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「お子さん」の敬語表現・お子さんの使い方と例文・別の敬語表現

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「お子さん」という言葉はいつ使える?

ご友人との会話や、会社の同僚や上司と話をしているときに、自分や相手の家族や子どもの話になることがあります。そのときに、相手の子どものことをどのように呼んだらいいか困った経験はありませんか。

特に相手が目上の方であったり、上司であったりする場合には、その子どもに対して敬った呼び方をしたほうがいいのではないかと考えたことがある方も多いのではないでしょうか。反対に大げさな敬語を使うのは、その場やシーンに合っていないとしてミスコミュニケーションにつながります。

本記事では、いわゆる「お子さん」という表現は、日常の中でどのような使い方ができるのか、また、「お子さん」という言葉を敬語表現するとどんな表現があるのかなどについて、具体的に例文などを用いながらご紹介します。

ぜひ参考になさってください。

「お子さん」の敬語表現

「お子さん」という言い方は、みなさんよく使われるのではないでしょうか。ある程度どんな相手にも使うことができる丁寧な表現です。しかし、本来「お子さん」を意味する、より敬った表現にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは、一番イメージがわきやすい「お子様」という表現について解説します。

「お子様」

「お子様」という表現は、「お子さん」に比べて非常に丁寧な表現であると言えます。

みなさんもご存知のとおり、町のあらゆるところに「お子様」という表現があふれています。「お子様ランチ」「お子様限定」「お子様セット」、どれも「お子様」という丁寧な表現を使っています。しかしながら、「お子様」という言葉は丁寧すぎるように感じられて、日常の会話やコミュニケーションの中で使うには少し違和感を感じられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「お子さん」の敬語での使い方

「お子様ランチ」などと違って、コミュニケーションや会話の中で表現するときは「お子さん」という表現がやはり一番使いやすい表現であることがわかります。ここからは、「お子さん」という言葉は会話やメールの中でどのように使えばいいのかについてご紹介します。

敬語の種類

ちなみに「お子さん」という言葉は、敬語の種類で言うとどの種類に該当するのでしょうか。まずは敬語の種類についてご紹介しましょう。敬語はご存知のとおり、3つの種類に分けられます。

敬語①尊敬語

まず1つ目に、尊敬語という種類があります。尊敬語は、目上の方や上司、またお客様などに対して使う言葉です。相手の行動を敬って表現するときに使う言い方です。

例えば、「読む」という言葉の尊敬語は「お読みになる」、「見る」という言葉の尊敬語は「ご覧になる」、「食べる」という言葉の尊敬語は「召し上がる」です。「お~~になる」という言葉で尊敬語にすることができる言葉と、まったくその表現が異なる尊敬語があるため、尊敬語のすべての言葉を理解するのは、大人であっても難しいと言われています。

敬語②謙譲語

2つ目に、謙譲語です。謙譲語は、目上の方や上司、お客様などを立てるために、自分をへりくだって表現するときに使われる表現です。

例えば、尊敬語の例をとると、「読む」という言葉の謙譲語は「拝読する」、「見る」という言葉の謙譲語は「拝見する」、「食べる」という言葉の謙譲語は「いただく」、となります。謙譲語は尊敬語の「お~~になる」のようなパターン化された変換がないため、習得するのが尊敬語よりもさらに難しい表現であると言えます。

敬語③丁寧語

最後に「丁寧語」です。丁寧語は、語尾に「です・ます」が付くと表現されることが多いですが、そのとおりに丁寧な表現として使われる言葉全般を指しています。誰でも、また誰に対しても使うことができる表現です。

このように考えると、「お子さん」は尊敬語でも謙譲語でもなく、丁寧語に該当すると言えるでしょう。

使い方

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「お子さん」という言葉は、日常的なコミュニケーションや会話の中でもとても使いやすい表現です。

しかしながら、仲の良い友人同士や家族や親戚間では直接子どもの名前を読んだり、「上の子」「下の子」というような表現が一般的です。そのため、「お子さん」という表現は、少し距離のある会社の上司や同僚、初めて話すご近所さんなどが、使うにはぴったりのシーンといえるでしょう。

メールでの使い方

また、メールの場合も会話の場合と同様です。仲の良い友人同士や親戚間であれば、あまり「お子さん」という表現は使いません。それよりも、上司や同僚とのビジネスメールなどにおけるコミュニケーションの場合、「お子さん」という言葉は使い勝手がいい言葉であると言えるでしょう。

「お子さん」を敬語表現するときの例文

では、「お子さん」という敬語表現は、会話やコミュニケーションの中ではどのように使うのがいいでしょうか。ここでは、会社の上司とのコミュニケーションを例にあげてご紹介します。

上司との会話

上司  「うちの子、実は昨日誕生日だったんだよ。もう13歳になるんだよ。あっという間に大きくなってしまうよ。」

わたし 「そうですか、おめでとうございます。お子さん13歳ということは、もう中学生ですか?子どもの成長はあっという間ですね。」

いかがでしょうか。「わたし」は上司の子どものことを話すときは「お子さん」と表現していますが、後半で一般的な子どもの成長について話すときは「子ども」と表現しています。もし、後半の一般的な子どもの表現に対しても「お子さん」という表現を使ってしまうと、その場やシーンに即していない表現になってしまうことはお分かりになりますでしょうか。

このように、会話の中に出てくる同じ「子ども」であってもそれが誰の子どもなのか、一般的な子どものことを示しているのかどうかによって、表現の仕方を変える必要が出てきます。

上司とのメール

続いてここでは、部下の子どもが病気のために仕事を休むメール連絡に対する、上司の返信メールを例にご紹介します。

わたし 「本日、家族の発熱のため、大変申し訳ありませんが、休みを取らせていただけますでしょうか。」

上司  「了解しました。お子さん、大丈夫ですか。無理のないようにお大事になさってください」

いかがでしょうか。このように、「お子さん」は非常に使いやすい丁寧な表現であるため、必ずしも目上の人にだけ使う表現ではないことがわかります。パターンによっては、上司が部下の子どものことを気遣って、「お子さん」と使うことがあることを覚えておくといいでしょう。

上司だからといってその子どもを丁寧に扱う必要がない、というわけではありません。丁寧語は誰であっても、誰に対しても使える、品のある表現だということを覚えておいていただくといいでしょう。

「お子さん」の別の敬語表現例

ここまで「お子さん」という表現についてご紹介してきました。ところで、「お子さん」は他にはどのような敬語での表現ができるでしょうか。前述した、「お子様」という表現以外の敬語表現について、詳しくご紹介します。

「子供さん」

「お子さん」の敬語表現のひとつに「お子様」があるとご紹介しましたが、それ以外には「子供さん」という表現がありますがご存知でしょうか。この表現には、今の若い世代の方々はあまり使わない表現ですから、違和感をお持ちになる方も少なくないことでしょう。

あまり一般的には使われなくなりましたが、高齢の世代の方々が使ったり、少し前の時代の文豪たちがのこした書物などには「子供さん」という表現が登場したりします。

性別を分けた表現

「お子様」「子供さん」以外にも、「お子さん」という言葉の敬語表現は存在します。

しかしながら、「子ども」という男女すべて含んだ子どもの表現ではなく、性別を分けて使う表現であればいくつか存在します。

男の子の子どもであれば「御令息(ごれいそく)」や「御子息(ごしそく)」、女のお子さんであれば「御令嬢(ごれいじょう)」や「御息女(ごそくじょ)」があげられます。いずれも非常に丁寧な言い方で、普段の会話の中ではめったに使いません。ビジネス上で特別なお客様に対してや、結婚式のシーンなどでは使うことが多い表現であると言えます。

これらは、「御」をひらがなにして、「ご令息」「ご子息」、「ご令嬢」「ご息女」のように表現されることもあります。

二重敬語に注意

また、さらにそれぞれに「様」をつけて、「御令息様」「御子息様」、「御令嬢様」「御息女様」というより敬った表現にすることも場合によってはあります。しかしながら一方でこの使い方は、「御」と「様」が重なり、二重表現になるという指摘もあると言われていますから、使う際には気をつける必要がある言葉と言えるでしょう。

「お子さん」は正しい敬語として使っても良いのか

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「お子さん」という言葉は、日常的な会話やコミュニケーションの中で、丁寧な表現として使える言葉です。しかし場面やシーンによっては、より丁寧な表現のほうがよかったり、反対に実際の子どもの名前などで呼んだほうがいい場合もあります。

また、「正しい敬語」であるかどうかという視点も大切ですが、その言葉を使ったときに相手がどのような気持ちになるか、その言葉を使っている自分に品があるかどうか、という視点で言葉を選ぶことも大切です。

言葉をシーンに応じて使い分けよう!

いかがでしたでしょうか。「お子さん」という表現について、例文を交えながらご紹介してまいりました。

言葉にはさまざまな表現があり、特に日本語には丁寧語、尊敬語、謙譲語という言葉の種類があるため、なかなかその相手や場面にぴったりの言葉を使うのは難しいこともあります。他の言葉についてもぜひその敬語の種類を学び、日常会話やメールに生かしていただくといいでしょう。

言葉は大切なコミュニケーションツール

また、正しい敬語を使うことだけにとらわれてしまうと、相手との会話からうまれる気持ちのやりとりがないがしろになってしまったり、独りよがりなコミュニケーションになってしまうことがあります。その時々の場面や相手の気持ちを思いやったり、自分の気持ちを尊重しながら、敬語がよりよいコミュニケーションのツールになっていくことが大切です。

そういったことを念頭において、言葉について考えていただくといいでしょう。ぜひ、よりよいコミュニケーションを生むための参考になさってください。

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