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「ご指導のほどよろしくお願いいたします」の使い方とは?例文や注意点も解説

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あいさつの最後の締めくくりや、文書の末尾に「ご指導のほどよろしくお願いいたします」という1文が添えられているのを耳にしたり目にしたりしたことはありませんか。ビジネスシーンだけでなく、プライベートでも使われることのあるフレーズです。

本記事では、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」に込められている意味と使い方について解説しています。例文も紹介しているので、一読しておけば、意味や相手を誤って使ってしまうミスを避けられます。

あわせて、言い換えに使える表現も紹介しているので、言い換えによるニュアンスの違いや、言い換えることで理解しやすくなるフレーズの意味など、理解を深めましょう。

相手を不快にすることなく、自分の気持ちをしっかり伝えられるように、正しい意味と使い方を理解しておくことが大切です。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」の意味

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」というフレーズを、耳にしたり、実際に使ったりしたことはありますか。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」というフレーズは、ビジネスシーンで多く使われる言葉です。ビジネスシーンでは、適切な言葉遣いをしたり、言葉の意味を正しく理解していたりすることは、とても大切です。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」という言葉は、指導してもらうことをお願いしているという意味があります。指導してくれるように、お願いいたしますという意味です。

「のほど」の意味

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」という言葉に使われている「のほど」という言葉は、表現を柔らかくするために使われています。「の程」と漢字で書く場合もあります。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」で「のほど」という言葉を使わなくても、「ご指導よろしくお願いいたします」という言い方が可能です。ただしこの表現では、「必ず指導して欲しい」と話者が意図していない強い表現として受け取られてしまう可能性もあります。

指導する側の気持ちに配慮しながら、お願いの気持ちや、お願いすることが申し訳ないという気持ちもこめて、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」と表現します。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」の使い方・例文

ここでは、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」が実際にはどのような場面で使われているのか、例文を交えながら使い方を解説していきます。

ご自身の置かれている環境にあてはめたり、これから先に遭遇しそうな場面を想像したりしながら、自分の言葉として使えるようにしておきましょう。

上司への年賀状の場合

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」は、上司への年賀状の締め文として、ほぼ定型のフレーズを使えます。

「今年もよろしくお願いします」と書くだけでは、何をお願いされているのかわからない文章になりますが、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」であれば、仕事のことを気にかけていることを読み取れます。

例文
  • 本年も、変わらぬご指導のほどよろしくお願いいたします。

人事異動後の挨拶メールの場合

人事異動により、所属部署が変わった場合、着任した部署への挨拶メールで、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」と記載するのもほぼ定型といえます。わからないことがあっても、新しい部署の人びとに協力してもらえるように、挨拶文に記載しておきましょう。
例文
  • 本日より着任いたしました。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
異動元の関係者に出す挨拶文に、同様の文を書いても構いません。

異動先の上司への挨拶メールの場合

異動が決まり、これから上司となる人へ挨拶メールを書く場合も、メールの最後を「ご指導のほどよろしくお願いいたします」の一文で締めくくりましょう。今まで面識がなかった上司の場合は、「ご指導賜りますよう」を使ってもよいでしょう。
例文
  • 〇〇部の一員として貢献できるよう精進いたしますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。取り急ぎ、メールにてご挨拶を申し上げます。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」の注意点

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ビジネスシーンで「ご指導のほどよろしくお願いいたします」と使う場合には、注意しなければならないポイントがいくつかあります。たとえば、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」というフレーズは、つきあいが継続しない場合には使えません。

ビジネスシーンでは、社外の相手に使うのは適切ではないともいわれています。ここでは、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」を使うときに、知っておきたい注意点を解説していきます。

挨拶メールもしくはビジネスメールの結びに使う

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」は、ビジネスメールだけでなく、プライベートの挨拶メールでも結びの一文として書けます。目上の人にメールを出したときには使ってみましょう。
例文
  • これからも精進していきますので、引き続きご指導のほど、よろしくお願いいたします。

社内の上司・先輩など目上の人に用いる

上司だけでなく、社内の上司や先輩などに対し、挨拶のスピーチの中やメールの締めの一文として「ご指導のほどよろしくお願いいたします」を使ってみましょう。

仕事のサポートを受けたあとや、これから一緒に仕事をしていくときなど、一文を添えて、協力を仰ぎたいという気持ちを伝えられます。

例文
  • 今日から社員として精一杯頑張ります。みなさま、ご指導のほどよろしくお願いいたします。

社外あてに「ご指導」は使わない

社外の人に対しては、余ほど相手と親しくない限り「ご指導のほどよろしくお願いいたします」は使わない方が無難です。通常「指導」は自社内で完結すべきであり、社外の人間に指導時間を割かせるのは失礼にあたるという考え方があるためです。

ただし、相手との親しさや信頼関係が築けている場合は、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」とお願いしても失礼だと受け取られないケースもあります。

社外あての書き出しには「ご高配」「お引き立て」を使う

社外宛てのメールや手紙のような文書では、「ご高配」や「お引き立て」を使うことがビジネス文書の定型のひとつとなっています。

「高配」とは「他人を敬って、その心配りをいう語」として使われる言葉です。ビジネス文書の定型文だと理解しておけばよいでしょう。「ご高配」や「お引き立て」は書き出しにも結びにも使えます。

例文
  • 日頃より、ご高配(お引き立て)を賜りありがとう存じます。
  • ご高配お引き立てを賜りますようお願いいたします。

社外あての結びには「ご厚誼」「ご厚情」「ご愛顧」を使う

社外あての文書で、結びの文には「ご厚誼」「ご厚情」「ご愛顧」という言葉を使えます。「厚いよしみ」「厚いなさけ」「目をかけ引き立てること」などを意味する敬語表現です。

何かをお願いする言葉ではなく、してもらったことに対するお礼の文章になるため、社外宛ての文書に適しています。

例文
  • ご厚誼(ご厚情・ご愛顧)を賜りますようお願いいたします。

「ご指導のほど」の言い換え表現

ビジネスシーンで「ご指導のほどよろしくお願いいたします」という言葉を使う場面で、「ご指導のほど」を別の言葉に言い換えて、ほぼ同じ意味として使える類語も覚えておきましょう。

ここでは、「指導」の代わりに「教授」「教示」「指南」「指摘」「導き」を使って言い換える方法を紹介します。なお、「ほど」は断定を避け、言葉を和らげる効果のある表現です。

ご教授のほど

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「教授」は大学の教育職というイメージが強い言葉ですが、「学問や技芸を教え授けること」という意味があります。「ご教授ください」は「教えてください」とほぼ同義です。

「ご指導」は、使われている漢字のとおり「導いてほしい」という思いが込められている言葉で「ご教授」は専門性の高い知識に対して使われる言葉です。ニュアンスは異なりますが、近い意味で言い換えられます。

例文
  • 貴社の業務フローについて、ご教授のほどお願いいたします。

ご教示のほど

「教示」は「知識や方法などを教え示すこと」という意味です。「教授」ほど深い知識を必要としない事柄について教えて欲しいときに使われます。「指導」のように導いてほしいという思いもなく、「提示」に近い意味で使うことの多い言葉です。
例文
  • 御社で予定されている日程につき、ご教示のほどお願いいたします。

ご指南のほど

「指南」には、「武術・芸能などを教え示すこと」「指導すること」という意味があります。「指導」とほぼ同じ意味で使えます。

ただし、「指南」は「武術・芸能などを教え示すこと」という意味が根底にあるため、何を教えてもらうときにでも使える言葉ではありません。技術関連で教えを乞うときに使いましょう。

例文
  • まだ若輩者ですので、なにとぞご指南のほどお願い申し上げます。

ご指摘のほど

「指摘」には「大切な点や注意すべきこと、欠点や過失などを具体的に取り上げて指し示すこと」という意味があります。

「指導してください」という代わりに「至らない点があれば指摘してください」という意味で「ご指摘のほど」と言い換えられます。

例文
  • 至らない点などあれば、ご指摘のほどお願い申し上げます。

お導きのほど

「お導き」は、導いて欲しいという気持ちを伝えるときに使われ、「ご指導」に比べると「教える」という要素が欠けています。ほぼ同じ意味で言い換えが可能ですが、「教える」という意味が欠けている分、多くの場面で使えます。
例文
  • 新しいプロジェクトで右も左もわからない状態ですので、お導きのほどよろしくお願いいたします。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」の丁寧表現

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」は、「ご指導」が尊敬語であり、「いたします」が謙譲語という全体として敬語の形式になっているフレーズです。ただし、「のほど」や「いたします」はさらに丁寧な敬語に変換できるため、より丁寧な表現に言い換えることも可能です。

ここでは「ご指導のほどよろしくお願いいたします」をさらに丁寧な表現に言い換えるフレーズを紹介します。

「ご指導賜りますようよろしくお願いいたします」

「ご指導賜りますようよろしくお願いいたします」の「賜る(たまわる)」という言葉は、「もらう」の謙譲語です。指導してもらいたいということを丁寧に伝えられます。

直属の先輩や上司のように、関係性のある、ある程度親しい目上の人に対しては、「ご指導のほどよろしくお願いいたします」で十分です。「賜ります」まで使ってしまうと仰々しく、不自然な感じを与えてしまうので注意しましょう。

「ご指導いただきますようよろしくお願いいたします」

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「ご指導のほど」を「ご指導いただきますよう」に言い換えると、さらに丁寧な敬語表現になります。

「賜る」ほど仰々しくなく、「のほど」で済ませてしまうよりも丁寧な表現です。親しい上司や先輩に対して「賜る」はあまり適切な敬語ではありませんが「いただく」であれば、堅すぎず敬意も十分に示せます。

「ご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます」

「ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします」という言葉は、教え導きながら、励ましてもらうという意味があります。「ご指導のほどよろしくお願いします」よりも、厳しく教えや指導を受けたいという印象を相手に与えます。

自分のことをしっかりと鍛えてほしい、という意志を伝えるべき相手に対して使いましょう。直属の上司や、指導してくれる先輩社員などに使うと気持ちが伝わります。

「ご指導のほど」の英語表現

「ご指導のほど」という意味にあたる英語表現には、「advice」「guidance」「coaching」「instruction」「teaching」などがあります。自動翻訳ツールを使うと、日本語の入力の仕方によって、これらの中からいずれかの単語が使われた文章が表示されます。

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」をビジネス文書として英訳するのであれば、「advice」が一番意味の近い意味を表現できる単語です。

例文
  • Thank you for your continued advice!(今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします。)

使い方を理解して適切な場面で使おう

「ご指導のほどよろしくお願いいたします」という言葉の意味や使い方について、おわかりいただけたでしょうか。

「ご指導のほどよろしくお願いします」という言葉は、目上の人や上司に対して、教えを受けたい気持ちを伝えられます。「のほど」という言葉を使うことによって、柔らかい表現が可能になります。

「ご指導のほどよろしくお願いします」という言葉の意味と使い方を正しく理解し、相手を敬う気持ちを込めて使っていきましょう。

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