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「心ばかりですが」の意味と使い方
「心ばかりですが」という言葉の意味は、「自分の心の一部分を表しただけですが」「ほんの少しの気持ちですが」「ささやかではありますが」というように、直訳した「気持ちだけですが」のようにすべての気持ちを表した言い方ではなく、自分のすべての気持ちではないという意味で使われます。
「心ばかりですが」とは自分のことをへりくだらせる言い回しであり謙譲語となります。
「心ばかりですが」の類語・言い換え表現
・気持ちばかりですが
・ささやかですが
・つまらないものですが
・形ばかりですが
・ほんの少しですが
・ほんの気持ちですが
・ほんの僅かではございますが
・粗品でございますが
・大したものではありませんが
・気に入っていただけるといいのですが
・お気に召していただけるといいのですが
・お口に合うかわかりませんが(贈り物が食べ物の場合)
「心ばかりですが」とお礼をする表現方法
お菓子を添えてのお礼方法
お菓子はなるべく日持ちする品物を差し上げましょう。どうしても日持ちしないお菓子であった場合は事前にお知らせしておくお気遣いを忘れないようにしましょう。また近所で購入したお菓子もなるべく避けましょう。近所で済ませてしまった印象を持たせてしまうと折角の感謝の気持ちを半減させてしまうことになりかねません。
「お召し上がりください」を使った例文
・「この度はありがとうございました。心ばかりですがどうぞお召し上がりください」
・「ありがとうございました。心ばかりですがお気に召していただければ幸いです」
・「ありがとうございました。心ばかりですがご賞味いただければとおもいます」
・「ありがとうございました。心ばかりですがご笑納くださいませ」
・「ありがとうございました。ほんのお口汚しですがお召し上がりください」
・「お口汚しにいかがとおもいました心ばかりですがお持ちしました」
・「心ばかりの品物ですがお口に合うとよろしいのですが」
・「〇〇で評判のお菓子ですが〇〇様のお口に合うとよろしいのですが心ばかりではありますがどうぞお納めください」
「心ばかりですが」の謝罪での使い方
あくまでも謝罪が1番大切になりますので贈り物だけで謝罪が成立すると思わせる素振りや言い回しをしないように心がけましょう。謝罪の場合の品物の相場は5000円から10000円程度にしましょう。安すぎても高すぎても失礼になりますので気をつけましょう。
熨斗紙の表書きは「お詫び」や「陳謝」「深謝」にします。派手なものやお祝い事で使われる熨斗紙の場合には失くしてしまった方が失礼にあたりません。謝罪の品物が食べ物だった場合には日持ちするものを用意しましょう。
謝罪をする時に贈り物をする場合、謝罪してから品物を渡すまでは袋に入れておいて、渡すタイミングになったときに袋から取り出して渡すようにしましょう。
「心ばかりですが」を使った謝罪での例文
・「失礼かとは存じますがお詫びの印に心ばかりですがお納めください」
・「お詫びの気持ちを込めて心ばかりですがお受け取りください」
・「この度はご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。心ばかりではございますがどうぞお納めください」
「心ばかりですが」の香典での使い方
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一般的には受付で香典を渡すことになりますが、その際一礼をしたあとで「この度はご愁傷さまです」とひとこと添えたあとにふくさから香典を取り出したあと、ふくさを畳み一度香典をふくさの上で相手側に向きを変えてから、あるいはふくさを畳んでテーブルに置いてから両手で香典を渡します。その際に「心ばかりですがご霊前にお供えください」と続けるように使いましょう。
「心ばかりですが」を使った香典の渡し方での例文
・「心よりお悔やみ申し上げます。心ばかりですがお納めください」
・「この度はご愁傷さまです。心ばかりですがどうぞご霊前にお供えください」
「心ばかりですが」の手紙での使い方
手紙と一緒に贈り物をした時は、相手が不在で受け取ることができずに再配達の手間をとらせないようにするためにも、時間指定をすることをおすすめします。また、届いたことをお知らせする通知を承っている配送業者では届け出通知依頼をすることもおすすめします。
手紙を書く際にはパソコンなどを使って印刷した手紙でもマナー違反にはなりませんが心を込めた気持ちを形として伝えたいので、できるだけ手書きにこだわると良いでしょう。手書きの良さは手間をとっていることがわかりやすくお相手に伝わるので字が苦手な人でも丁寧に書くことで気持ちがより伝わることでしょう。
「心ばかりですが」を使った手紙での例文
・「心ばかりの品物でございますがお気に召していただけたら幸いです。どうぞお納めください」
・「先日はご来店いただきましてありがとうございました。心ばかりのおもてなしでしたがご満足いただけたでしょうか」
・「心ばかりですがどうぞご遠慮なくお受け取りください」
・「つきましては日頃の感謝の気持ちとして、心ばかりですが季節のお菓子をお送り致しますので皆様でお召し上がりください」
・「先日わが家で育てた無農薬のお野菜の収穫時期が参りました。つきましては〇〇様にも是非召し上がっていただきたく、ほんの心ばかりですがお送りいたしましたのでご家族皆様でお召し上がりください」
「心ばかりですが」のお祝いでの使い方
「心ばかりですが」を使ったお祝いでの例文
・「ご入学おめでとうございます。これからの学業を応援するしるしに心ばかりですが品物をお送り致しました」
・「ご結婚おめでとうございます。新しいご家族の健康を祈って心ばかりですがお祝いの品を送らさせていただきますのでお納めください」
・「ご就職おめでとうございます。これからの活躍を期待しております。つきましてはお祝いのしるしに心ばかりですが品物をお送り致しましたのでお気に召していただけたら幸栄です」
・「この度は退院おめでとうございます。無事に退院されたとお聞きし安心しました。心ばかりですが快気祝いとしてお菓子を送り致しましたのでご賞味ください。」
心ばかりと似ている「心付け」とは?
また、引越し屋さんにも引っ越し費用とは別に感謝のしるしとして心付けとして少額包んだり食事を用意したりすることもありました。
つまり「心付け」とは「心ばかりを表した形」ということになります。
最近よく使われている「心ばかりですが」はポチ袋
親戚の子供が小さい時には、「お年玉」と書かれているものでも抵抗なく渡すことができますが、だんだんと成長してきて大きくなった子供には「お年玉」では少し雰囲気がありません。そこで「心ばかりですが」と書かれたポチ袋を渡すことで、グッと雰囲気が大人になりスマートに渡すことができるでしょう。
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「心ばかりですが」という言葉は日本人の美学
そこで近年では「つまらないものですが」ではなく「心ばかりですが」と言い換えることが一般的な日本人の美学となってきています。このようなマナーをわきまえることでコミュニケーションがよりスムーズになることでしょう。