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「教えてくれてありがとう」の敬語表現・使い方・別の敬語表現例

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「教えてくれてありがとう」と目上の方に敬語で伝えたい

人生は、学びの連続です。学校を卒業して社会に出てからも、学びの場面は多々あります。会社の同僚や先輩、上司、取引先の担当者など、接する人が多くなる分、その人たちから学ぶことも多くなっていきます。

社会に出てからの学びは一生ものです。あなたのこれからの人生の糧となっていきます。そんな大事なことを教えてくれた人たちに「教えてくれてありがとう」という気持ちを、あなたは伝えられますか。

同期入社の同輩や親しい友人になら「教えてくれてありがとう」で十分伝わりますが、先輩や上司、取引先など目上の方にはどうでしょう。友人たちと同じノリで「教えてくれてありがとう」と言ってしまうと失礼になり、せっかくの気持ちが伝わりません。

こんな時、どうすれば「教えてくれてありがとう」という気持ちがきちんと伝わるのでしょうか。そう、「敬語」を使います。

「教えてくれてありがとう」を敬語で表現すると?

私たちは皆、小学校の国語の授業で敬語を学習しています。「敬語」という言葉自体が教科書に登場するのは高学年になってからですが、小学校に入学したての1年生の時から、ていねいな言葉の使い方を学び、「先生と話す時の言葉と、友だちと話す時の言葉は違うのだ」くらいのことはわかるようになります。

しかしそれだけ小さいころから敬語について学んでいるのに、大人になってもきちんと敬語を使いこなせている人は決して多くありません。社会に出てから、「これって敬語で何て言えばいいんだろう」と悩むことは、誰しも、一度や二度ではないでしょう。

「教えてくれてありがとう」を敬語で言うとどうなるか。あなたはパッと思い浮かびますか。

そもそも敬語って何?

それだけ「何となく」しか身についていない敬語ですが、そもそも敬語とは何なのでしょうか。

それは、話している相手や、話題にのぼっている人物に対する敬意を示す表現の仕方のことをいいます。「あなたを(または話題の中の人物を)尊敬しています」ということを直接的に言わなくても、会話の中で使う表現によって尊敬の念を伝えることができるもの、それが敬語です。

「教えてくれてありがとう」をきちんと敬語で表現できれば、感謝の気持ちだけでなく、尊敬する気持ちも伝えることができます。

敬語にはどんな種類がある?

「教えてくれてありがとう」を敬語で表す方法は、一つだけとは限りません。

国語の授業で敬語を学んだ記憶のある方なら、敬語にはいくつかの種類があることを覚えていることでしょう。実際、敬語には一般的に3つの種類があります。

丁寧語

丁寧語は、今、会話をしている相手に対する敬意を示す敬語です。ていねいな言葉というと、単語の頭に「お・ご・御」をつけたり、最後を「です・ます調」にすることが真っ先に思い浮かびますが、それこそが丁寧語です。

「教えてくれてありがとう」を丁寧語で表すとしたら、「お教え下さってありがとうございます」となります。

最も使いやすい敬語といえるでしょう。

尊敬語

尊敬語は、会話をしている相手もしくは話題の中の人物を、自分より高めることによって敬意を示す敬語です。「いらっしゃる(いる)」、「おっしゃる(言う)」、「召し上がる(食べる)」などはすべて尊敬語です。

先ほどの「お教え下さってありがとうございます」の「(~して)下さる」も、尊敬語表現の一つです。従って、「教えてくれてありがとう」を尊敬語で表しても、やはり「お教え下さってありがとうございます」となります。

謙譲語

謙譲語では、自分を、会話をしている相手もしくは話題の中の人物より低めることによって敬意を示します。「おる(いる)」、「申し上げる(言う)」、「いただく(食べる)」などが代表例です。

「教えてくれてありがとう」を、謙譲語で表すなら、「ご教示いただき、感謝申し上げます」となります。「(~して)いただく」と「申し上げる」が謙譲語です。

「教えてくれてありがとう」こんな場面でこう使う!

さて、「教えてくれてありがとう」の敬語表現をいくつか見てきましたが、これを社会の中のさまざまな場面で実際に使うにはどうすればいいでしょう。

「教えてくれてありがとう」の気持ちを伝える場面を思い浮かべて下さい。

提出した企画書について上司からいくつかの指摘をされた時、プレゼンの準備中に先輩からアドバイスを受けた時、取引先とのランチの時に、先方の担当者から聞いた話が本当に自分の役に立ったのでメールでお礼の気持ちを伝えたいと思った時など、いろいろな場面がありますが、大きく分けると、直接言葉で伝える場面と文書で伝える場面とがあります。

話す時と書く時では違う

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言葉には「口語」と「文語」がある、ということも、学校の国語の授業で学んだ記憶があるでしょう。口語は話し言葉のことで、その語のとおり、話してみて自然に感じる言葉です。文語は書き言葉のことで、書いてみて自然に感じる言葉です。

話す時に文語を使うと何だか堅苦しくて不自然な感じがしますし、書く時に口語を使うと不真面目な感じがします。つまり言葉には、話すのに向いている言葉と書くのに向いている言葉がある、ということです。

オフィスや商談の場で使うなら

オフィスや商談の場など、直接自分で伝えるなら、話してみて自然な形にしましょう。

例えば、謙譲語表現の「ご教示いただき、感謝申し上げます」を、実際に自分の口で言ってみて下さい。あまりにも堅苦しすぎると感じませんか。いくら相手が自分の会社の社長だったとしても、これでは不自然に感じられ、せっかくの「教えてくれてありがとう」の気持ちが伝わらなくなってしまいます。

直接言葉で伝えるなら、先輩でも上司でも取引先でも、丁寧語+尊敬語で十分です。

「ああ、そんな方法があるんですね。勉強になります。お教え下さってありがとうございます。」

これで十分、「教えてくれてありがとう」の気持ちは伝わりますし、むしろこの方が自然です。

メールなどの文書で使うなら

メールや手紙など文書で伝えるなら、少し堅苦しい表現も交えた方が、「きちんとした言葉がわかっている人」という印象を相手に与えます。

先日、取引先で担当者に聞いた話が非常にためになったのでそのお礼のメールをしよう、という時に、口語と同じように「ああ、そんな方法があるんですね。勉強になります。お教え下さってありがとうございます。」と書くと、あまりにも薄っぺらく感じてしまいます。

「そのような方法があるとは存じ上げませんでした。大変勉強になりました。ご教示いただき、感謝申し上げます。」

文章なら、これくらい堅めの表現を使った方が「教えてくれてありがとう」という感謝も、相手を尊敬する気持ちも十分伝わります。

「教えてくれてありがとう」の気持ちをさらに強めるなら

「教えてくれてありがとう」を、さらに感謝と尊敬の念を強める表現にするならば

「お教え下さって本当にありがとうございます。」
「お教え下さってどうもありがとうございます。」
「お教え下さって誠にありがとうございます。」

というように、「ありがとうございます」の前に表現を強める修飾語を入れるとよいでしょう。

「教えてくれてありがとう」の別の敬語表現例

「ありがとうございます」の敬語表現は、「感謝申し上げます」の他にもいろいろあります。

「ご教示いただきましたこと、深く御礼申し上げます。」
「ご教示いただき、深謝申し上げます。」
「ご教示いただき、拝謝申し上げます。」
「ご教示いただき、お礼の申し上げようもございません。」

いろいろな「教えてくれてありがとう」の表現を覚えておくことで、文章がワンパターンになってしまうのを防ぐこともできます。

感謝の気持ちを敬語で表せることは強みになります

「教えてくれてありがとう」という気持ちを、どんな相手にもきちんと伝えられることは、あなたにとって強みになります。感謝の気持ちは、言う方と言われる方の両方を幸せな気持ちにするからです。

確かに、敬語は使いこなすのが難しいです。しかしせめて感謝の気持ちだけでも、敬意も十分示しつつ伝えることができるように、日々努力を重ねていきましょう。

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