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「重ね重ね」の意味と使い方・例文6コ・使えない場面/NG例

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「重ね重ね」の意味

使われている言葉「重ねる」からもわかるように、「何度も繰り返して~する」という意味を持っています。さらに「何度も繰り返す」ことから、「念を入れるさま」という意味も持っています。「重ね重ね」は「かさねがさね」と読みます。

「重ね重ね」の使い方

「重ね重ね」は、おもに一度だけではなく何度か同じようなことが繰り返された後に、お礼やお詫びの気持ちを伝える時に使います。

「何度言葉を重ねても足りないほど、感謝や謝罪などの気持ちが深い」と、受け取る側に印象づけることができます。特にビジネスシーンで使われているのを耳にすることができますが、プライベートでもしばしば登場する言葉です。

「重ね重ね」を使った例文

それでは実際に、お礼や感謝の気持ちを伝えたい時、心から謝罪したい時、何度か同じこと繰り返して心苦しい時など、「重ね重ね」を使う場面を想定した例文を6つ挙げていきます。

よく使われる意味だけではなく、少し違った意味でも用いられる場合についても紹介しますので、あわせて確認してみてください。

例文1「重ね重ねありがとうございます」

お礼を言わなければならないことが二つある、という場面です。

「このたびはご快諾いただいたうえに、さらに貴重なご意見を賜りまして、重ね重ねありがとうございます」

「さっそくのご連絡恐れいります。先日の件では大変お世話になりましたこと、重ね重ねありがとうございました」

例文2「重ね重ね御礼申し上げます」

「ありがとうございました」と述べた後に、もう一度感謝の意味を込めて「御礼申し上げます」と申し添えます。よりかしこまった表現です。

「先日はお招きいただきまして、ありがとうございました。また、結構な記念品まで頂戴し、重ね重ね御礼申し上げます」

「平素はご愛顧いただき誠にありがとうございます。またこのたびの県に関しましてもお力添えを賜り、重ね重ね御礼申し上げます」

例文3「重ね重ね申し訳ございません」

何度か来ていただいていたのにそのたびに不在で、なおかつ連絡することもできずに時間が空いてしまったという二つのことに関してのお詫びです。

「何度も足を運んでいただいたにもかかわらず、お返事も遅れてしまったこと、重ね重ね申し訳ございません」

例文4「重ね重ねお詫び申し上げます」

「このたびは、弊社の商品につきましてご迷惑をお掛けし、さらにご返送いただくためにお手を煩わせてしまったこと、重ね重ねお詫び申し上げます」

これも、「申し訳ございません」よりもさらに丁寧な言い回しになっています。お礼を述べる時よりもお詫びする時のほうが、「何度謝罪しても気持ちが収まることはない」といった姿勢が伝わりやすいと言えます。

例文5「重ね重ねのお願いで大変恐縮ですが」

「先日の件につきまして、ご検討よろしくお願いいたします。また、重ね重ねのお願いで大変恐縮ですが、今週の金曜日までにお返事を頂けると幸いです」

何度も繰り返してお礼を言ったりお詫びしたりするのと同様、やむを得ず何度もお願い事をしてしまう場合にこのような言い方をします。相手方に、こちらの事情も考えてもらえているんだな、と受け取ってもらえる表現です。

例文6「重ね重ねご自愛ください」

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「だんだんと気温が下がり、雪の知らせも届く頃となりました。重ね重ねご自愛くださいませ」

主に、手紙などで使う「ご自愛ください」に「重ね重ね」をつけ足しています。寒くなってきて、さらに雪も降りだしたこの季節なので、風邪などで体調を崩さないように十分に気をつけてくださいね、という意味です。

「重ね重ね」が使えない場面・NG例

「重ね重ね」は、繰り返して起こってはいけないことについて話題にする場合使ってはいけないとされています。お葬式など、ご不幸があった場合などが当てはまります。

「重ね重ね」は、主に自分の抱く感情が深いものであると強調するための表現ですが、いつでもどこでも使ってもいいのか、というと必ずしもそうではありません。具体例をみてみましょう。

「お葬式」不幸が重なることを連想させる

お葬式に参列して弔意を表す場合、間違っても「重ね重ねお悔やみ申し上げます」と言ってはいけません。「重ね重ね」は「重なる」という意味から見てもふさわしくない言葉なのですが、2回繰り返されているということが「次々と不幸が起こることを連想させる」とされています。

これは「重ね言葉」といって、お葬式などではタブーとされています。「ますます」、「たびたび」、などのような言葉も同じくあてはまります。

「結婚式」再婚を連想させる

お葬式同様、結婚式でも「重ね重ね」のように繰り返して表現する言葉は使いません。例えば、結婚と同時に赤ちゃんを授かっている新郎新婦に対して、二つおめでたいことが重なってよかったね、という意味であっても、「重ね重ねお祝い申し上げます」とは言いません。

これも「重ね言葉」として、「再び結婚式をする」、つまり「この結婚がうまくいかないこと」を連想させるとして、使ってはいけない言葉となっています。

いかに丁寧な印象を与えるとはいえ、「敬語」は使う時と場合を選ばなければたちまち失礼にあたってしまうことがあります。日本語ならではの表現である「敬語」についての知識を深め、正しく自分の知識として身につけたい方は、こちらの本を読んでみてください。

「重ね重ね」はどんな言葉で言い換えられる?

「重ね重ね」という表現は、「度々」、「重ねて」、「幾重にも」、「重々」などのような言葉に言い換えることもできます。一通の挨拶状の中でどうしても同じような言葉が重なってしまいそうな時は、上記のような類義語を上手に使って言い回しを適宜変え、くどくなりすぎないようにしましょう。

「度々」

「度々(たびたび)」とは、同じ物事が何度も繰り返される様子を表している言葉です。

「度々申し訳ございませんが、ご確認お願いいたします」

上記は、「何度も繰り返して心苦しいけれど」というお詫びの気持ちが表現されています。

「重ねて」

「重ねて」とは、同じ事柄が繰り返されて起こる様子を指します。

「先日の件と合わせて、重ねて御礼申し上げます」

お礼状などで見られる表現ですが、「重ねて」は口語よりも文章語として使われることが多いです。

「幾重にも」

「幾重にも(いくえにも)」は、繰り返し、何度も、何重にも、という意味です。

「このとおり、幾重にもお詫び申し上げます」

何度も繰り返しお詫びするのでどうぞ許してください、と相手に請う場面が浮かびます。

「重々」

「重々(じゅうじゅう)」は「何度も」などの意味があり、「重ね重ね」を熟語化した言葉です。

「先日は大変なご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした。(中略)最後になりましたが、このたびの不始末について重々お詫び申し上げます」

文末での挨拶です。謝意などの感情について強調したい場合のほか、このように回数についていうこともできます。

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「重ね重ね」の意味を理解して、正しく使おう

「重ね重ね」という言葉についてみてきましたが、いかがだったでしょうか。意味はもちろん、使い方についても知識を深めておくと、言葉づかいの正しい人物だと高く評価されること間違いなしです。

ビジネスシーンで、日常のちょっとしたあらたまった場面で、「重ね重ね」という表現はよく耳にします。だからこそ、その使い方には十分に気を配りたいところです。

やってはいけないマナー・NG例を知っておこう

「重ね重ね」という言葉を使う場合、「重ね重ね」という言葉自体を「重ねない」ということに注意しましょう。例えば、「重ね重ねご迷惑をお掛けいたしました。重ね重ねお詫び申し上げます」とすれば、かなりくどい文章となってしまいます。

特にメールなどでは、簡潔に使いどころを極めた一度だけにしておいたほうが、相手に気持ちがより強く伝わるでしょう。

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