、受賞者が選択可能です。
例文2「いずれか一方」
「いずれか一方」とは、先にご紹介した「いずれか」の意味の解釈からすると、「二つ以上の複数の選択対象の一方」と捉えることができます。しかし、ほとんどの場合、選択候補は二つで、二つの中から一方を選択することを意味しています。
【文例】
・最終選考に残ったふたりのうち、いずれか一方が女王の称号を得ることができます。
例文3「いずれかの日」
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「いずれかの日」とは、指定した期間や候補日の中から、一日を選択する場合に使用します。
【文例】
・受診予約は、2月1日、2月8日、2月15日の、いずれかの日から、ご都合の良い日をお選びください。
例文4「いずれかの」
選択するものが1個ではなく、複数個の場合も、「いずれか」の意味を使って表現可能です。先の例文では、択一の場合のみを扱いましたが、複数個の選択を促すことも可能です。
【文例】
・土曜、日曜、祝日のいずれかの場合、料金が10%増しになります。
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「いずれか」と「どちらか」の違い
「いずれか」に似た言葉に「どちらか」があります。「いずれか」と「どちらか」は、意味合いとしてはほぼ同じです。しかし厳密には少し違いがありますので、その使い分け方についてご紹介します。
「どちらか」の意味
「いずれか」は、複数の選択肢から一つ以上のものを選択する意味ですが、「どちらか」は、二つの選択肢から一つを選ぶ意味で使用します。「いずれか」は「どちらか」を兼ねるともいえます。
「いずれか」と「どちらか」の使い分け
二者択一の状況では、双方とも同じ意味で使用することができますが、正式文書の場合は「どちらか」を使うと、くだけた印象になりがちなので、「いずれか」を使用した方が良いでしょう。「いずれか」は文書中でよく使いますが、ビジネス会議の席では、口頭報告や説明のなかでも「どちらか」よりは、「いずれか」を使った方が、丁寧な言い回しとなります。
いずれかを使ってみよう
「いずれか」の使い方は、難しいものではありません。例文をいくつか参考にすれば、使い方を間違うことはないでしょう。「いずれか」を使わずに、「どちらか」などを使うこともできますが、くだけた表現になってしまいます。ビジネスシーンなど、堅い文章や言い回しが好まれる状況では、「どちらか」ではなく、「いずれか」をスマートに使ってみましょう。