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敬語「なされた」の意味
ちなみに「なされる」の意味をWeblio辞書では次のように説明しています。
なさ・れる[3](為される)
( 動ラ下一 ) [文] ラ下二 なさ・る
[動詞「なす」に尊敬の助動詞「れる」の付いたものから。現代語ではおもに連用形のみを用いる]
①動詞「する」の尊敬語。「ー・れます」 「何事を-・るるぞ/狂言・目近籠骨」
②(補助動詞)動詞の連用形に付いて、また、「お…なさる」「(御)…なされる」の形で、尊敬の意を表す。「もうおやすみー・れました」「このたびは御栄転ー・れ、おめでとうございます」「一行が到着ー・れました」https://www.weblio.jp/content/%E3%81%AA%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B
なす(為す)の意味は?
「なされた」と「なされる」の違いは?
「なされる」と「なさる」の違いは?
・先生は来年ご結婚なされる予定です。=先生は来年ご結婚なさる予定です。
・先生はご結婚なされたということです。=先生はご結婚なさったということです。
敬語「なされた」の例文
・お元気がないですが、どうかなされたのですか?
・京都へはご旅行なされたのですか?
などです。
その場にいない人を敬う
・先生がご結婚なされたことを知っていますか?
・師匠がお食事をなされた席です。
などです。
敬語「なされた」の使い方
用例としては、
・先生は来年結婚なされる予定です。→×
・先生は来年ご結婚なされる予定です。→○
です。
敬語ではない「なされた」とは?
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例としては、
・報告がなされた会議
・彫刻がなされた壁
などです。
敬語の種類
・尊敬語とは、相手やその人の物や行動に対して敬意を示す言い方です。
・謙譲語とは、自分や自分の行動に対して、へりくだった言い方をします。そうすることで相手を高めるという表現法です。
・丁寧語とは、丁寧な言い方で相手に敬意を表現する方法です。語尾に「~です」「~ます」を付けた言い方です。
尊敬語と謙譲語は主に目上の人に使いますが、上司やビジネスでのお客様の場合は相手が年下でも使う場合があります。丁寧語は相手を問いません。
敬語の使い方
尊敬語の例文
・明日はご参加なされますか?
・師匠がおっしゃいました
・いつ頃いらっしゃいますか?
・お酒は召し上がりますか?
・先生が来られました
などです。
謙譲語の例文
・明日は参加いたします
・師匠に申しあげました
・あさってお伺いします
・お酒をいただきました
・1時に参ります
などです。
丁寧語の例文
・明日は参加します
・師匠に(が)言いました
・あさって行(来)きます
・お酒を飲みました
・友人が1時に来ます
などです。
二重敬語とは?
例としては、
・「社長様」は間違いです。→「社長」だけでいいです。「社長」と「様」が尊敬語です。
・「拝見させていただきます」→「拝見します」です。「拝見」と「いただき」が謙譲語です。
・「おっしゃられる」→「おっしゃる」が正しいです。「おっしゃる」と「れる」が尊敬語です。
・「ご覧いただきました」のように尊敬語(ご覧になる)と謙譲語(いただく)は種類が違うので一つの単語の中に一緒に使ってもOKです。
・「お召し上がりになる」や「お伺いする」などは定着してしまったため、今日では誤りではないと考えられています。「召し上がる」と「お~なる」、「伺う」と「お~する」が二重になっています。
連結敬語とは?
例としては、
・「ご覧になっていらっしゃる」は、「観る」→「ご覧になる」(尊敬語)と「いる」→「いらっしゃる」(尊敬語)
・「お越しになっていただく」は、「来る」→「お越しになる」(尊敬語)と「もらう」→「いただく」(謙譲語)
などです。間に「て」を入れてつないでいます。「拝見させていただく」は二重敬語です。少し区別が難しいですが、「拝見」と「させていただく」で成り立っている言葉です。この場合の「て」は接続助詞ではありません。
「なされた」の別の敬語で表現するには?
用例としては、
・先生は来年ご結婚なさる予定です。=先生は来年ご結婚される予定です。
・どちらになさいますか?=どちらにされますか?
です。「なさる」は「なさりますか?」だと古めかしい言い方になってしまうので、「なさいますか?」に変化させた方が現代語としてはふさわしいです。
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なされたい
「~なされたい」と言う時は、「ご注意なされたい」や「慎重になされたい」などの使い方をします。「注意して下さい」や「慎重にして下さい」という意味で、古めかしい言い方です。「なされたし」などとも言います。現代でほとんど使いません。
なさったなど
用例としては、
・「先生がご結婚なさる相手の方」
・「先生がご結婚なさった相手の方」
・「お父様、お食事なさって」
・「お気になさらないで下さい」
・「先生がご結婚なさります」
などです。
命令の言い方の「なさい」
「なされ」とは?
現代で使う場合は、目上の人に「お帰りなさい」という時により丁寧な表現方法として「お帰りなさいませ」などと言います。
「なされた」の類語の敬語
・「先生はご結婚なされました」
・「先生はご結婚なさいました」
・「先生はご結婚されました」
・「先生はご結婚あそばしました」
・「先生は既婚者になられました」
・「先生は夫(妻)におなりです」
※「あそばす」は主に女性が使う言い方です。「なされる」よりも尊敬度の高い言葉です。
動詞の変化の仕方
・「言う」→「おっしゃる」
・「来る」→「お越しになる」「いらっしゃる」「お見えになる」
・「行く」→「いらっしゃる」
・「食べる」→「お召し上がりになる」
・「見る」→「ご覧になる」
・「聞く」→「お聞きになる」
などです。
シンプルな敬語を使おう
間違えないためには、なるべくシンプルな言葉を使うように心掛けましょう。文法や理屈で考えると難しく感じてしまいます。文として暗記をしてしまった方が間違える心配がないので安心です。