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「重ね重ね」の意味
「重ね重ね」の使い方
「何度言葉を重ねても足りないほど、感謝や謝罪などの気持ちが深い」と、受け取る側に印象づけることができます。特にビジネスシーンで使われているのを耳にすることができますが、プライベートでもしばしば登場する言葉です。
「重ね重ね」を使った例文
よく使われる意味だけではなく、少し違った意味でも用いられる場合についても紹介しますので、あわせて確認してみてください。
例文1「重ね重ねありがとうございます」
「このたびはご快諾いただいたうえに、さらに貴重なご意見を賜りまして、重ね重ねありがとうございます」
「さっそくのご連絡恐れいります。先日の件では大変お世話になりましたこと、重ね重ねありがとうございました」
例文2「重ね重ね御礼申し上げます」
「先日はお招きいただきまして、ありがとうございました。また、結構な記念品まで頂戴し、重ね重ね御礼申し上げます」
「平素はご愛顧いただき誠にありがとうございます。またこのたびの県に関しましてもお力添えを賜り、重ね重ね御礼申し上げます」
例文3「重ね重ね申し訳ございません」
「何度も足を運んでいただいたにもかかわらず、お返事も遅れてしまったこと、重ね重ね申し訳ございません」
例文4「重ね重ねお詫び申し上げます」
これも、「申し訳ございません」よりもさらに丁寧な言い回しになっています。お礼を述べる時よりもお詫びする時のほうが、「何度謝罪しても気持ちが収まることはない」といった姿勢が伝わりやすいと言えます。
例文5「重ね重ねのお願いで大変恐縮ですが」
何度も繰り返してお礼を言ったりお詫びしたりするのと同様、やむを得ず何度もお願い事をしてしまう場合にこのような言い方をします。相手方に、こちらの事情も考えてもらえているんだな、と受け取ってもらえる表現です。
例文6「重ね重ねご自愛ください」
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主に、手紙などで使う「ご自愛ください」に「重ね重ね」をつけ足しています。寒くなってきて、さらに雪も降りだしたこの季節なので、風邪などで体調を崩さないように十分に気をつけてくださいね、という意味です。
「重ね重ね」が使えない場面・NG例
「重ね重ね」は、主に自分の抱く感情が深いものであると強調するための表現ですが、いつでもどこでも使ってもいいのか、というと必ずしもそうではありません。具体例をみてみましょう。
「お葬式」不幸が重なることを連想させる
これは「重ね言葉」といって、お葬式などではタブーとされています。「ますます」、「たびたび」、などのような言葉も同じくあてはまります。
「結婚式」再婚を連想させる
これも「重ね言葉」として、「再び結婚式をする」、つまり「この結婚がうまくいかないこと」を連想させるとして、使ってはいけない言葉となっています。
「重ね重ね」はどんな言葉で言い換えられる?
「度々」
「度々申し訳ございませんが、ご確認お願いいたします」
上記は、「何度も繰り返して心苦しいけれど」というお詫びの気持ちが表現されています。
「重ねて」
「先日の件と合わせて、重ねて御礼申し上げます」
お礼状などで見られる表現ですが、「重ねて」は口語よりも文章語として使われることが多いです。
「幾重にも」
「このとおり、幾重にもお詫び申し上げます」
何度も繰り返しお詫びするのでどうぞ許してください、と相手に請う場面が浮かびます。
「重々」
「先日は大変なご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした。(中略)最後になりましたが、このたびの不始末について重々お詫び申し上げます」
文末での挨拶です。謝意などの感情について強調したい場合のほか、このように回数についていうこともできます。
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「重ね重ね」の意味を理解して、正しく使おう
ビジネスシーンで、日常のちょっとしたあらたまった場面で、「重ね重ね」という表現はよく耳にします。だからこそ、その使い方には十分に気を配りたいところです。
やってはいけないマナー・NG例を知っておこう
特にメールなどでは、簡潔に使いどころを極めた一度だけにしておいたほうが、相手に気持ちがより強く伝わるでしょう。