cms-import-tapbiz-wp

「出す」の敬語表現・出すの使い方と例文・別の敬語表現例

[allpage_toc]

「出す」の敬語表現

「出す」という言葉の敬語は主に尊敬語表現によって示されることが多く、「出す」の前の接頭辞として「御(お)」を付けることにより、「お出しする」という言い方が一般的に使われます。また「出す」という言葉をあえて使わずに表現する方法もあり、この敬語表現の使い分けは場面や状況によって変わってきます。

・お茶をお出ししましょうか。
・お車をお出ししておきました。
・お金をお引き出ししておきました。
・お洋服をご用意しておきました。
・お荷物をお運びしておきました。

これらの言葉の一般的に使われる「出す」の敬語表現として認められ、特に接客をはじめとする「相手に対する尊敬語表現」として使い分けられる場合がほとんどです。

「出す」の敬語での使い方

先述でご紹介しましたように、「出す」という言葉を直接的に敬語表現に直す場合は接頭辞に「御(お)」を付け「お出しする」という形容が多く使われます。また場合によっては「出す」という表現よりも適した言葉を使い分けることもあり、その際には状況に合わせた「引き出す」や「運ぶ」などといった言葉の敬語表現が取られます。

・○○さま、お車をご用意させていただきました。(車を出す)
・先日のプラン立てに必要な資金を提供させていただきました。(お金を出す)
・本日のメインイベントに際しまして、適当なお洋服をご用意いたしました。(服を出す)

このように、お金や車、またその状況によって必要な物を相手に差し出す場合には、「出す」という言葉以外にも「用意する」や「運ぶ」、また「提供する」や「ご支援」という敬語表現も普通に使われます。

敬語の種類

日本語の敬語表現には主に3種類の表現法があり、1つ目は尊敬語、2つ目は謙譲語、3つ目は丁寧語であり、それぞれの敬語表現は場面や状況によって適当な形で使い分けられます。

尊敬語は「目上の人や立場が上位にある人に対し、話者が一方的に敬意を示す敬語表現」としてあり、もっぱらビジネスシーンでは多く使われる知名度のある敬語表現となります。謙譲語は「相手と自分の立場や関係性を問わず、話者が自発的にその姿勢や立場を低めて敬意を示す敬語表現」としてあり、これはビジネスシーンでもプライベート(日常生活)でも多く使われます。

丁寧語は「不特定多数の人々に公示できる、丁寧な口調による敬語表現」を指し、主に「です・ます調」で当たり障りのない姿勢で伝える敬語表現を意味します。皆さんが普段から使っているポピュラーな敬語表現となるでしょう。

使い方

日本語をはじめ各国の言葉を覚える際には、その言葉を実際に使って覚えることが大切です。「出す」という言葉を敬語表現する場合には、まず「出す」の活用がいかに多いかということを念頭に置き、「出す」という意味合いを示す(あるいは含む)言葉の表現が他にどれほどあるかを、前もって把握しておく必要があります。

・お車をお出ししておきます。
・お荷物をお出ししておきました。
・資金を○○銀行よりお引き出ししておきました。
・アイデアをお出しくださると助かります。

これらの表現もすべて「出す」の敬語表現として認められますが、たとえば「車を出す」という場合は「ご用意」に置き換えられ、「荷物」の場合は「運ぶ」に置き換えられ、またお金に関して「出す」と言う場合は「引き出す」や「提供」、また「支援」という言葉の敬語表現に置き換えることができます。

メールでの使い方

ビジネスメールなどで「出す」の敬語表現を相手に伝える際でも、先述でご紹介しました「出す」の敬語表現をそのまま使うことができます。この場合でも「お金」に関する「出す」であれば「引き出す」に置き換え、荷物や車を出すという場合であれば「用意する」や「運ぶ」という言葉の敬語表現に置き換えましょう。

・○月○日までにA企画に必要な資金をご提供させていただきます。(資金を出す)
・入学式に適当な衣類をご用意させていただきました。(衣類を出す)
・ただいま○○銀行より、事業計画に際しての必要経費をお引き出ししておきました。(お金を出す)
・○○さま、お車をご用意いたしましたのでそちらをご利用ください。(車を出す)
・貴社さまの事業にぜひご参加させていただきたく、ただいまそのための資金をご提供させていただきました。(お金を出す)

「出す」を敬語表現するときの例文

1つ1つの言葉の意味合いや(敬語表現を含む)活用を覚える際には、自分で例文を作ったりして、実際にその言葉を使って覚えることが実に効果的です。これは英語を覚える際でもそうですが、実践的に覚えることによって「自分の言葉・表現」として確実に使いこなせるようになります。

見積もりを出す場合の敬語表現

たとえば「お金を出す」と言う場合には、「引き出す」や「援助する」、また「支援させていただく」や「預金する・預ける」などの「出す」という意味合いとは逆の言葉を使う場合も多くあります。それぞれの場面で的確な敬語表現をするよう心がけましょう。

「見積もり」という言葉の意味は、「あらかじめその計画や行動にかかる費用や期間、また物量や利用すべきツールを念頭に置き、実際にかかる費用を前もって算出すること」を言い、家や車を買うときや、他にも何か大きな買い物をする場合によく使われます。

・住宅ローンを組む際に、一応の見積もりを出してもらいました。(見積もりを出す)
・車を購入する際に、前オーナーが使っていたオプション機器類をすべて売却した場合の見積もりを算出していただきました。(見積もりを計算して出す)
・所有している古本をすべて売却した場合の見積もりを検算していただきました。(見積もりを出す)

お金

[no_toc]

「お金を出す」という表現はビジネスシーンでもプライベートでも非常に多くの場面で使われる言葉であり、また金銭上の取引をはじめ、金銭上のトラブルを回避するためにも慎重な対応と言葉選びをする必要があります。その際にも相手にその旨を伝える際には、必ず敬語表現を徹底しなければなりません。

・政務費用といたしまして、多額の資金を援助させていただきます。(政務費用を出す)
・ただいま資金援助をさせていただくため、活動費をご用意いたしました。(活動費を出す)
・どうぞ当銀行よりお引き出しください。(銀行からお金を出す)
・お引き出しの際には、必ず備え付けの封筒にお金を封入してください。(銀行からお金を出す)
・預金をさせていただきたいと存じます。(お金を預ける)

年賀状

「年賀状を出す」という言葉も普段から恒例行事の1つとして皆さん使っていますが、この言葉も「上司に年賀状を出す」場合や、恩師や尊敬する人に宛てて出す場合には、それなりの場面に見合った敬語表現をする必要があります。

・年賀状をお出ししておきました。
・年賀状をお送りさせていただきます。
・本年度もどうぞよろしくお願いいたします。
・今年もどうぞよろしくお願いいたします。
・年賀状を送付させていただきました。

年賀状を出すという場合は、主に「年賀状をお送りさせていただきます」という謙譲語による敬語表現が一般的に使われ、「出す」という言葉よりも、自分の立場や姿勢を低める形で「お送りさせていただきます」といった表現がよく使われます。

メール

電子メールやビジネスメールなども場合も、きちんと解釈する場合には「手紙を出す」ということになるため、先述しました「年賀状を出す」や「はがきを出す」といった場合と同じ扱いになります。

・メールを送信させていただきます。
・メールをお送りさせていただきます。
・メッセージをお送りさせていただきます。
・どうぞメッセージ内容をご確認ください。
・ご返信をお待ち申し上げます。

このように、メールの場合は「手紙を出す」という場合と同じになるため、「お送りさせていただきます」といった形容が適当な敬語表現となります。

手紙

先述しましたように、「手紙を出す」という場合は「メールを出す・送る」、「年賀状を出す・送る」という場合と同じになるため、この場合も「お送りさせていただきます」という敬語表現が適当となります。

・ただいまお手紙をお送りさせていただきました。
・今度、お手紙をお送りさせていただきます。
・お手紙をお送りさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
・お手紙の内容をどうぞご確認ください。

「車を出す」という言葉は基本的に「相手のために車を用意する」という意味合いになるため、敬語表現をする場合には「車を出す」という表現よりも、「車を(相手のために)ご用意させていただく」と形容が自然となります。

・すぐにお車をご用意いたします。
・ただいまお車をご用意いたしましたので、どうぞそちらをご利用ください。
・間に合うように、お車をご用意させていただきます。
・こちらのお車をご用意させていただきました。
・こちらのお車はいかがでしょうか。(主に車を購入する際の店側の対応として)

このように、「車」というのは基本的に「出す」という形容では表現されないため、「用意する」や「持参いたしました」という表現が正しくなります。車庫から車を出す際でも「ご用意いたしました」という表現が適当になります。

香典

「香典(こうでん)」というのは「お葬式などに持参する、亡くなった人の霊前にそなえる香の代わりの金銭」を意味します。この「香典」について「出す」という言葉で敬語表現する場合にも、「出す」よりも「用意する」や「持参する」といった表現が適当になります。

・本日は香典を持参いたしました。
・本日は香典をご用意させていただいております。
・この度は香典を持参してまいりました。
・どうぞお納めください。

「香典を出す・用意する・持参する」という場合には、場面が葬儀に関することもあり、わざわざ「持参しました」や「ご用意いたしました」などと「持ってきた」、「(香典を)出します」などの形容を取らず、「お納めください」などの別の敬語表現によって相手に伝えるのが一般的です。

請求書

「請求書」というのは「特定の物品や機関を購入したり利用した場合に、それにかかる費用を相手に求めるための書類・勘定書」を意味し、主に「何かを購入した場合」や「物品を破損させたり迷惑をかけたりした場合」の賠償金を示す書類としても使われます。

・この破損に関する請求書をお出ししておきます。
・請求書をお送りさせていただきます。(請求書を出す)
・請求書を作成しておきましたので、どうぞご確認ください。
・ご請求金額は以下のとおりです。

請求書などを含む金銭関連の書類の場合は、「出す」という言葉よりも、それにかかった金銭をそのまま相手に提示する場合が多く、「○○円」などと明記された文面を直接相手に示すことがほとんどです。

お茶

よく家庭訪問のときやお客さまが訪ねてきたときなどに、「お茶を出す」ということをしますが、この場合も状況によっては正確な敬語表現が求められることがあります。特に会社にお得意さまが訪ねてきたり、また重役会議などでお茶くみの仕事をしたりする場合には、この「お茶を出す」という言葉も必ず敬語に直されます。

・ただいますぐにお茶をお出ししますので。
・お茶をどうぞ。
・お茶をご用意いたしました。
・お茶でもどうぞ。(主に日常生活においてお客が訪ねてきたとき)
・喉を潤しください。
・(無言でお茶を出す)

お茶を出す場合には、特に何も言わずにそっと出される場合も多くあり、これは「訪問客をもてなす」という日本人特有に見られる「おもてなしの心」がそのまま生きた行動として認められます。そのため、「お茶を出すのは当たり前」として、特にその行動について何も言わない場合も多くあります。

[no_toc]

郵便

郵便に関する「出す」という言葉に配慮する際には、主に「手紙を出す」や「荷物を出す」といった、「何かを特定の相手に送る」といった行動が想定されるのが一般的です。この場合も敬語表現をもって伝える際には「出す」という言葉よりも、「送る」という言葉の敬語表現を使うのが一般的です。

・ただいまお荷物をお送りさせていただきました。(荷物を自分のところから相手に出す)
・お手紙をお送りさせていただきます。(手紙を出す)
・ただいま切手を封入いたしまして、○○円分を送金させていただきました。(お金を出す・お金を送る)
・商品をお送りさせていただきましたので、商品受け取り後にはどうぞご一報ください。

やる気

「やる気を出す」という言葉もよく使われる表現で、この場合は「話者が自分でやる気を出す」という形になることがほとんどのため、上司や目上の相手に対する謙譲による敬語表現となるのが一般的です。

・ぜひ今期の事業計画に対しては、わたくしどもも覇気(やる気)を出させていただきます。
・精一杯の努力をさせていただきます。(やる気を出させていただきます)
・微力ながら精一杯に努めさせていただきます。
・全力投球で任務に就かせていただく所存です。

ビジネス上で「やる気を出す」という旨を相手に伝える際には、「やる気」という言葉よりも「覇気」や「努力」、また「尽力」や「努めさせていただきます」などの別の表現が主に使われます。

「出す」の別の敬語表現例

1つの言葉の活用を覚える際には、その言葉の意味合いや用法をできるだけ多く覚えておくことが大切です。そうすることによって、いざと言うときの言葉の活用に困ることなく、いろいろな場面・状況に合わせた言葉の使い分けができるようになるでしょう。その際、敬語表現の多用についても把握しておきましょう。

・お送りさせていただきます。
・ご用意しておきました。
・ご用意させていただきます。
・援助させていただきます。(特に「お金を出す」という場合)
・ご支援させていただきます。(特に「お金を出す」という場合)
・尽力させていただきます。(「やる気を出す」という場合)
・努めさせていただきます。(「やる気を出す」という場合)

「出す」の謙譲語による敬語表現

先述でも少し触れましたが、「やる気を出す」や「援助する(資金を出す)」などという場合は、主に「話者が相手に対して何かをする」という形容になるため、その際の敬語表現は自然と謙譲語による敬語表現となります。

・ご支援させていただきます。(お金を出す場合)
・精一杯の尽力をさせていただきます。(やる気を出す場合)
・お送りさせていただきます。(荷物や手紙を出す場合)
・お車をご用意させていただきました。(車を出す場合)
・お見積りを出させていただきました。

そのまま「出す」という言葉の敬語表現が使われる場合もありますが、たいていの場合は「用意する」や「支援する」などの別の敬語表現が取られることが多く、この場合はすべて「話者のよる謙譲による敬語表現」が使われます。

「出す」の英語表記と意味

「出す」という言葉を英語に直すと、「put out(引き出す、出す)」「issue(書き出す、出版する、出す)」「publish(公に出す、掲げる)」「give(与える、出す、施す)」「pay(払う、出す、納める)」「produce(生じる、産出する、出す)」「extend(伸びる、出す、広げる)」、「send(送る、与える、出す)」などの言葉に置き換えられます。

「出す」の英語表現と意味(1)

先でご紹介しました「出す」の英語表記を参考にして、「出す」の意味合いを含めた英語の例文をいくつかご紹介します。

・I will make money.
「お金を出させていただきます。」
・We will prepare your car.
「お車を用意いたします。(車を出します)」
・I will send you a letter.
「お手紙をお送りいたします。(手紙を出します)」
・I will make every effort.
「尽力させていただきます。(やる気を出させていただきます)」

「出す」の英語表現と意味(2)

先述しました「出す」の英語表現に引き続き、さらに具体的な「出す」の例文をご紹介します。

・We are preparing a car right now, please use it.
「ただいまお車をご用意いたしましたので、どうぞそちらをご利用ください。(車を出す)」
・I wanted to finance the funds earlier, we financed 1 million yen.
「先ほど資金を援助させていただきたく、100万円をご融資させていただきました。(お金を出す)」
・We will send documents on business plan today.
「本日中に、事業計画に関する資料をお送りさせていただきます。(資料を出す)」

「出す」の英語表現と意味(3)

[no_toc]

先述の具体的な「出す」の英語表現に引き続き、今度はいろいろな場面で使われる「出す」の例文をご紹介します。

・In the case of telling the word “go out” by honorific words, it is necessary to tell by another honorific word which means “to give out”.
「「出す」という言葉を敬語によって伝える場合は、「出す」の意味合いを持つ別の敬語によって伝える必要があります。」
・Generally, the word “to put out” is replaced with the word “prepare”.
「「出す」という言葉は一般的に、「準備する」という言葉に置き換えられます。」

「出す」の正確な敬語表現をしっかり覚えましょう

いかがでしたか。今回は「出す」の敬語表現・出すの使い方と例文・別の敬語表現例と題して、「出す」という言葉の正しい敬語表現や用法、またさまざまな分野で扱われる「出す」の用例についてご紹介しました。

「出す」という言葉は非常に多くの場面で使われており、その分野・場面はビジネスシーンやプライベート(日常生活)を問わず、非常に多くの形容表現・敬語表現によって使い分けられています。

特にビジネス上のやり取りで使われる「出す」の敬語表現では、相手に対して失礼のないよう十分言葉に配慮しなければならないため、金銭上の取引などの場合には正確な「出す」という言葉の敬語表現を把握しておくことが必要です。

モバイルバージョンを終了