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「心ばかりですが」の意味と使い方・お礼・謝罪・香典での使い方

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「心ばかりですが」の意味と使い方

「心ばかりですが」という言葉は漢字で書くと「心許りですが」と書きます。心は自分の気持ちのことを表し、許りは「~だけ」「~のみ」など範囲を限定することを表します。このことから直訳すると「気持ちだけですが」となりますが「心ばかりですが」となると少し解釈が変わります。

「心ばかりですが」という言葉の意味は、「自分の心の一部分を表しただけですが」「ほんの少しの気持ちですが」「ささやかではありますが」というように、直訳した「気持ちだけですが」のようにすべての気持ちを表した言い方ではなく、自分のすべての気持ちではないという意味で使われます。

「心ばかりですが」とは自分のことをへりくだらせる言い回しであり謙譲語となります。

「心ばかりですが」の類語・言い換え表現

「心ばかりですが」という言葉を言い換えた場合、次のような表現方法がありますが時と場合によっては適切ではない表現方法もありますので正しく使い分けましょう。

・気持ちばかりですが
・ささやかですが
・つまらないものですが
・形ばかりですが
・ほんの少しですが
・ほんの気持ちですが
・ほんの僅かではございますが
・粗品でございますが
・大したものではありませんが
・気に入っていただけるといいのですが
・お気に召していただけるといいのですが
・お口に合うかわかりませんが(贈り物が食べ物の場合)

「心ばかりですが」とお礼をする表現方法

「心ばかりですが」という謙譲語を使ってお礼をする時の言い回しの表現方法をご紹介します。感謝の気持ちを込めてお礼をするのですから、お相手に気持ちよく受け取っていただくためにも失礼のないように気をつけましょう。

お菓子を添えてのお礼方法

お礼の贈り物をする時は、なにに対してのお礼なのかをきちんとお伝えして渡すことをおすすめします。場合によってはお相手の方が「お礼をされるほどのことではない」と感じている方もいらっしゃいますし、あまり親交がない方の場合も受け取りづらくなってしまうケースがあるからです。折角のお礼の品物ですから気持ちよく受け取っていただくためにもストレートに感謝の気持ちを添えてお渡ししましょう。

お菓子はなるべく日持ちする品物を差し上げましょう。どうしても日持ちしないお菓子であった場合は事前にお知らせしておくお気遣いを忘れないようにしましょう。また近所で購入したお菓子もなるべく避けましょう。近所で済ませてしまった印象を持たせてしまうと折角の感謝の気持ちを半減させてしまうことになりかねません。

「お召し上がりください」を使った例文

・「先日は大変お世話になりました。心ばかりですがお召し上がり下さい」
・「この度はありがとうございました。心ばかりですがどうぞお召し上がりください」
・「ありがとうございました。心ばかりですがお気に召していただければ幸いです」
・「ありがとうございました。心ばかりですがご賞味いただければとおもいます」
・「ありがとうございました。心ばかりですがご笑納くださいませ」
・「ありがとうございました。ほんのお口汚しですがお召し上がりください」
・「お口汚しにいかがとおもいました心ばかりですがお持ちしました」
・「心ばかりの品物ですがお口に合うとよろしいのですが」
・「〇〇で評判のお菓子ですが〇〇様のお口に合うとよろしいのですが心ばかりではありますがどうぞお納めください」

「心ばかりですが」の謝罪での使い方

謝罪の時に「心ばかりですが」と使う時に、まず必要なことはお詫びを先に伝えて誠意をみせることです。そして贈り物をする時はひとこと「心ばかりですが」とお伝えすると良いでしょう。

あくまでも謝罪が1番大切になりますので贈り物だけで謝罪が成立すると思わせる素振りや言い回しをしないように心がけましょう。謝罪の場合の品物の相場は5000円から10000円程度にしましょう。安すぎても高すぎても失礼になりますので気をつけましょう。

熨斗紙の表書きは「お詫び」や「陳謝」「深謝」にします。派手なものやお祝い事で使われる熨斗紙の場合には失くしてしまった方が失礼にあたりません。謝罪の品物が食べ物だった場合には日持ちするものを用意しましょう。

謝罪をする時に贈り物をする場合、謝罪してから品物を渡すまでは袋に入れておいて、渡すタイミングになったときに袋から取り出して渡すようにしましょう。

「心ばかりですが」を使った謝罪での例文

・「お詫びの気持ちとして心ばかりですがお納めください」
・「失礼かとは存じますがお詫びの印に心ばかりですがお納めください」
・「お詫びの気持ちを込めて心ばかりですがお受け取りください」
・「この度はご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。心ばかりではございますがどうぞお納めください」

「心ばかりですが」の香典での使い方

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香典の渡す時に使う「心ばかりですが」という言葉の使い方をご紹介します。

一般的には受付で香典を渡すことになりますが、その際一礼をしたあとで「この度はご愁傷さまです」とひとこと添えたあとにふくさから香典を取り出したあと、ふくさを畳み一度香典をふくさの上で相手側に向きを変えてから、あるいはふくさを畳んでテーブルに置いてから両手で香典を渡します。その際に「心ばかりですがご霊前にお供えください」と続けるように使いましょう。

「心ばかりですが」を使った香典の渡し方での例文

・「この度は突然のことでお悔やみ申し上げます。心ばかりですがお受け取り下さい」
・「心よりお悔やみ申し上げます。心ばかりですがお納めください」
・「この度はご愁傷さまです。心ばかりですがどうぞご霊前にお供えください」

「心ばかりですが」の手紙での使い方

手紙で「心ばかりですが」という言葉を使うシチュエーションとして贈り物と一緒に手紙を同封する形が一般的ではありますが、中にはセールスレターのように来店していただいたことに対してのお礼状として品物はつけずに送る場合もあります。

手紙と一緒に贈り物をした時は、相手が不在で受け取ることができずに再配達の手間をとらせないようにするためにも、時間指定をすることをおすすめします。また、届いたことをお知らせする通知を承っている配送業者では届け出通知依頼をすることもおすすめします。

手紙を書く際にはパソコンなどを使って印刷した手紙でもマナー違反にはなりませんが心を込めた気持ちを形として伝えたいので、できるだけ手書きにこだわると良いでしょう。手書きの良さは手間をとっていることがわかりやすくお相手に伝わるので字が苦手な人でも丁寧に書くことで気持ちがより伝わることでしょう。

「心ばかりですが」を使った手紙での例文

・「先日は大変お世話になりましてありがとうございます。つきましては心ばかりですが感謝のしるしとして季節限定のお菓子をお送り致しましたのでどうぞご賞味くださいませ」
・「心ばかりの品物でございますがお気に召していただけたら幸いです。どうぞお納めください」
・「先日はご来店いただきましてありがとうございました。心ばかりのおもてなしでしたがご満足いただけたでしょうか」
・「心ばかりですがどうぞご遠慮なくお受け取りください」
・「つきましては日頃の感謝の気持ちとして、心ばかりですが季節のお菓子をお送り致しますので皆様でお召し上がりください」
・「先日わが家で育てた無農薬のお野菜の収穫時期が参りました。つきましては〇〇様にも是非召し上がっていただきたく、ほんの心ばかりですがお送りいたしましたのでご家族皆様でお召し上がりください」

「心ばかりですが」のお祝いでの使い方

出産祝いや入学祝に結婚式や就職祝いなど特に春はお祝い事が多いことでしょう。そんな時にも使われる「心ばかりですが」という言葉ですがどんなタイミングで使うことが良いのでしょうか。お祝いで使う「心ばかりですが」という言葉の例文をご紹介します。

「心ばかりですが」を使ったお祝いでの例文

・「この度はご出産おめでとうございます。心ばかりですがお祝いする気持ちを込めてお送り致します。」
・「ご入学おめでとうございます。これからの学業を応援するしるしに心ばかりですが品物をお送り致しました」
・「ご結婚おめでとうございます。新しいご家族の健康を祈って心ばかりですがお祝いの品を送らさせていただきますのでお納めください」
・「ご就職おめでとうございます。これからの活躍を期待しております。つきましてはお祝いのしるしに心ばかりですが品物をお送り致しましたのでお気に召していただけたら幸栄です」
・「この度は退院おめでとうございます。無事に退院されたとお聞きし安心しました。心ばかりですが快気祝いとしてお菓子を送り致しましたのでご賞味ください。」

心ばかりと似ている「心付け」とは?

「心付け」とは特別な配慮に対する感謝のしるしや祝儀として渡す小額のお金や物、チップなどのことを言います。昔の習わしでは、結婚式でウエディングプランナーや着付け、ヘアメイクを担当してくれた方などに費用とは別に感謝のしるしとして心付けを用意することがありました。

また、引越し屋さんにも引っ越し費用とは別に感謝のしるしとして心付けとして少額包んだり食事を用意したりすることもありました。

つまり「心付け」とは「心ばかりを表した形」ということになります。

最近よく使われている「心ばかりですが」はポチ袋

「心ばかりですが」という言葉が最近よく使われているのが「ポチ袋(お年玉)」です。小さな封筒に「心ばかりですが」や「心ばかり」という言葉が印刷されているものが市販で販売されています。

親戚の子供が小さい時には、「お年玉」と書かれているものでも抵抗なく渡すことができますが、だんだんと成長してきて大きくなった子供には「お年玉」では少し雰囲気がありません。そこで「心ばかりですが」と書かれたポチ袋を渡すことで、グッと雰囲気が大人になりスマートに渡すことができるでしょう。

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「心ばかりですが」という言葉は日本人の美学

少し昔の日本では自分のことをへりくださせて言う謙譲語で贈り物をする時には「つまらないものですが」と使うことが当たり前でしたが、これを日本の謙譲の美学と捉えずに「つまらないものなどこちらによこすな」と捉えてしまう方も少なからず存在していました。

そこで近年では「つまらないものですが」ではなく「心ばかりですが」と言い換えることが一般的な日本人の美学となってきています。このようなマナーをわきまえることでコミュニケーションがよりスムーズになることでしょう。

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