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「懇切丁寧」の意味と使い方・類語・対義語・読み方・例文

初回公開日:2018年05月29日

更新日:2020年02月08日

記載されている内容は2018年05月29日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。

また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

人から何か物事を教わるときに、相手の説明の態度や話し方などが丁寧な時に使われる言葉で「懇切丁寧」があります。いろいろな場面で見聞きすることが多い言葉ですが、いざ使うとなると困ることもあります。「懇切丁寧」をさまざまな角度から紹介していきます。

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始めだからこそ

何かを始める時、何も知識がなくて右も左もわかりません。例えば何か契約をしなければならない場合は、担当者の説明で疑問や不安が払しょくされていきます。

ただし、説明と一言で言っても受けての理解力は人それぞれです。説明する側は必要事項を的確に伝えても、その言葉を受ける側がそれについての基本的な知識が伴わなければ理解に至りません。

こんな時に嬉しいのは、言葉を砕いて遠回りでもわかりやすい簡単な単語を使って説明してくれることです。そのためには説明する人もその内容を十分に理解していることが条件になってきます。

説明を受ける人の様子をうかがって、どのような説明の仕方が最適かをその都度思案しながらすすめるととても親切です。受ける人も説明者のやさしさに触れることができます。

このように「懇切丁寧」の心がけは重要です。今回は「懇切丁寧」の言葉を詳しく解説していきます。

「懇切丁寧」の意味と使い方

日々の生活の上で「懇切丁寧」という言葉を使う機会は多くはありません。この「懇切丁寧」はどのような意味を含み、どのように使われているのでしょう。

意味と使い方を知り、どこかの場面で使用してみることで「懇切丁寧」の言葉の理解を深めることができます。

「懇切丁寧」の読み方

「懇切丁寧」と書いていますが、皆さんは漢字から大体の意味を推測しているでしょう。では読み方はどうでしょう。

「こんせつていねい」

この漢字の読みは上記のとおりです。「懇切丁寧」の下2文字はよく使われる熟語ですから読めるでしょうが、上の「懇切」はあまり使う場面が多くありません。紙面や映像メディア上で目上の人への言い方として使われることが多いので、耳にしたことがある人も多いでしょう。

「懇切丁寧」の意味

ここでは「懇切丁寧」の意味についてみてみましょう。意味は「心がこもっており、細かいところまで配慮がゆきとどいている」です。

「懇切丁寧」は2つの熟語が併記されて四字熟語になったものだと考えるとわかりやすいです。「懇切」はとても親切な様子を表しています。「丁寧」は気配りが行き届いていることで、2つ足すことで、重ねて親身につくしてくれていることを強調した言葉になっています。

「親切丁寧」との違い

今回のテーマである「懇切丁寧」は四字熟語として辞書などに載っています。この「懇切丁寧」にとても似ている言葉で「親切丁寧」というものを時折街中などで耳にすることがあります。

実際、「親切丁寧」は四字熟語として辞書に記載されてはいません。「懇切丁寧」と同じように「親切」と「丁寧」の2つの言葉を並べたもので、表現している意味も類似しています。

「親切丁寧」はどちらかというと小売などの店舗で耳にすることが多く、そのお店の心構えをお客さんに伝える言葉の一つとして採用されているケースが多いです。「懇切」よりも「親切」という言葉の方が、より多くのお客さんに馴染み深い言葉ですし理解しやすいことから選ばれているケースが見受けられます。

そのため「親切で丁寧な」という言葉からリズムを生み、耳に心地よく聞こえる方法として助詞を抜いて使われています。

「懇切丁寧」の使い方

「懇切丁寧」は後ろに「説明」や「指導」「対応」といった言葉をともないます。その後ろについた言葉の様子が「懇切丁寧」であると形容する働きになります。

また、丁寧な様子をさらに強調した形で表現しているので、「非常に丁寧に」などと同様の扱いになっており、「非常に懇切丁寧に」のように「懇切丁寧」の前に程度の副詞がつくことはあまりありません。

「懇切丁寧」の類語

言葉には似た意味をともなうものもあります。一般的には「懇切丁寧」が多く使われますが、その他の言葉はいったい何があるのでしょう。いくつか紹介していきます。

四字熟語

まずは、「懇切丁寧」と同じ四字熟語をみてみましょう。あまり目にしたり、耳に聞こえることは少ないでしょうが、以下の2つが挙げられます。

「丁寧懇切」

これは「懇切丁寧」の「懇切」と「丁寧」が置き換えられた言葉です。意味は「懇切丁寧」と同じです。そのため、普段使われることはあまりなく「懇切丁寧」が常用されています。

「懇到切至」

「懇到切至(こんとうせっし)」

意味は「懇切丁寧」と同じで、細かなところまで配慮されて親切なようすのことです。この言葉は江戸時代の儒学者、佐藤一斎がかいた「言志録」に記載されています。この本は上に立つ者が読む教科書のような役割をはたしていて、現在まで読み続けられています。

「言志録」には他に「言志後録」「言志晩録」「言志耋(てつ)録」があり4つをまとめて「 言志四録」といわれています。

慇懃丁重

「慇懃丁重(いんぎんていちょう)」

「慇懃」はとても礼儀正しく丁寧なようすをあらわしています。「丁重」もとても丁寧という意味を持ち、2つを重ねて非常に丁寧で礼儀正しいことをあらわします。

以前は「慇懃鄭重」と書かれていましたが、時代を経て今は常用漢字である「丁」の漢字を用いて「慇懃丁重」と書きます。

その他の言葉

いままでは「懇切丁寧」と同じ四字熟語で紹介してきましたが、その他の言葉で似た意味を持つものもあります。こちらは四字熟語と違い、硬さがなく、よく日常的に使われている言葉が多いです。

事細かに

細部までという意味です。説明を受ける場合は、受け手がわからない部分を小さなことまでわかりやすく説明している様子をあらわします。文体の流れではそこに「丁寧」に行われている様子も含むこともあるので、「懇切丁寧」と同じ使い方が可能です。

四字熟語の「懇切丁寧」よりは砕いた印象があり、日常でも使用されることが多いです。例文として「彼から渡されたその日のスケジュールには、時間ごとに行われる内容など事細かに書かれていて、何も知らないで行った私たちでもすぐに把握できた」などのように使われます。

手取り足取り

こちらも説明や指導などの人に教える時に使われる言葉ですが、この場合は行動を伴うものに多く使われます。意味も一つ一つを丁寧なようすをあらわしています。

「野球を始めたころ、コーチは全くの初心者であった私に対して基礎から懇切丁寧に教えてくれました」

「野球を始めたころ、コーチは全くの初心者であった私に対して基礎から手取り足取り教えてくれました」

上記2つの例文は「懇切丁寧」と「手取り足取り」を入れ替えた以外は全く同じ文章です。伝わる内容も同じで、丁寧さをも含みます。

話し言葉で使われることも多いです。手を取って、足を取ってといった親密性も感じられるので、互いに信頼関係がある場合などに用いられることが多いです。

「懇切丁寧」の対義語

「懇切丁寧」の意味はとても丁寧なことです。これの反対の意味は丁寧でないこととなります。

ぞんざい

投げやりで、いいかげんに物事に取り組むようすのことです。例文は、以下のとおりです。

「書類を提出するために先方の企業に足を運んだが、アポイントを取っていたにもかかわらず、長く待たされるなどぞんざいな対応を受けた。」

乱暴

物事のやり方が雑であることです。例文は、以下のとおりです。

「先日行ったファミリーレストランでは、さほどお客さんが入っているわけでもなく暇な時間だったにもかかわらず、店員を呼んでもなかなか来てくれないし、注文した品は間違えて運んでくるし、それを指摘しても不満があるような態度だった。これほど乱暴な接客は今まで受けたことがない。」

「ぞんざい」と「乱暴」のの2つは意味上で「懇切丁寧」の対義語です。

「懇切丁寧」の例文

ここでは例文をいくつか挙げて、「懇切丁寧」の使い方をみていきましょう。みなさんの日常で使えそうなフレーズや文章があったら、実際に応用してみてください。

ご指導

「ご指導」を使った例文をご紹介します。

「素人だった私たちを監督は懇切丁寧に指導してくださったおかげで、地区大会で5年ぶりに勝利を得ることができた。」

「彼の成長は著しいものだった。去年の彼からは想像できない伸びがあり、彼の傍らにいる新しいコーチの存在が大きいだろう。懇切丁寧に教えたからこそ彼がこれだけの成績を収めることができたに違いない。」

「部隊長は今回の作戦の手順を懇切丁寧に説明してくれた。」

「チームプレーは全員がきちんと理解していないと成功しない。そのためコーチは全員が理解できるまで懇切丁寧に教えてくれた。」

「先日の親御さんとの面談の時に、懇切丁寧な指導をありがとうございます、と言われた。教える者としては当たり前のことをしているだけなのだが、そう言ってもらえることは嬉しいし、何よりもやり方が間違っていなかったと確信できた。」

ご対応

「ご対応」を使った例文をご紹介します。

「お客さま相談室に電話を掛けたのだが、その時に対応してくれたオペレーターがこちらの状況などを気にかけてくれた上で懇切丁寧に対応してくれた。」

「同じ商品を同じ金額で買うならば、ぞんざいな扱いをする店員さんよりも懇切丁寧にお客さんを扱ってくれる店員さんから買いたい。」

「上司から顧客満足度を考えて丁寧に対応しなさいと言われたが、懇切丁寧に時間をかけてお客さんと話していたら、程度を考えなさいと注意を受けた。」

「数学の証明を理解できないという生徒に、時間をオーバーしてまで懇切丁音に説明した。これで次のテストは大丈夫だろう。」

「懇切丁寧」の敬語での言い方

目上のひとが親身なって行ってくれた場合は、会話や文章の中で敬語を使用したものであっても、「懇切丁寧」は利用可能です。むしろそのような文章の時に使用されます。

ただし、「懇切丁寧」が非常に丁寧なようすを表しているため、この文字の敬語に当たる別の言い方はありません。

心からあふれる感謝の気持ち

今回は四字熟語の「懇切丁寧」をテーマにして紹介してきました。例文もいくつか紹介しているので、文章のなかや誰かとの会話のなかで使ってみてください。

「懇切丁寧」を使う場面を思い浮かべると、相手の対応に感謝した時に使う言葉であることに気がつきます。そんな素敵な時間を享受できた時に、相手の事を敬ってこの言葉を自ずから使うことになるでしょう。

相手への感謝の念を抱くことができたその時は、心は清々しく晴れ渡り、素敵な時間を過ごした結果です。同じように自分がされてうれしかった対応をお客さんや後輩、生徒に施してあげてください。その思いやりが「懇切丁寧」に対応してくれたと相手が感じてくれることでしょう。

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